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なんだか引っかかる
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「Bonjour」
瑠衣とレイモンは接客をしている。
「あれ?」
ひとりの少年が店を興味津々と覗いている。
「店に入ってゆっくりと見るといいよ」
瑠衣は声をかけるも
「ぼ、僕、ガトーなんて嫌いだもん!」
どうやら、初等教育入学したてだろうの男児だろう。
コンコルド、就業時間終了後。
ドレッシングルームで瑠衣たちは
「おかしな子だ・・・今どき、ガトーが嫌いな子供がいるもんだ・・・」
コンコルドはコンコルド広場の周辺。
通学路でもあるため、学生や初等教育の児童たちもよくそこを通ったりすることもある。
金曜日の午後は昼過ぎから子連れ客が多い。
「・・・もしかすると、僕・・・知っているかも・・・?どこかで見かけたことあるような・・・?」
サーシャだった。
その翌日、瑠衣は接客をしていた。
「Bonjour,monsieur Bernard」
その日、ニコラは菓子を買いに来ていた。
仕事帰りのため、仕立ての良いスーツ姿である。弁護士バッジが際立つ。
「セ・シルププレ」
(これ貰う)
「Merci,monsieur」
「ここでは、キッシュも豊富なんだな。四種類のフロマージュのキッシュ、ケック(ブランデーに付け込んだ干し葡萄入りのバターケーキ)、あいつの遺言のガト・オ・フレーズも新作に入っているのか。ドニに買っていこう」
瑠衣はフロマージュのキッシュとケック、ガト・オ・フレーズを用意した。
瑠衣たちはニコラを見送った。
今日も、昨日の男児が店を覗いている。
すぐさま、その場を去っていく。
そのあと、サーシャは出勤してきた。
「・・・?もしかして・・・?」
「・・・サーシャ?知っているの?」
「・・・どうも、思い浮かばないんだ・・・」
「そっか・・・」
しかし、その後ろではロベールがいる。
「ルイ、サーシャ。考えごとは仕事が終わってからだ」
ロベールは二人を容赦なく凄む。
「済みません・・・」
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