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「あ、ごめん。後ろ寝癖がついてて」
「あ・・・・そうなんだ、あ、ありがとう」
昨日のこともあった僕は過剰に反応したことを悪く思い、寝癖がついていたことを教えてくれた谷中君にお礼を伝えた。
そして昨日谷中君から送られてきたメールの内容だが、『明日一緒に登校しよう』と言う内容だった。もちろん内容を今日の朝に確認した僕。返事を返してなかった僕はまさか谷中君が家の前で待っているとは思いもしなかった。なのに谷中君は待っていた。不信に思った僕だけど、誰かと登校するなんて何時ぶりなのかと思い少しだけ、ほんの少しだけ心躍った。そんな谷中君は僕に携帯を差し出してきた。
「?」
「郁も見るでしょ?係長の写真」
「え!い、いいの?」
大好きな係長ともなれば話は別だ。僕は背の高い谷中君に近づきつま先立ちで携帯電話を覗き込んだ。見えづらいと気がついた谷中君は持っていた携帯の腕を下げて見えやすい位置へと下げてくれた。僕はお礼を言うため顔を上げた。
「あの、ありが!?」
僕は驚きのあまり声を失った。あまりにも近いところに谷中君の顔があった事に。谷中君が僕が見ていた事に気がつき目があったが何も言わず係長の話を続けた。
(な、慣れてる?)
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