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1stアタック 奏輝Sid
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俺は今日の部活内容と放課後はスカウトするから少し遅くなると休み時間中に裕也先輩に伝えた。そして放課後俺は1年A組の教室に向かった。
1年の階に着くとたくさんの視線を感じた。入学早々に2年を間近で見ることが新鮮なのか、俺を見ては友達とコソコソと話している。
どうやって声を掛けようと考えていると誰かにぶつかった。
そして、倒してしまった…
「大丈夫?ごめんね。考え事してて、しっかり前を見てなかった」
俺は手を差し伸べながら言った。
「すみません。僕の注意不足です。本当にすみません。」
ちょっと暗い子だなと思った。俺はその子の手を取り、引き起こした。
「この前髪どうにかしたら?」
そう言って俺はその子の前髪をかき分けた時、その子が昨日の映像の子、つまり乙姫爽紀だということに気づいた。
「いえ、僕なんかの醜い顔を皆さんにお見せするわけにはいきませんから…僕なんかを起こしていただき本当にすみません。ありがとうございました。」
和希の言う通り暗い子らしい。
「俺は可愛いと思うけど…君の顔…」
「僕なんかにお世辞を使ってくださらなくても…」
「お世辞じゃないよ。本当に可愛い。演劇部で女役を演じても違和感がないくらいにね。」
「…」
「あ、そう言えば名前なんて言うの?俺は演劇部部長の桐島奏輝。よろしくね。」
「ぼ、僕は乙姫爽紀です…爽やかに」
「爽紀って言うんだ、同じ名前だね。」
「は、はい。同じ名前でごめんなさい。」あ、あの雪村和希君って知ってますか?」
「うん。和希は俺の後輩だよ。でもなんで知ってるの?」
「実は僕、和希君と同室なんです…」
「え、マジで!ちょっと話聞かせてよ。あ、でもここだとちょっと目立って話しにくいな…ちょっと場所移動して話
さない?」
「え、あ、はい。」
「ごめん。嫌だったら断ってくれて良いんだよ?」
「いえ、僕なんかでよければ…」
「ありがとう!じゃあカフェに行こうか?」
「は、はい。」
俺たちはカフェに移動した。
カフェの端のほうの席を選んで座った。
「何が飲みたい?」
「僕は何でも大丈夫です。」
「分かった。じゃあ注文してくる。」
「いや、僕が行きますよ。」
「いいよ。俺が行ってくる。飲みたいもの決めてないし(笑)だからここで待っててね。」
「は、はい…」
俺はケーキセットを二つ頼み席に着いた。
「おかえりなさい。」
「ケーキセットにしたけど大丈夫だった?」
「はい。大丈夫です。大好きなので…甘いもの。」
「良かった。」
俺は彼が発したその言葉に心が少し高まった気がした。
「すみません。いくらでしたか?」
「いいよ。俺が誘ったから。」
「いえいえそんな。僕なんかに奢るより和希君に奢ったほうが数倍の価値がありますよ。」
「先輩が奢るって言ってるんだから、先輩を立てるべきだよ。」
「先輩は和希君が言ってた通り爽やかでまぶしい人ですね。奏輝という名前に負けてないぐらいです。」
「なんかあれだね…」
「すみません。先輩のこと何も知らないのにこんなこと言って…」
「いや、ごめん。誤解を招く言い方だったね。なんか照れるなと思って(笑)」
ベルがなった。
「ベルなったから取ってくるね。ここは値段が安い代わりに料理を運ぶのはセルフなんだ。行ってくるね。」
乙姫君が言葉を発する前に俺は席を立った。
俺はトレーに乗ったティーカップ二つとティーコジーが着いているミルクティーが入っているポットにチョコケーキとイチゴのショートケーキを持って席に戻った。
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