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俺たちの調教師
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夜10時13分、ここは、神明学園男子寮B棟前の裏口。
一人の人物が、夜の闇にまみれてこっそり寮に舞い戻ってきた。
その人物は、裏口の草むらに隠れた小動物に気がついて、ニヤリと笑う。
マキ「こんな時間に外にいるなんて、重大な違反だよ」
マキの言葉にビクッとした人物は、おずおずと立ち上がって顔を出した。
マキ「つよし君、何してんの?」
つよし「怪我はありませんか?」
マキ「ああ、あいつら?大丈夫だよ」
つよし「マ、マキ先輩は!?」
大人しいつよしの強い口調にマキは少し驚く。
マキ「俺?」
つよし「は、はい、むつさんの所に加勢に行ったんですよね、…でも帰ってこないから…」
マキ「あは、加勢だなんて、あいつら強いから自分たちでやっつけてたよ。あいつらと、もう関わるのやめたら?」
つよし「…ご迷惑だからですか?」
マキ「まさか、本当に友達だとかいうの?」
つよし「友達です」
マキ「狼の群れに飛び込むなんてオススメしないなぁ、うっかり食べられちゃうかも、それとも、あいつらのうちの誰かに恋でもしちゃった?」
本当にそう思ったわけではないが、茶化して言ったら、つよしは、前髪で隠れててもわかる位キッと睨んできた。
つよし「違います」
マキ「ふーん。正直なのはいいけど、そこは『男同士でそんな訳ないでしょ』って言うとこだよ?」
つよし「あっ」
マキ「ま、いいけど。でも、あいつらとはちょっとの間、会わない方がいいよ、まだかたずいてないし…」
マキがそう言うとつよしが心配そうにたずねた。
つよし「かたずいてないって…」
マキ「ムラサメっていう奴らが逃げた、俺の知り合いにムラサメってーのがいたんだけど、同一人物ならこのまま引き下がらないと思うんだよね」
つよし「えっ…」
マキ「あっははー、そんなビビンなくても大丈夫、昔の知り合いの知り合いだから、俺がちょちょーっと話してやめさせるし、それが済むまで、大人しく寮にいてよ、ここなら、怖ーい味方が何人もいるからさ」
つよし「…マキさんて、いい人なんですね」
マキはピクリと眉を上げ、苦い顔をした。
マキ「僕は仕事でやってるの、仕事をやらないとお仕置きされちゃうんです、怖ーい人達にね」
つよし「…。ありがとうございさました」
マキ「…。」
つよしの少しずれた返答にマキは眉を寄せる。
つよし「僕、大人しくしてます。お休みなさい」
マキ「はいはい、巡回に見つかんないようにねぇ」
だるそうに手を振ってマキはつよしを見送った。
今日の3人の駄目犬の調教はさして面白みがなく、マキは少し疲れていた、同じ3人でもあの3人、修二・むつ・華南を相手にした方が断然楽しい…、早く遊びに行きたいが、自分にはかたずけなくてはならない仕事が出来たから、しばらくからかいに行けない…
次に会ったらなにしようかと思うとワクワクした。
そのためには次をチャチャっと片付ける必要がある…
マキ「…さてと…お仕事お仕事…」
マキは、楽しそうに口元を緩めた。
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