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☆Blanc-manger~ルセット
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Blanc-manger.
(ブランンマンジェ)
古典フランス菓子で、のど越しの良い昔ながらのデゼール。
ルセットは下記の通り。
【Blanc-manger】
アーモンド(薄皮つき):100g
牛乳:1cup
グラニュー糖:50g
板ゼラチン:5g
生クリーム:四分の三カップ
あれば、アマレット酒
「まずは、皮つきのアーモンドを使う。ブランマンジェは香りが大切。皮つきのアーモンドを用意し、皮をむく手間をかけるほうが望ましい」
「板ゼラチンは、沢山の冷水でしっかりとふやかしておくこと」
コンコルドではこのルセットを創業当時から守り通している。
1:ミキサー(フードプロセッサー)に、牛乳とアーモンドをかける。
2:アーモンドのエキスを抽出するため、1を火にかける。若干、沸騰するまで煮立てること。
3:鍋にグラニュー糖を入れ、フエ(泡だて器)でかき混ぜる。
4:沸騰しかかったら、蓋をして、風味をしっかりと閉じ込める。
(この手間こそ、アーモンドの風味を引き立てる)
5:清潔なラスターを固く絞り、その上に4の液体を流し、きつく絞っていく。少しでも温かいのなら、予めふやかした板ゼラチンを入れて溶かしておく。
6:氷水に当てて、5を若干、冷やしておく。好みでアマレット酒を加える。
7:しっかりと冷えたら、堅めに泡立てた生クリームを入れる。
8:予め水で濡らした型に流し込んで、冷やし固める。
「ルイ。手を貸してくれ」
「ウイ?」
「こいつが急遽、必要になった。それでなんだが、厚紙にブランマンジェをうつして、フランボワーズを飾ってくれ。ダヴィッドが昼前に仕上げたやつを使う」
ロベールは冷蔵庫からダヴィッドが仕込んだブランマンジェを取り出して、厚紙に移す。
ひとつ手本を見せて、瑠衣に任せる。
瑠衣は早速、ブランマンジェの仕上げをする。
「こいつらを、ショーケースに並べてくれ」
瑠衣はマルセルとレイモンのところまで、販売場所へもっていく。
「ルイ、レイモン。ブランマンジェを試食するか?」
「メルシー、ロベール」
瑠衣とレイモンは早速、ロベールとダヴィッドのブランマンジェの食べ比べ。
遜色は全然ない。瑠衣の味覚が無頓着なのもあるけれど。
「美味しい。のど越しが最高」
夕方前、子連れ客が多い。そのため、ロベールは大事をとって、ブランマンジェを予備的に仕込んでいた。
ロイクはオラスと一緒に買いに来た。
「ブランマンジェ、オラスなら食べられるだろう」
卵は一切使っていないから。
そのあと、年配の客がブランマンジェを買いに来る。
「クリームたっぷりのガトーよりも、のど越し良いブランマンジェがいい」
ロベールが大事をとって仕込んだブランマンジェ。営業時間終了後までには、売り切れていた。
そのあと、レオナールがやって来る。
「Bonjour」
「お爺さん?」
マルセルの祖父である。
コンコルドの名誉パティシエであり、ジャン=ジャックの愛弟子であった。引退後も、菓子を趣味程度ながら作ることもしばしば。許せる範囲内で、食べ比べも欠かせない。
「腕も全然、現役当時とは変わっていないんだよな」
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