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めんどくさい俺たち〜華南〜
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むつ「げっ」
華南「わお」
柄の悪い2人組は無理やり、その人物を連れて行こうとしたているようで、腕を引っ張ったりしていた。
それでも助けに行く気にはなれない。
癖っ毛の髪に中性的な顔立ち、印象的なたれ目に左目の涙黒子、黙ってれば美人なのに実は変態調教男、
マキだったからだ。
そして、強い。
赤髪「いいから来い話しだけだから」
緑髪「俺らの上がお前に来て欲しいっつってんだよ」
柄の悪い2人に囲まれて、周りの人達が遠巻きで見て見ぬ振りする中、当の本人はいたって平然とした顔をしている。
マキ「僕、用事あるし」
赤髪「そこをなんとかさぁ」
緑髪「その綺麗なツラに傷は入れたくないだろ?」
むつ「おい!」
むつのでかい声に、マキが気づき、その表情がぱァーっと明るくなる、強面二人が睨みを効かせて振り返った。
しかし、むつを見て、ぷっと吹き出す。
赤髪「ブハッ…なんだチビ、俺らは忙しいんだ」
緑髪「そうたぞぉ、坊やは帰ってよしよししてもらいな、粋がるなよチビが」
赤髪の男は長身の体を縮めてむつと同じ視線まで下がってむつを覗くようにしてあざ笑う。
あーあ。言っちゃった。
ギラ!
ーゴッ!
赤髪「ぐわぁあああ!」
赤髪が顔面を押さえてうずくまり、それを見た緑髪がむつに殴りかかった。
緑髪「てめー…ぇ!?」
マキ「わお♪」
緑髪が綺麗に宙を舞う。
むつに背負い投げされて吹っ飛んだ緑髪が、俺の目の前で背中を打ったが、そのまま回転して起き上がった、再びむつに襲いかかろうとした緑髪の肩を俺はすぐさま掴んでこちらを向かせ、腹に一発入れてやると、緑髪が呻いて崩れ落ちた。
華南「むつ、行くぞ」
むつ「おお」
うずくまる2人と、マキをスルーして歩き去ると、自分が無視されたとに、驚いて。キョトンとしたマキが、慌ただしく後ろから着いてきた。
マキ「酷い酷い!、助けてくれたんでしょ?スルーしないでよぉー」
むつ「めんどい」
華南「右に同じ」
俺とむつがバッサリ切ると、拗ねたみたいに口を尖らせて、それでいて楽しそうなマキ。むつは男達から十分離れたのを確認してから立ち止まる。
むつ「これで、こないだの借りはチャラだかんな」
マキ「へ?借り?」
何が?と瞳を丸くして瞬かせ、マキが可愛く首を傾げる。
むつはイラっとしと声を潜めて苦々しく声を絞り出した。
むつ「リオの…」
マキ「あ〜、アレ?別にそんな風に思ってなかったけど」
むつ「じゃあ、もう用はない、さよーなら」
再びむつが歩き始めるが、マキは足早に隣に並ぶ。
マキ「貸し借り無いならさ、お礼させてよお礼♪、僕の体好きに使っていいよ♪」
ニコニコしながら両手を広げるマキ。
むつは冷たい視線でその手を払った。
むつ「オエェー、キモい」
マキ「ガァーン!」
華南「マキ、むつで遊ぶなよ」
マキはショックを受けたとムンクの叫びみたいに頬を両手で押し潰していたが、俺の声にぺろっと舌を出した。
マキ「おかしいな…、僕の体美味しいって評判なのに、ね?、華南」
華南「いッ!」
むつ「!!」
むつが足を止めてギロリとマキを睨みつける。マキはニコニコしながら楽しそうに可愛子ぶりっ子で体をくねらせる。
マキ「冗談♪♪、本当にお礼させてよ、俺に付きまとわれたくないでしょ?、夕食、お礼に奢らせて♪」
やっぱり助けなければ良かった。きっとむつもそう思ってる。
むつ「内容による」
マキ「好きな出前取り放題&アルコール付き♪ってどう?」
むつ「奢られてやってもいい」
華南「…むつ…」
はぁー、だめだこりゃ、マキのやつ完全にむつを手のひらで転がしてやがる…。
マキ「はい決まり!そうと決まれば善は急げ、着いてきて」
スキップしながらむつの手を引っ張るマキ。むつはうんざりしながらマキについて行く。
そして俺は、すっかり忘れてた。
前回、マキが去り際に、なんて言ってたかを…
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