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お久しぶり IV
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「今日生徒会の親衛隊共が、花ノ下と同室になった新しい外部生にターゲットを変更するって話してた」
「え!?なにそれ超理不尽じゃん!!···ていうか、近づくも何もあいつと俺同室なんだけどどうすれば···?」
「は?何それ。···じゃあ花ノ下の行動パターン読んで鉢合わせしないように行動しろ」
「俺にそんなことできると思う?」
「俺はできる」
興味無さそうに机に頬杖をついた広海に、呆れた視線を送る。
広海はそんな俺の視線に気づいたのか、いつもは崩さないポーカーフェイスを崩し優しく微笑んだ。その慣れない顔に、俺はまた少し肩を強ばらせる。
「俺、今日からお前の部屋に泊まるから」
よろしくね。と言って、広海はおそらく自室であろう部屋へ入っていった。
有無を言わせない強引さと、そんな広海を許してしまう自分に溜息が出る。なんというか、通常運転だな、あいつは。
···というか、なぜ広海はそこまでして俺を花ノ下に会わせたくないのか。正直花ノ下と会うことによって起きるメリットデメリットは全部俺に来る。
まあメリットなんて1つもなさそうだけど、ていうか無いけど。デメリットまみれだろうけども。
ハッ···!もしかして、アイツなりに俺のことを心配してくてるのか?あのバイオレンススーパーサドスティッカー広海が··?!
「用意できたから、あいつが帰ってくる前にお前の部屋に···」
部屋から出てきた広海を見るなり、俺は「広海くんったら!」と叫びながら広海に飛びついた。
「うわ、なに?キモい。平凡が伝染る」
「このツンもいつかデレが来ると思うと可愛いものだな。つうかなんだよ平凡が伝染るって。流行病か?」
平凡が流行病なら俺もそれに感染してるだろな、なんてバカなことを想いながら、よっこらせと広海から離れた。
「多分、花ノ下は今生徒会室にいると思うから。急ぐよ」
「生徒会室···?それって花ノ下みたいな一般生徒が入っていい所なの?」
「そんなわけないでしょ?だから親衛隊も尚更イライラしてるんだよ」
本来なら罰せられることをしていて、しかもそれを想い人が自ら許している。
アイドルの自宅まで凸するみたいなもんなんだろうか。実感はわかないが、それが悲しいことなのはわかる。というか御法度じゃん。
···あれ?今思うと、親衛隊って結構当たり前のことしてるんじゃないか。いやそれで全く関係の無い俺に刃先向けるのは間違ってるけど。
「あ、ちょっと!広海!置いてくなってー!」
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