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危険な俺たち〜むつ〜
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廃棄に着くと、入り口にシマが立っていて、中に案内された。
だだっ広いガランとした空間は何もなくて、所々にコンクリの柱があるだけ。
部屋の中央に、3人の人物がいて、2人が両脇に立ち、真ん中の人物が椅子に座ってロープで縛られ、ガムテープが口に付けられている。
イダテ「なんだ、1人で来たのか?つまんねーなぁー」
むつから見て、左側の人物、赤頭のイダテが偉そうに吐き捨てる。
むつはそんなイダテを睨みつけた。
むつ「俺一人で十分だ。つよしを離せ、そいつは俺の弟じゃねぇーし」
イダテ・シマ「「え?」」
イダテとシマが驚いてマヌケな顔をしやがった、やっぱりこいつらただのバカだ、人違いに気づいてもないのか。ってか、俺の弟とつよしじゃ似ても似つかない、それにつよしはハーフだぜ?目ん玉緑だぜ?いったいどうやったら間違うんだ。
イダテ「シマ!話が違うじゃないか!」
シマ「え?あ?」
むつ「おまえら、マヌケな上に普通に犯罪だぜ?誘拐犯だぜ?、馬鹿なんじゃねーの?」
むつの隣にいたシマがでかい図体でオロオロしだす。
イダテ「うるさーい」
イダテが顔を赤くしながらズカズカとむつに近づいて左手で胸ぐらを掴んで右手を握りむつの腹に一発食らわす
むつ「ッ…」
イダテ「立場が分かってねぇーなぁー」
至近距離で上から見下ろされてイラっとしたむつが、おでこを近付けて睨み
むつ「子供を巻き込んで威張るなよ、サル」
イダテ「ああ?お前がサルだろ!」
むつ「病院行けバカが」
イダテ「このチビ!」
むつ「あー?!」
イダテ「やんのかぁ?」
ヤナギ「イダテ!」
低レベルな争いに呆れたヤナギの声が飛び、ピタリと2人が止まるが、睨み合いは続く
むつ「無関係なこいつをさっさと解放しろよ!」
ヤナギ「無関係でもないだろう?だったら大人しくしてろよ!こいつがどうなっても知らないよ?」
むつから見て右側の、やたら冷静な、茶髪のツンツン頭、ヤナギの一言に、むつはため息をこぼす。
むつ「分かった…大人しくする、その前につよしと少し話したい、ガムテープ取れよ」
ヤナギ「…分かった」
ヤナギがガムテープを勢い良くはがすと、つよしは真っ直ぐむつを見つめ唇を噛み締めた
むつ「どっか痛いとこあるか?」
つよし「…ッ…めんなさい…ごめんなさい」
つよしは力いっぱい首を振りながら、絞り出すようにそう何度も呟く。
むつ「悪りぃな、巻き込んで、すぐ帰してやるから」
むつがなるべく優しいトーンで話すと、つよしはまた首を強く振った。
横にいたシマがパイプ椅子を用意して来て、むつを座らせロープでしばる。
すると、背後から笑い声が響いてきた。
?「フフ、いい気味」
振り向いたむつの目に写ったのは、二人の人物
黒のスーツに黒い髪、すらっとした綺麗な立ち姿、チャイナ系の綺麗で人形のような顔の人物。
そして、もう一人。むつと同じくらいの背丈で、女の子みたいな可愛い顔した男の子、紫の髪を斜めに流し、二つのピンで止めて、高級そうな服を着ていた。
女の子みたいな顔した男の子は、ざまーみろとばかりに笑いながら近づいてベラベラしゃべりだした。
?「随分縄が似合うねぇ、人質とられて一人でノコノコ来ちゃったのぉ?自分が強いって過信しすぎると、痛い目見るんだよぉ?バカだバカだと思ってたけど、バカなのは昔っからだから治らないんだろうけどねぇー」
得意げに喋られて、むつには耳障りだったが、彼の勢いが止まらない。
?「3人まとめて遊んでやりたかったけど、先にむつからでもいいね、どうせ後から来るんでしょ?仲良しだもんねぇー、クズが3人も集まりやがって!今日こそ復讐してやるからなぁー!!」
むつ「…」
?「どうした!恐怖で声も出ないか?」
むつ「…あのさぁ」
?「ふふ、何?」
むつ「…あんた………誰?」
?「え?」
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