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俺たちの秘密〜むつ〜
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…は?
…何?
こいつ何言ってんの?
わけわかんねぇ…ワカンネェ…ワカンネェヨ…
現実味の無い言葉の嵐に、単語を拾っていくのが精一杯で、どんどん耳を通り抜る。
俺の言葉に傷ついた?
隣が苦しい?
慰めて仕込んだ?
体を開発?
淫乱?
誰にでも強請って股開く?
華南は知ってる?
俺の代わりに咥え込む?
他?
紹介?
百目鬼「最後は自分から何本も咥え込んで喜んで股開いてやがった」
最後?…何の?
咥える?…何を?
股開くって…ナンデ?
百目鬼「はじめは男達に犯されて泣いてお前に助けを求めたのにな」
オトコタチ?オカサレル…?
犯され??
ナイテオレニタスケヲモトメタ…
泣く!?
俺に助けを求めて!?
やけにハッキリと、最後の言葉だけが雷に打たれたみたいな衝撃を受け、目の前の修二が声にならない悲鳴を漏らして膝から崩れたのと一緒に…
思考が倒壊したようにグチャグチャになって時間が止まったみたいに動けない。
犯されて泣いた?…イツ?
中学の時ってさっき言った?…チュウガク?
修二の処女は俺が最近貰ったんだ!…ナニモシラナイ?
俺が知らないのに華南が知ってる?…ナニヲ?
俺の知らないこと?…ホトンドゼンブ?
今頭の中をグルグルしてることぜーんぶ俺は知らない!…カナンガシッテルノニ?
オレダケシラナイ…
??…
…
…!
〝むつにだけは死んでも言わない〟
オレニダケ…俺にだけは…
俺にだけは…死んでも…言わない…言えない?
言えない?…中学の時のこと?
…!!
むつ「……んだ……、中学の時……学校を休んだ……」
思考がぐるぐるグチャグチャして、抜けた先に合った答えを口にすると、修二がゆっくりと顔を上げだす。
むつ「…あの時、風邪で休んでるって…でも、お前も奏一さんも様子がおかしくて…会わせてももらえなかった…」
そう…あの時、二週間たっても出てこなくて、奏一さんも会わせないって頑なで、奏一さんのいない時間に俺が合い鍵使って侵入した…
あの時…
そうだ…あの時…、修二は家に入ってきたのが俺だって分かった途端布団にくるまって…顔を見るのに何分もかかって…やっとまともな顔を見たと思ったら、目ん玉真っ黒にしてて…俺…そのまま黙って抱きしめたんだ…
そうだ…!
今みたいに怯えてて、あり得ない位顔ぐちゃぐちゃにしてて…、でも、涙が出てなくて、ぶるぶる震えてて、このまま痙攣みたいになって死んじまうんじゃないかってくらいで、とても理由を聞けなくて…、俺…、聞かないことにしたんだ。
普段澄まして笑ってる修二が、あんなにボロボロになった理由…
膝から崩れた目の前の修二が、あの日と同じか…それ以上に苦痛にゆがんだ顔をして、俺を見上げる。
修二の瞳が闇に揺れてる…。
俺が抱きしめてやらなきゃ…
修二は〝泣かない〟んじゃない〝泣けない〟んだ、だから、早く俺の腕の中で〝ナカセテ〟やらなきゃ…
そのことだけが俺の中で優先されて、右手を差し出そうとすると、俺が動いたのを見て、修二が怯えたように後ずさる。
修二が俺を見て怯えてる。
俺…、今、一体どんな顔してる?
修二「ッ…」
後ずさった修二が百目鬼の腕の中に収まる。床に崩れた修二に寄り添うようにしゃがんで百目鬼が肩に手を回す。
百目鬼「面白いくらい簡単に壊れたな、むつ君が相手だとこうも簡単なのか」
興奮して舌舐めずりした百目鬼は、修二の顎をすくい背後から瞳を覗き
呆れたように、それでいて満足そうに欲情仕切った目で笑う
修二はされるがまま…言葉もない
修二「…」
百目鬼「こんな状態でも泣かないんだな…」
むつ「てめぇー!!!」
百目鬼の言葉は一瞬にして俺の怒りのメーターを振り切れさせた。
俺が1番修二にしたくないこと。
修二に〝涙を流させる〟こと〝悲しませる〟こと。
この男は、それを己の欲求を満たすためにやってる。
それまでぐちゃぐちゃ考えていたが、そんなの全部吹っ飛ぶくらいの怒りが俺の中で爆発した。
ーバチン!!
怒り任せに出した拳が、簡単に百目鬼の掌に収まった。
百目鬼「俺が誰だか忘れてるんじゃないか?」
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