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青葉の気持ち6
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「青葉くん……」
僕の声で振り向いた青葉の頬はすでに大粒の涙でぐしゃぐしゃだった。
眼鏡を外し、服の袖でぬぐっているが、次々にあふれてとまらないのだろう。きりがない。
泣き声ひとつ漏れないのが不思議なぐらいだった。そうしているうちに、青葉は自らの指を口に含み、歯を立てた。根元から食いちぎってしまいそうなぐらいに強くくわえ、嗚咽の声を完全に封じる。
繰り返されるのは、荒い呼吸だけ──。
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