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第八話 異国の月
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「此処がリルの部屋。少し休んでて!お客さんが来たこと伝えてくるから」
海上三階にあるリルの部屋に入った瞬間、目に映ったのは広大な水平線だった。それを見てまたもや呆然としている俺達が返事をする前に、リルは入り口の柱の中に入りこみ泳いで上へ行ってしまった。
柱の中は水に満たされ、横にある床の水溜まりから柱の中へ入って各階各部屋へ泳いで移動出来る様になっている。水柱路というものだとリルに説明されたが、実際目にすると不思議な移動手段だ。宮殿の中へ入った時、廊下に柱が均等に並んでいたがあれも水柱路なのだそうだ。透明な床や天井の中にも水柱路が通っており、時々人魚がその中を泳いでいる姿が見えてビビッた。本当に人魚は移動の殆どが水の中なのだと改めて知る。
今俺達の目の前には、透明度が高く、美しい碧の海が広がっている。海に面している側すべて壁が無く、その雄大な景色を存分に味わえるようになっていた。
「凄いな…綺麗な海だ」
「………これが、うみ…」
惹き寄せられる様に二人して部屋の海側に近づく。レイティはこんなに広大な水を見たことが無いと言って、ひたすら感嘆していた。俺も海の雄大さを味わうが、水平線にかかる巨大な丸い物体を見て驚愕する。
「――あれは…月、なのか?」
「…つき…?」
レイティも月だと思われる巨大な白い物体を眺める。大きさも、表面にうっすらと見える模様も違えど、エルフの森で見ていた月によく似ている。月は近くに見えながらその模様は遠く霞み、こんなに巨大だというのに目が眩む程の距離を感じる。
…あまり見ていると、気が遠くなって―――。
「…ショウ?…ショウ!、ショウっ!!」
レイティの声がぼんやり聞こえる。
「っ!!ショウ!!どうしたんだっショウ!!」
レイティの顔が目の前に現れて、体を揺さぶられているのを感じた。
「…レイ、ティ」
「ショウ…良かった…。一体、どうしたんだ?」
「…いや…わからない…」
頭を振って月から意識を逸らしたが、変な感覚が残っていて気持ち悪い。もう、月を眺めない方がいいかもしれない。
しかし、月の大きさを考えると、宙に浮かぶエルフの森はこの人魚の国からかなり離れた所に位置していた様だ。
「っ…ショウ、凄く冷えている」
レイティが心配して俺の手に触れると、その冷たさに自分の顔をつらそうに歪める。
「濡れたままだから、体が冷えたんだ。レイティも、寒くないか?…震えてるな」
その細い躰を抱き締めると、小さな震えが伝わってきた。お互い本当に寒いわけではない。ここはエルフの森の様に温暖だからだ。しかし、得体の知れない何かに躰が凍り付いていた。レイティは俺の様子に何かを察したのか背中に手を回し、俺を見上げながら言う。
「少し、寒い……あたためて、くれるか?」
その不安気に揺れる瞳を安心させる為に、熱く優しい口付けをした。
「ふ…んぅっ、んっ……」
互いに熱い舌を絡ませ合い、口内を犯し尽くすまで深く長い口付けをする。
「んぅっ…んんぁっ…っ…んっ…んっ…」
鼻から抜ける甘い声と舌が絡み合う水音が室内に響く。レイティが飲み切れなかった唾液が顎を伝い落ちていった。背中に回された手は必死にしがみついてきて、俺の支えが無かったらとっくに崩れ落ちているところだ。若葉色の瞳はすっかりとろけ、白い肌は桃色に染め上げられていた。それでも俺はただただ執念深く口内を犯し続け、自分の唾液をレイティに飲ませ続けている。
「ぅ…んっ……ンンッ…ん、ンッ…」
抱き締めているレイティの躰はピクピクと震え、いやらしく自分の腰を揺らし、時々俺の固くなっていくイチモツに擦りつけてきた。揺れる腰を掴み、熱が伝わるくらい強く俺のイチモツに押し当てて固定し、深く激しくあくまで口内だけを舌で犯す。
「っ…んぁっ…ふぁっんンッ…んんぅンンっ!!ンンーーーッッッ!!!」
レイティの腰は引きつった様に痙攣し、強く押し当てていた俺の股関にレイティのが弾けた感触が伝わった。口付けだけでイッたのだ。唇を離すと、唾液で濡れた赤い口元が見える。腰を固定していた手を離すと、力尽きたレイティは床にへたり込んだ。
「キス、気持ち良かったみたいだな」
俺も片膝を床に着き、立ち上がらせる為に手を差し出す。レイティはとろとろに溶けたそそる表情で俺を見上げた。
「…しょぅ……すきだ…」
ちょっと驚いたが、たどたどしく紡がれた言葉はとても愛おしかった。
「…俺も好きだよレイティ」
愛おしい言葉を紡いだ唇に、また深い口付けを送る。
「ふっ…っ…んんっ」
でも、今度はすぐに離れ、レイティの頬を両手で包んで鼻と鼻を擦り寄せた。
「…愛してる」
俺の言葉に、幸せそうに微笑むレイティがとても愛おしい。暖かい想いが、俺の不安を溶かしていく。
・・・
しばらくしてリルが戻ってきた。その頃には俺達は普段通りに身なりを整え終えていた。
「遅くなってごめんねっ。二人共、泊まっていくでしょう?この階のお部屋用意したけど、二人一緒の部屋でいい?」
「!…泊めてくれるのか?」
行く宛も無い中で、まさかどこの馬の骨とも知れない旅人を宮殿に泊めてくれるとは思わなかった。…レイティの所でも大変世話になったが、ここの住民は皆お人好しなのか?
