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番外編53ひと夜咲く純白の花の願い
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覆いかぶさってきた百目鬼さんは明らかに酔ってる。
目が座っちゃってるし、これ明日覚えてないんじゃないかな?
百目鬼さんが酔ったらどうなるか、僕には分からないけど。一般的にはこれ記憶なくすほど酔ってるってやつだと思うけどな…
百目鬼さんの行動に動揺しながらも分析は怠らない。次に何が起こるか分からない。この人はキレちゃったら手が付けられない…。
百目鬼は上から威圧的にマキを見下ろし、眉間にいっぱいシワを寄せて酒臭い息を吐く。
百目鬼「おい、一度しか聞かねぇから、ちゃんと答えろよ」
マキ「…なに?」
百目鬼「これは何だ」
百目鬼さんは、僕のパジャマの袖をめくり、手首の甲側に付いた細く赤い擦れ跡を指差した。
ゲッ…、気づく?こんな小さいの普通気づく?
これは、手錠で拘束された時の跡…。
マキ「…」
百目鬼「ん?プレイか?それもと…」
なんて説明しろって?
賢史さんがちょっと誤解して僕を拉致って拘束して。媚薬と惚れ薬を飲ませて放置して僕のセフレの桜木さんを呼び出して僕は桜木さんに惚れて、薬が切れるまでヤリまくりました。って?
それを百目鬼さんが信じる?
信じなかったら罵倒される?
信じたら可哀想だったなって慰める?
死んでもお断りだね。
はぁ…、今日は色々ありすぎて疲れちゃったよ…。
百目鬼「返答なしかよ…」
マキ「…ねぇ、聞いてどうするの?」
百目鬼「お前が好きでやってるならいいが、俺の所飛び出したせいなら…」
!!
マキ「百目鬼さんのせいじゃないから安心して♪」
反射的にへらっと笑った。それがマズかった。
百目鬼「…その胡散臭い笑顔、イライラするんだよ」
マキ「…ごめんね、僕、こうゆう奴だから」
百目鬼「ふざけやがって、俺は心配して…」
心配…同情…哀れみ…
そんなもん要らない!!
こんな言葉聞きたく無い!!
咄嗟に百目鬼さんの胸ぐらを掴んで僕の唇で百目鬼さんの唇を塞いだ。
百目鬼「ンン¨!!?」
百目鬼さんは仰け反って逃げたけど、僕は追いかけて起き上がり、再び唇を奪う。
お酒とタバコの味がして…、全部再会した日と同じ。百目鬼さんとのキスは、苦くて切ない…嬉しくてドキドキして貪らずにはいられなかった………目眩がする……
全部、消えちゃえばいい……
激しく吸い付いて柔らかい舌を絡める。口内を舐めまわして上あごを擽って歯列をなぞる。
百目鬼さんは僕のキスに反応してる。
〝汚い〟と跳ね除けられるのも予想したけど百目鬼さんはたじろいで後ずさる。
百目鬼「ッ!…ば!…んむ…ンぅぅ!…」
マキ「んは…、言ったでしょ♪?〝襲うよ〟って♪」
妖艶に微笑み、百目鬼さんを押し倒してパジャマの上着を脱ぎ捨てる。
舌なめずりして、色白の肌を見せつけ、百目鬼さんの残した歯型に口づけて艶かしく微笑む。
僕は、自分の持てる全てを使って百目鬼さんを誘惑する。
隙は与えない、酔って頭の回転の鈍い彼の唇を塞いで呼吸をさせず。酸欠でさらに鈍る隙をついてズボンのチャックを開けて百目鬼さんのものを口に咥え込む。
百目鬼「グッ!!ぅ…く…馬鹿やろ…」
違うよ百目鬼さん…その言葉じゃない…
百目鬼さんのものは酔ってるのに完勃ち。
今朝も抜いたのに元気で襲いがいがあって、すぐさまディープスロートで喉まで使って全て飲み込む。
百目鬼「くッ…、は…なせ」
それも違う。違う言葉だよ百目鬼さん。
百目鬼さんの力なら、僕を引き剥がすなんて出来るはず。
全力で拒まないなら…食べちゃうぞ♪
高揚して快感に呑まれだした百目鬼さんのものを口から外して左手で強く扱く。
その間に百目鬼さんの唇に吸い付き、空いてる手でズボンと下着を脱ぎ捨てて百目鬼さんの上に馬乗りになると、百目鬼さんが僕の腕を掴んだ。
百目鬼「待て」
マキ「ふふ♪僕はちゃんと言ったよ♪百目鬼さんのこと襲うって♪迷惑ならつまみ出して♪」
百目鬼「ッ…あれは悪かった………」
だから…何でだよ!謝っちゃ駄目なんだってば!
