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変化する俺たち〜修二〜
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昼休みまでで学校を抜けてきた僕ちゃんは、むつの部屋に顔を出した。
修二「ッ…。むーつー」
名前を呼ぶ前に、何故か緊張して、いつも気軽に入っていたむつの部屋のドアノブを握る手が震えた。
早朝まで一緒にいたむつに、6時間も立たないうちに会うというのに、気が変わっていたらなんて無駄な想像と、また甘く囁かれたらと思うと、ドキドキと鼓動が早くなる。恋愛って想像してたのより胸が甘く苦しい。
ドアを開けると、自分のベッドでくるまって、だるい様子のむつ。
まぁ、熱のせいだけじゃないけどね
修二「熱は?」
むつ「ん¨〜…」
ベッドに腰掛けて、金髪を撫でながら、おでこに手をやると、まだ熱い。体温計が置いてあったので測ってみた。
修二「……。37度9分…薬は?…お昼はまだだよね、食べられそう?」
むつは苦しそうに首を振って布団に潜る。
むつの顔が赤いのは、熱のせいだけではありません。
修二「もぉ、光るお風呂が面白いからっていつまでも華南と入って遊んでるからだよ。ろくに拭かないで全裸で寝たりするからぁ…」
むつ「うっさい…」
修二「待ってて、今婆ちゃんが桃缶開けてくれてるから、僕ちゃんとってくる」
膨れたむつのボサボサ金髪を優しく撫でる、綺麗に染まってる金髪は、キラキラしてて、蜂蜜のよう、何度も撫でて、指ですいて、また撫でた…
むつの髪、気持ちいい。
むつは布団から目元だけ出して、チラッと、自分の髪を愛おしそうに撫でる修二を見て、満足そうに目を閉じた。
修二は、自分がそんな顔してるとは気づかず、撫でられて上機嫌のなのかと思い、しかたないなぁと笑ってしばらく撫でてたら、むつから静かな寝息が聞こえてきたので、部屋を出た。
桃缶と薬を持ってむつの部屋に戻ると、まだむつの寝息が聞こえてる。
可愛いなぁ…、起きるまで漫画でも読んでようかな?
寝苦しくないかもう一度首元を覗くと、熱のせいで顔が火照ってる。
窓…少し開けておこう。
立ち上がって窓を開けて換気して、ベッドを背にして床に座る。鞄から携帯を取り出し、華南に現状報告。
むつの部屋のどれも一度読んだことある漫画を手にしてしばらく読みふける。
むつ「…ん、…修二?」
修二「ここにいるよ」
漫画を読んでいたら、むつの声がして、振り向いてベッドに頬杖ついたら、むつがこっちを向いていて至近距離で目が合う。むつの顔、見慣れてるはずなのに、心臓が早鐘を打つ。
むつ「わりぃ、寝てた」
修二「ううん、いっぱい寝なよ、寝れそう?桃缶食べる?」
むつ「ちょっと起きる…華南は?」
修二「午後に谷崎の授業だから」
むつ「あー」
修二「谷崎が言ってたよ『おかしいな馬鹿は風邪ひかねぇのにな』だって」
むつ「あの無駄筋教師が、ハッ、これで俺がバカじゃないと証明されたな」
むつが得意げに言ったので、おかしくて修二は頬が緩む。
修二「あはは、そうだね」
僕ちゃんが笑ったら、急にむつが黙った。あれ…怒った?
むつ「…なんか…キた」
何が?と言う前に、頭だけ起こしたむつの目の色がギラリと獣に変わった。
え?ええ?今どこに欲情するポイントがあったの?
むつ「…キスしたい」
ふえ!?だ、ダメだからね!そんな上目遣いで可愛い顔してもダメなんだからね、ってかちょっとコツ覚えたでしょ?ワザとやってるでしょ!?
むつ「なぁ、ダメ?キスだけ」
修二「…ほっぺ?」
むつ「…」
無言の圧力が、約束は?と言っている。
修二は仕方なく上半身をベッドに乗り上げ、顔だけ起こすむつに口付けた。唇と唇が触れると、いつかの逆でむつの唇が熱い、舌を出すと、ふふっとむつが笑い、擽ったいキスを深める。
むつ「ん…、しゅう…じ」
キスの合間に漏れた声が僕ちゃんの胸をキュンキュン震えて締めつける。
やっぱり…むつのキスって甘い。
…って僕ちゃんのバカ!
唇を重ねると分った瞬間から、どんどん熱が中心に集まってきて、すでに下半身は完勃ち。甘い痺れの残る後ろは収縮を繰り返している。
気持ちいい…、駄目…キスやめらんない、でも、やめないと…ヤバイ!…でも!熱で潤んだむつの瞳が可愛すぎ…
たまらず、角度を変えて夢中で舌を絡め、ちゅっぷぴちゃりと音を立て始めたのも気づかず、キスに酔った。
瞬間
むつ『修二が好き』
昨日の言葉が響いてきて、抱き合った体温と繋がった快感を思い出し、ブワッと体温が急上昇してビクッと体が硬直して震えた。
嘘!?
自分に起こった現象に驚いて動きが止まる。
むつ「ん?修二?」
キスが止まって、むつが修二に問いかけると、修二は真っ赤になっていた。
修二「あ、忘れ物した!」
むつ「は?」
修二「僕ちゃんとってきまーす」
むつ「ちょと!修二?!」
伸びてきた手をかわして、引き止めるむつに明るく手を振って部屋を飛び出す。15秒かからず主屋のトイレに駆け込んだ。
ーバタン!!ガチャガチャン!
信じらんない!!
信じらんない!信じらんない!!
僕ちゃん!
キスだけでイッちゃッた!!
どうしよう!?
僕、どんだけむつが好きなんだよ!
修二は人様の家のトイレでヘナヘナと座り込んで頭を抱え、しばらく出て来れなかった。
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むつ「修二のやつ全然ラブラブになりゃしねぇ、帰ってきたら覚えてろよ…」
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