「もちろん!」
「ありがとうリル」
レイティも心配していたのか、ほっと一安心した表情でリルに礼を述べる。
「泊めて貰えるだけで十分だ。部屋はどんなものでも文句は言わない。リル、ありがとう助かった」
「へへっ。それでね、王様が明後日二人に会いたいんだって。今日はゆっくり休んで、明日は人魚族の国を見てもらって、明後日のお昼のお食事を一緒にとりたいってさ」
「王様と……」
「もちろんだ。ご挨拶しなければな」
怖じ気づく俺と打って変わってどっしりと構えるレイティは流石王族だと今更ながらに思った。
◇◆◇
用意してくれた部屋は、リルの部屋とは少し離れていたがやはり水平線が視界に広がる部屋だった。
すっかり日も暮れようとする頃、沈みゆく陽を眺めながら夕食を食べる。見たこともない海の生き物や植物が並ぶ食事は、美しく盛り付けられ色鮮やかで目を楽しませるばかりでなく、その味も絶品だった。此処が宮殿である事を実感させられる。
食事がすみ、部屋に備え付けられた浴槽で躰を洗う。わざわざ人魚のお手伝いさんが来て、どうやって躰を洗うか教えて貰った。顔と髪は海藻でできたペースト状の物で覆い、躰を綺麗にしてから水に流すといいそうだ。
人魚族は、躰に付いた汚れを食べる小さな魚が泳いでいる浴槽の中に入る事で躰を綺麗にする。小魚が躰をつつく感触が少しくすぐったくて面白かった。浴槽から上がり、顔と髪を水ですすいでみると、なんと肌はすべすべ髪はツヤツヤになっていて驚いた。人魚族すげぇ。同じく躰を拭いているレイティを振り返ると、いつもより髪も肌も艶やかで光り輝いて見えた。…人魚族すげぇ。
用意されていた寝間着は簡単な造りで、大きな四角い布が真ん中で折られて両端を縫ったものに、頭と両手の所に穴を開けた造りの為、頭からすっぽりと着る様になっていた。
夜になり、水晶石の宮殿は月光を浴び淡い光を発する。部屋の中も淡く発光しているが、それはけして眠りを妨げる光ではなく、心を落ち着かせる灯りだった。海を眺めると、星空の様に所々光を放っている。海中にある水晶石のせいだろうか。星空の中に居る様だった。エルフの森と同じ様で違う夜空。旅が始まったのだと、旅に出たのだと自覚が芽生える。二人共どこか寂しい気持ちになったからか、どちらからともなく口付けを交わした。
「んぅ…っ…ぁ…」
昼間からくすぶっていた俺の熱が燃え上がり、再び昼間の様な深く長い口付けをする。その執着さに耐えきれず、レイティは後ろの海側へふらりと倒れた。慌ててレイティの背中を押さえたが、コツンという音がした後に背中に回した手の甲に圧力がかかった。疑問に思った俺は一旦唇を離し、口寂しげなレイティの躰の向きを海側へ反転させ、片腕でレイティの腰をしっかり抱きかかえてから一緒に手を前へ出す。すると、俺達の手は何か固い物に阻まれた。
「?」
「…これは…あの廊下で見た水晶石の壁と同じ物か」
ペタペタと確かめる様に俺が壁に手を当てていると、レイティは俺に腰を抱きかかえられているため身を乗り出す様にして壁に顔を近づけた。透明でつるつるとした壁は、夜の闇のせいでレイティと俺の姿をはっきりと映し出している。
「凄い技術だな…本当に壁があるか不安になる程の透明度と完璧な平面だ…こうして闇の中だと鏡の様に姿を映すのだな」
「リルの部屋もこの壁だったのかもな」
「うむ」
疑問が解消された俺は、前のめりになったせいで髪の間から表れたレイティの白いうなじに口付けた。
「ぁっ」
