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過去24 聖辺ルリ視点
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今日は疲れた。
朝から夜までずっと仕事だった。
最近は仕事が増えている。
いくら人間以外の血が混じってるとは言え、疲れるものは疲れるのだ。
ベッドに倒れ、すぐに瞼が落ちる。
プルルルル
プルルルル
プルルルル
「うん…………?」
電話の音に、薄く目を開ける。
鈍い動きで携帯電話を取る。
電話の相手は「羽島幽平」。
「ゆう……へい……さん?」
こんな時間になんだろう。
嫌な予感がした。
電話に出ると、幽平さんではなかった。
知らない男の声。
幽平さんを預かったという。
返して欲しいなら、指定した場所に来いという。
鳥肌がたった。
また奪われるのかと。
大事な存在。
そこをまた、奪われるのかと、恐ろしくて。
許せない。
でも、向こうに幽平さんがいるんじゃ、どうにもできない。
幽平さんが相手にやられる前に、相手を圧倒するほどの力がある者。
私よりも強い者。
そんなの、この世に一人しかいない。
私は前に教えられた、幽平さんの兄へと電話をかける。
助けてください。
「静雄さんですか!? 幽平さんが……!」
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