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□良介side
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□
そんなヘロヘロにもかかわらず一時間目からイキナリ体育…。
今日は体育館でバスケらしい。
「オラー始めんぞ!とっととチームに分かれて試合しやがれ!」
相変わらずアバウトな我が担任・三越先生。
竹刀持って、やる気十分かと思いきや…素振りなんかしてるし。
俺のチームはラッキーな事に一番最後の試合。
だからそれまでは他の試合を見ながらボーッと出来るってワケだ。
すると…
今から始まる試合のチームに…久遠を見つけた。
「…ここなのか。」
独り呟く。
「相変わらずイイ身体してんな、久遠は。」
しゃがむ俺の隣りに腰を下ろし、二十五歳独身男の三越センセイがイヤラシイ顔付きでそう言った。
「…聞き捨てならないですな、センセイ。」
「聞き流せよ。」
…鼻の下がだいぶ伸びている。
「…センセイもソッチなんですか?」
「はぁ?俺はモロ、ストレートよ!」
ガハハと笑うと、眉を片方だけ上げて楽しそうにコッチを見て。
「女好きだけど、久遠なら抱いてみたいと思うね。だってキレイだもん。」
…だもん…って。
お前、教師だろうが。
握った拳をフルフルさせてる俺を楽しそうに見ながら三越が立ち上がる。
「アイツが抱いてくれって言ったら、抱いてもいいな。」
ヘラヘラ笑って、竹刀を片手にヤツは隣りの試合を見に行った。
てか…あんなのが教師でいいのか?
俺の大事な親友を、お前になんかヤらすかっての!
そんなんさせるくらいなら…!
「俺が抱く!」
「…誰を?」
ギョッとして振り返ると…いつの間にか隣りに芹沢が座っていて。
「せ…芹…!」
「カッコイイね、久遠!ホレボレしちゃうよね!」
…目をキラキラさせながら見つめる先には、ストレート男をその気にさせる程のキレイな久遠が……と!?
「あっ!?」
「危ない!大葉!!」
「…げ!」
目の前に…
茶色い物体がどんどん拡がり…
ガツン!
鈍い音と…
そして…激しい痛みが!
「わーっ!大葉!しっかり!」
床に仰向けに倒れた俺の視界には覗き込む芹沢と久遠の顔がうつった。
◇◆◇◆◇◆◇
「大葉…大丈夫?」
保健室のベッドに座る俺は…鼻に脱脂綿を詰め後頭部は冷やしタオルで押さえて…と実に間抜けな姿で。
久遠を見てたら…飛んで来たバスケボールが顔面を直撃して、そのまま床に後頭部を打ち付けた…と言う残念な有り様。
「大丈夫…だよ。」
心配そうに眉を寄せる芹沢の頭を撫でながら笑ってみせる。
「良かった…。」
安堵の溜め息を吐き、緩く笑う芹沢が可愛くて…腕を引いて抱き寄せた。
「…大葉…。」
腕に収まっていた芹沢が顔を上げて自分からキスして来る。
柔らかい唇が触れ…軽く俺のをついばんで。
「…好き。」
そう小さく呟いて頬を赤くすると、恥ずかし気に俺の胸に顔を埋めた。
ホントに可愛いな…芹沢は。
細い背中を空いてる片手でギュッと抱き締める。
「…俺も好きだ…芹沢。」
「お取り込み中御免ね。」
急に声を掛けられ驚いて芹沢から離れる。
ついたての横に立っていたのは保健の先生で。
「先生、これから会議に行かなきゃいけないからここ閉めるよ。」
「あ…そうなんですか?」
「隣りの購買部に話しといたから、そっちで授業終わりまでゆっくりしててもらえるかな。」
そう言われて…
こんな間抜けな姿のまま廊下に出されてしまった。
「…冷たいもんだな。」
俺にくっついたままの芹沢も頷く。
しかし…
さすがにこの姿はだいぶ間抜けだからな。
…仕方ない購買部に避難だ。
そう思いすぐ横の購買部のガラスの引き戸を開けて中に入った。
「こんにちは…」
二十畳程あるそこは所せましとアルミ製の棚が取り付けられ壁にもビッチリと品物が陳列されいて…。
でも…なんとなく前に来た時と少しイメージが変わったような…?
「ね、大葉!携帯の充電器が置いてあるよ!」
「…潤滑ジェルにコンドーム?…ラブホテルなのかここは?」
陳列されている商品はどれをとってみてもおおよそ学校では必要ないと思われる物がほとんど。
…いいのか、こんなで?
奥まったところにあるカウンターの後ろ側に大きな木製のドアがあり小さなガラスの小窓は中からカーテンがしかれている。
…この中にいるのか?
購買のオジさんは…。
「すいません!」
ドンドンとドアを叩くが返事はない。
すると…少し間を開けてドアが開き…
中から顔を出したのは。
「拓真!?」
なぜか俺の兄貴、で…。
チラと部屋の中に目をやるとそこには…
ジャージを着直してる久遠がいた。
□
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