俺が口付ける度、小さく息を飲みぴくぴくと躰を跳ねさせる。無意識だろうか、俺に背中を向けている事もあってか、跳ねると同時に固くなっている俺のイチモツを自分の尻の割れ目に導く様に擦りつけてくる。
ますます硬度と熱を増した俺のイチモツが窮屈そうにしている。レイティは今や完璧に尻を俺に突き出し水晶石の壁に両手を付いている状態だったので、下着をずらして既に俺の大きさに拓いている穴に一気にズブリと挿入した。
「っっっ――――!!!」
いきなりの事にレイティは両手を突っ張ったまま背中を美しい弓形に反らしてイッた。肩で息をしているレイティの白い背中を舐め上げると、キュッと穴が絞まる。ズンッズンッと何度か奥まで強く突くと、レイティの躰は透明な壁と俺とで挟まれ、直立姿勢と同じになっていた。
「アッアッ!!」
レイティの片方の膝裏を持ち上げ、方足立にさせて下から貫く。
「ぁあっ!ぁあっ!ふっか、いぃっ」
「はっ…いい、か?」
立ちながら突き上げるのはなかなか体力のいる事だったが、とても軽いレイティは面白いくらい跳ね上がった。深く突き上げられる衝撃にレイティは乱れる。
「あぅっぁあんっぃいっぃいっあっあんっ!!きもち、ぃいっ!!」
もう片方の足も持ち上げより深く強く穿つ。持ち上げた白い両足は、突き上げる度に翼を羽ばたかせる鳥の様に開いたり閉じたりする。ふと、その姿が透明な壁に映っている事に気が付いた。
「ほら、レイティ。壁を見てみろ」
「アッぅんっ?」
突き上げるのを止めて、全身が見えるように数歩下がってからレイティの乱れた姿を本人に見せる。すっかり恍惚としたレイティの表情。大きく開かれた両足の間には、ぐしょぐしょに濡れた下着と、そこから覗く俺の巨根とそれを呑み込む大きく口を開けたレイティの穴がはっきりと映っている。
「ッァ!!」
きゅぅっと穴が絞まり、固い俺のイチモツをはっきりと感じたからか小さく喘ぐ。その顔はより赤く、瞳はより潤んで壁に映る俺と目が合う。…どうやら俺の欲にまみれた表情と、イチモツが入っているのを見てよけい興奮した様だった。
「ひぁっ!!…あっ!あぁんっんっン、ァアっ!!」
レイティに強く締め付けられたまま再び腰を揺らし始める。狭い胎内に包まれイチモツが最大まで育つ。
「アッ、アアーーッ!!ぁ、ぁ、ぅんっ、アっぁあっ!!ぁああーーっっ」
レイティがヒクンヒクンと全身を快感に痙攣させながらイッている間に、俺も自身を解放させた。
「んあぁああーーっ!!!あぁ、ぁ、ぁ、ぁっ…」
壁越しに俺とずっと視線を絡ませたまま、俺のみるくを受け止める。レイティの穴と俺のイチモツの隙間から白いみるくが溢れ出てくる様も壁に映っていた。
「ぁ、ぅんっ…」
抱えたまま狭い胎内からイチモツを引きずり出すと、目の前の壁には開ききった穴がひくひくと収縮してそこからみるくがとめどなく流れ出てくる様子もはっきりと映る。それを見てレイティは慌ててキュッと自分の穴を締めたが、それでもみるくは細い筋を残しながら滴り落ちた。…実にエロい。
くたりとしたレイティを下ろし、濡らした布で汚れを拭き取る。新しい下着は寝台の下に着替えと一緒に籠の中にあると教えて貰っていたから、それを拝借した。部屋に設置してある浴槽から小魚と水を鉢に汲んで、そこに汚れものを浸けて置けば小魚が綺麗にしてくれる。これも人魚のお手伝いさんが教えてくれた事だ。
レイティを大きな寝台に運び、抱える様にして俺も横になる。眠気はすぐに俺達を優しく包んだ。
つづく
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