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嵐を呼ぶのはいつもマキ様
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マキは、北斗から買った衣装を抱えてウキウキしながら、マンションの方へ帰ってきていた。
今日使用した大人のオモチャを洗浄し、この後百目鬼の家への向かうのでカバンの中を整理する。
それが終わると下準備のためシャワーを浴びていた。
シャワーの最中、百目鬼から着信があり、マキは濡れた手をタオルで拭いてそのまま出た。
マキ「ハァーイ♪どうしたの百目鬼さん♪待ちきれなかったの♪?」
ふざけた口調でクスクス笑うマキの質問を、百目鬼はサラッと無視して不機嫌な声を出した。
百目鬼『シャワーに入ってるのか?』
マキ「うん♪今マンションに来てるんだ♪」
百目鬼『そうか、今日はそっちに近い所で仕事だったんだ、帰りに拾ってやるよ』
マキ「あ…。いいよ、僕、電車で行くよ♪」
嬉しい申し出だけど、百目鬼さんの車に乗ったらリスの衣装が見つかっちゃう。
そう考えて断ったのだが、受話器の向こうの百目鬼さんの声がワントーン下がった。
百目鬼『どうしてだ?』
マキ「お疲れのところ寄ってもらうの悪いし♪、それに今日はまだ時間あるし、僕のことは気にしないで♪」
百目鬼『……そうか』
やけに冷たく切れた携帯をカゴに戻し、シャワーの続きをして、いつでも出来るようにローションを中に仕込んでから出た。
着替えを済ませ、準備万端。
えへへ♪百目鬼さん喜んでくれるかな♪
バレないように気をつけないと♪
にやけが止まらず妄想は膨らむばかり。
その時。
ーピンポーン♪
マキ「え?」
突然のお客に驚いた。
インターホンに写っているのは、なんと百目鬼さん。
僕はせっかく持ったリスの衣装をリビングに置いて、玄関を半分開けた。
マキ「百目鬼さん、どうしたの?」
百目鬼「迎えに来てやったぞ」
マキ「え?もう?ってか、僕電車で行くって…」
目の前の百目鬼さんは苛立った様子で、僕の言葉を聞くなり、僕が半分だけ開けた玄関ドアをこじ開けた。
驚いてる僕を押しのけて、百目鬼さんは中にズカズカ入っていく。
僕はびっくりしながら百目鬼さんの後についていくと、百目鬼さんは玄関廊下右にある寝室を覗いた。
百目鬼「…」
マキの寝室は、金網に囲まれ、鎖がジャラジャラと着いた凄い作りの壁だが、ベッドは綺麗に整頓されていてシーツにはシワひとつ無い。
無言で真っ直ぐ寝室を覗いた百目鬼の行動に、マキは瞳を瞬いた。
マキ「……百目鬼さん、誰もいないよ…。もしかして…浮気を疑ってるの?」
百目鬼さんの行動に驚いていると、百目鬼さんは、無言でリビングに向かい、リビングのテーブルの上にある大きな紙袋を見つけてしまった。
マキ「あっ!」
百目鬼「これはなんだ…」
紙袋をむんずと掴み、中身を取り出した百目鬼さんは、眉間にシワを寄せ、こちらをギロッと睨んだ。。
マキ「えっと…リスさんの服♪みたいな♪」
百目鬼「使用済みだな…」
マキ「使ってないよ、試着しただけ。今日百目鬼さんをビックリさせちゃおっかなぁと思って♪」
えへ♪っと可愛らしく笑っても、百目鬼の不機嫌な顔はさらに暗雲を増す。
百目鬼「ああ、ビックリだな。お前、この服は華南の弟のコレクションだってな」
マキ「え¨ッ!?」
な、なんで?!
あまりの驚きに固まっていると、百目鬼さんは怒りを露わにした。
百目鬼「てめぇーはなにやってやがんだ!、何が試着だ!人のコレクション着てファッションショーした挙句、修二に着せて遊んでたんだろうが!」
……………。
あははっ…、バレてるし……。
修二に…ね……。
マキ「…修二が…言ったの?」
百目鬼「誰が言ったかが問題じゃない、〝お前のやったことが〟問題だろうが」
マキ「…ごめん…、でも…」
百目鬼「でももクソもあるか、ふざけんのも大概にしろ」
そんなに…
僕が修二にイタズラしたのが許せなかった?…。
百目鬼「もう二度とやるな、俺は寛大な人間じゃない」
マキ「……ごめんなさい…」
百目鬼のドスの効いた低い声に、百目鬼の本気具合が伝わってきて、僕は頭を下げた。
百目鬼さんは、紙袋を怒り任せにゴミ箱に投げつけ、リスの衣装は捨てられてしまった。
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