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かりそめの関係2
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高校卒業後、僕は希望の大学へ進んだ。
でもハッキリした夢はなく、優柔不断な性格のせいもあって就職活動はうまくいかなかった。
気づいたときにはバイトの延長で塾講師になっていた。人前に立つのは苦手なのに。塾がたまたま家から近かっただけで、なんの志しも無い。そんなのが子供たちの未来を支えるだなんて荷が重すぎる。
早く辞めようと思いながらも塾長にうまいこと言われてずるずると続け、聖と再会したのは一年前の冬の終わり。
中学卒業から十二年が経っていた。
僕は仕事帰りで、駅へ行くために横断歩道を渡っていた。後ろから走ってきた聖に、まるで布団をたたくみたいに背中をバチーンとされた。
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