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凛の瞳が小さく揺れた後、真翔の直視から避ける様に目を伏せる
諦めにも似たその瞳の色、仕草や表情、小さな溜め息
そんな凛の様子に、真翔は迷わず凛の傷跡に唇を寄せた
「……っ!」
痛いのだろうか……凛の体がビクッと小さく跳ねる
凛の手を優しく掴むと、冷たい指先が細かく震えていた
「……大丈夫だよ、凛」
顔を上げ、真翔は凛の顔を覗き込む
視線の定まらない凛の瞳が、何処か遠くをぼんやり見つめている
「怖くないから……」
真翔は自身の服を脱ぐと、その震えた凛の体をそっと抱き寄せる
触れ合う肌と肌
凛の体温が、真翔の体温によって少しずつ上がっていく
トクトクと重なる二つの心音、温もり……
「……うん…」
凛が小さく頷く
それを聞いた真翔の額から、汗がゆっくりと行き先を迷いながら流れる
しかしその道を一度作れば、次の汗は導かれた様に、容易に同じ道を伝う
顎先で重なり重くなった滴が、凛の肩に静かに落ちた
「……いいよ、真翔」
凛の囁く声が、吐息と共に真翔の鼓膜を擽る
それを合図に、真翔は熱い吐息混じりに凛の耳殻を甘噛みした
ドォーン!
車窓の外で上がる花火
その色が真っ暗な窓ガラスを彩り
傍目からは中で何が行われているか、見えない
真翔の手のひらが暗い車内から現れ窓ガラスを叩き
直ぐに消える
……はぁはぁはぁ
車内温度が上がり、冷たかった凛の体も次第に湿気を帯びる
重なる肌、重なる唇
横に寝かせた凛の裸体は細く
しかし何処か色気の様なものを纏い、真翔を魅了させる
凛は見られたのが恥ずかしいのか、少し身を捩って懇願する様に瞳を潤ませた
「……凛」
凛の吸い付く様な太腿に指の腹を滑らせた後、腿裏に手を差し入れ、撫で上げながら膝を立たせる
そしてその膝を押し開けば、抵抗する事無く容易に従う
その間から雄の匂いに紛れた微かな甘い香りがし、真翔の情熱が滾った
柔くしなやかな内腿にちゅ、ちゅ、と啄むキスをしながら、凛の緩く起ち上がるそれに近付く
「……っ、だめ…」
熱い息を吐きながら
凛が小さく鳴いた
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