言葉では拉致があかない、僕は構わず百目鬼さんのものを当てがって無理やり自分の中に押し込んだ。
百目鬼「ばッ!!」
マキ「ツッ…」
慣らしたり一切しなくても、今日ヤリまくった僕の中は、百目鬼さんの先走りだけで簡単に全部を呑み込む。
ッ…やっぱ…おっきい……。
百目鬼「ッ!…抜け…」
マキ「…迷惑?うざい?消えて欲しい?」
百目鬼「違う!」
マキ「駄目だよ百目鬼さん、そこは〝てめーなんか消えろ〟って言ってくれなきゃ」
百目鬼「…迷惑って言い方が悪かったのは認める!俺は、お前の気持ちに応えられない。俺を好きだなんてお前おかしいよ、お前は修二の友達だろうが!俺がどんな奴か知ってんだろ!だから自分のために早く諦めて他に行けって言いたかったんだ」
マキ「ふふ、なら、引き止めたのは間違いだったね、せっかく諦めてあげようと思ったのに。連れ戻したんだから、ちゃんと責任取ってもう一度振ってよ。〝マキ、お前なんか嫌いだ〟って言って♪」
百目鬼「…」
だから、なんでそこで黙るんだよ!
マキ「いつもは言うくせに、淫乱、色狂い、誰にでも股開く好き者だって♪〝嫌い〟って言うことぐらい簡単でしょ?」
百目鬼「悪かった…、悪かったよ。言ったろ…お前のこと泣かしてめちゃめちゃにしてやりたくなっちまう…。俺は…お前を泣かしてやりたくなっちまうんだ…」
マキ「いいよ。めちゃくちゃにして♪」
百目鬼「良くねぇんだよ!」
マキ「…」
百目鬼「好きか嫌いのどっちかしかねぇのかよ」
マキ「それ以外に何があるの?」
百目鬼「……と、友達とか…」
マキ「セフレってこと?」
百目鬼「お前はヤることしか頭に無いのか!友達だよ!普通の友達!」
マキ「…僕と友達になりたいの?」
百目鬼「ッ…。振ったら、消えようとするとか、こうやって跨るとか…違うだろ」
マキ「……なんで?」
百目鬼「な、なんで?」
マキ「百目鬼さん無難な言葉で片付けるのやめてよ、百目鬼さんこそ取り繕った言葉ばかり並べてる。僕はちゃんと告白したのに、修二の友達だからとか、自分の性癖とか、昔酷いことしたとか、振ってもお友達でとか…百目鬼さんがどう思うかは一度もちゃんと聞いて無い」
百目鬼「…」
マキ「普通だよ。振られたからもう会わなくなるとか、振られたのにお友達とか、それこそ違うんじゃない?百目鬼さんは別に僕と友達になりたいわけじゃないじゃん」
百目鬼「…」
マキ「本当の気持ちを言わないのは百目鬼さんだよ。僕の気持ちに応えられない、そうゆう風に答えたのは百目鬼さんだ、なのに引き止めるし、泊めるし、賢史さんの前から攫うし」
百目鬼「あれは……」
マキ「賢史さんが慰めてくれるって言ってたのに…」
百目鬼「お前、嫌がってたじゃないか!」
手首の傷といい
嫌がってることといい
なんでそんな風に僕のこと気付いちゃうの?
マキ「…。ほっとけばいいのに…」
百目鬼「ほっとけねぇよ!」
マキ「どおして?」
百目鬼「グッ…」
マキ「僕が修二の友達だから?修二の友達に何かあったら修二が悲しむから?」
百目鬼「…………………そう…だ」
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