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目を見開き口は半開きでだらしない顔をして顔は真っ赤になっている。
僕が鳴くのが意外だったのか?
谷中君は僕を引き寄せ、顔を両手で掴んだと思えば何かを呟き唇にキスをしてきた。
「ふえ?」
柔らかくて暖かい。
僕は15歳にしてファーストキスを男に奪われてしまった。でも不思議と嫌悪感はなかった。むしろもっとしていたいと思い僕は谷中君の下唇に噛みついた。
それも意外な行動だったのか、谷中君の身体はビクリと上下し拒否することなく応えてくれた。
最初はお互いの唇を確認し当てるだけの簡単なキスだった。
だけどだんだんと息が荒くなり谷中君の舌が僕の口内へと入ってきた。僕も負けじと舌を絡めたが谷中君の勢いに敵うわけもなく、僕は谷中君に圧倒された。
「口小さ・・・・可愛い・・・・郁・・・・」
床へと押し倒され身体を押さえつけられ僕は必死に谷中君の大きな背中にしがみついた。
耳に入る音はお互いの舌が絡みあう水音でピチャピチャと大きな音で耳に届く。
このキスがどういう意味を含んでるかは全く検討がつかない。でも僕はその意味を今は知らないでいようと思う、今の僕には・・・・知る度胸はとてもないのだから。
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