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親権を奪い返した背景
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「お疲れ様、ダヴィッド。マルセルが厨房に戻ったあと、若い女性が話しかけてきたんだ。外見はとても化粧が濃くて、娼婦な雰囲気がするんだ。マルセルに用事があったようで・・・」
「どうした、ルイ?」
ダヴィッドは瑠衣からのLINEをレスポンスする。
**********
翌日、リセ・モンテーニュ。
職員室に入るとき、ロイクはダヴィッドに話しかける。
製菓助教授だったが、最近、実力が認められ、教授に昇格した。
「どうした、ダヴィッド?」
「ポワトルノー先生。マルセルに用があったそうです」
「・・・俺の元パートナーだ。オラスの産みの母親なんだ・・・まさか・・・」
ロイクは180cmで85kgでかなりの体格。
無精ひげで丸刈りでかなりの強面。アルジェリアにルーツを辿っている。
オラスが産まれてすぐ、ロイクと別れた。
あの事件を機に、面会権をはく奪される、という悲劇に見舞われた。
オラスを救うため、親権を奪い返そうと奮闘するロイク。
「オラス・・・虐待されているかも知れません・・・」
リセ帰りのサーシャ。途中、マルセルも一緒だった。
メトロから降り立ち、自宅前まで走っていく。
『オラス!?』
オラスは泣いていた。
『大丈夫か!?』
『僕はおうちを汚す悪い子だと・・・』
サーシャはオラスの腕を見る。
『Hein!?』
まさか・・・?
サーシャはロイクにLINEをする。
そして、警察に連絡した。
程なくして、ロイクが駆けつける。
『オラス、大丈夫か?』
オラスはその直後、病院に搬送された。
そして、念のため、薬物反応出ているかどうかの検査も欠かさなかった。
『心配はありません。薬物反応も出ていません』
オラスの担当医師がロイクとマルセルにこう告げた。
不幸中の幸いだっただろう。
『オラス君、栄養状態が思わしくありません。念のため、高栄養の点滴を投与させていただきます。今日明日は入院が必要です』
『はい・・・』
高栄養の点滴を受けているオラスは今、眠っている。
ロイクは付きっ切りで看病している。
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