アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
夏休みな俺たち〜華南〜
-
8月18日
むつ「やったぁー!海だぁ!!」
1時間程の道のりの開放感。
昼前の海はすでに賑やか。
むつは、荷物を放り出して浜から波打ち際まで走って行った。
俺たちは、今日、海に来ていた。
一泊旅行の1日目にバイト先の海に足を運んだ。
むつは、腰回りが赤で裾に向かってワインレッドから黒にグラデーションしているサーフパンツに灰色のTシャツ。
華南「まるで犬だな」
修二「ふふ、電車の中でうずうずしてたもんね」
修二がむつの荷物を拾いながら答える。
修二は、七分袖の白いパーカーに、白いTシャツ、水着は海の中の絵がデザインされてる青と紺の中間のサーフパンツ。
俺は黒いTシャツの袖をめくり、水着も黒に赤のラインの入ったサーフパンツを履いていた。
吉良「残念だなぁー、せっかくの水着なのに上脱がないのかぁー、残念だなぁ。
修二、荷物預かってあげるよ」
修二「吉良さん、今完全に心の声が漏れてましたよ…」
吉良「マジ?まいったなぁ…見たすぎてモレちゃった。修二は何?脱がないの?脱げないの?」
終始からかう口調の吉良さんに修二が苦笑い。
俺は心の中でため息して思う。そんなにむつを脱がしたいのか…危険な男だ。
華南「吉良さん仕事してくださいよ」
吉良「俺厨房だし、せっかく見れると思って出てきたのに」
華南「店長1人じゃきっとフライパンひっくり返して火傷してますよ」
吉良「…。はぁー、無念。そうだ華南、あっちに浮き輪貸してる店あるぜ」
華南「ああ、そうだった。後で借りような修二」
修二「うん。じゃあ吉良さん荷物お願いします」
吉良「へーい」
修二が日よけのパーカーを脱ぎ、白のTシャツになった。
夏休みの浜はなかなか混雑していたが、むつの金髪は目立ってた。
むつもこっちを見つけて手を振る。
俺はすぐにむつを追いかけたが、修二は準備運動を軽くしてから入って来た。
人が集まってるのと、気温が高いのとで海はぬるい感じで、砂がまって波が少し高い。
犬みたいに満面の笑みではしゃぐむつと、ハニカム修二。
俺、幸せです!!
むつ「波きたぜ波!」
修二「あはは」
テンションが上がって、その場のノリで浮き輪を借りに行った。浮き輪は色々あって、イカダみたいな長方形の浮き輪ボートを借りた。
浮き輪は、2人が乗るまでは浮いてるけど、3人目が乗ると沈む。
むつは、一番体重のある俺をボートから落としてケラケラ笑い、修二も吹き出した、しかし、後ろから来た波に襲われ、2人は転覆。
俺もざまーって笑ってやった。
散々3人ではしゃいで海から上がると、すでに2時間以上たっていた。
笑いの絶えない2時間、むつなんか笑すぎて何度も潮水飲んじゃってるから、今キスしたらしょっぱいのかなぁー、とか、修二はよく笑うから、抱きしめたいなぁー、とか思ってしまう。
華南「休憩ぇ〜」
むつ「あー、喉乾いたぁー」
修二「あはは、飲み物買ってきてあげるよ」
修二が1人で行こうとした腕を掴む。
華南「あー、一緒に吉良さんとこ行こう、そろそろ空いてくる時間だし」
むつ「そうだな、お腹も空いたぁ」
修二「むつは潮水でお腹いっぱいじゃない?」
むつ「腹いっぱいになるかよ!」
ボートを返して、元バイト先のに行くと、客は多いけど、ピークは過ぎていたみたいで、厨房から店長と吉良さんが手を振ってきた。
奈々「いらっしゃいませ♪」
テンション高く話しかけてきた奈々は、むつと修二を見てニコニコしていた。
奈々「水も滴るいい男ご案内しまーす♪」
と相変わらずのミーハーで、むつと修二を熱っぽい視線で見ていた。
奈々「今日は男の子だけ?彼女さん置いてきちゃったの?見たかったなぁー、いつつれてきてくれるの?」
むつ「奈々…煩いよ、俺アイスコーヒーに、オススメランチA」
華南「俺もアイスコーヒーに、オススメB」
奈々「ぅ…アイスコーヒー二つとAとBね」
煩い奈々を黙らそうと畳み掛けるように注文したのに、バイト歴の長い奈々は、サラッと返してきた。
奈々「そちらのかっこいいお友達さんは?」
瞳をキラキラさせて今度は修二にロックオン。
修二「あっ…、じゃあ、僕ちゃんは、アイスティーとオススメBで」
修二がチャラ男チャンネルでにっこり微笑んで言うと。
奈々「アイスティーとBですね♪、あの、お名前は…彼女います?」
奈々はにっこり身を乗り出す。
むつ「腹減ってるんださっさとオーダー通せよ!!」
奈々「かしこまりましたぁ〜♪」
むつの反応に奈々はおかしそうに笑いながら厨房に帰って行った。
修二「あはは、めっちゃ面白い子だね」
むつ「面白くねぇーよ、うるせーし」
修二「あは、むつの髪にワカメついてる」
むつ「マジ?どこどこ?」
修二「待って、とってあげる…」
むつ「…とれた?」
修二「うん、とれた」
むつ「サンキュー修二♪」
修二「どういたしまして♪」
にっこり笑い合う2人。
奈々が食いつくのも分かる…。
むつの濡れた髪をかきあげる仕草。
濡れたTシャツ…
修二の濡れた長い髪から垂れる雫。
濡れたうなじと胸元…
海は危険がいっぱい、吉良さんいるし、奈々ははしゃぐし、どこにオオカミが潜んでるか分からないし…
…気合入れてないと
俺も…色々…ヤバイ…
かもしれない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
367 / 1004