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俺たちのバランス〜華南〜
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華南「あれ?2人分?」
食卓の上には2人分の食事。俺の質問に修二は、何でもなさそうに笑い、ご飯とお味噌汁を揃えて俺の前に置いてくれた。
修二「むつは今日も外で食べるって」
華南「もう3日連続じゃん」
修二「華南だってここ最近竜也さんに誘われていない日あったでしょ?」
痛いところを突かれ口を閉じるしかない。修二は向かいの席に座り手を合わせた。
修二「さ、食べよう。いただきます」
むつのやつ、マッサージに転職してからあんなに修二にベタベタしてたのに…何やってんだ?
…また自粛中か?ここ最近馬鹿みたいにヤりまくってだからなぁ…。修二も朝辛そうだったし、ここらで一旦休憩挟むのはいいけど、距離置いちまうのはちょっとやり過ぎじゃないか?修二が変に気にして落ち込むかもしんねぇーし…。
様子を伺うように修二を見ると、修二は綺麗に箸を持っておかずを食べている。
こんな時むつだったら、例の曇った瞳とやらが見えるんだろうか?
ってか、俺だって付き合い長いんだからそろそろ分かっても良さそうなのに…。
むつの機嫌は直ぐに分かっても、修二のはよく観察さないと分からない、さすがにあの嘘くさい笑い方は分かるが…今はそんな感じでもない…
今日むつが帰ってきたら話してみるか…
そう思ったけど、むつは俺の起きてるうちに帰ってこなかった…。
翌日の朝、目覚ましの音で目が覚めた。
俺と修二は同じ部屋で目を覚ましたが、そこにむつの姿は無かった。
修二と一緒にリビングに向かうと、和室にタオルケットだけ被って寝てるむつがいた。
修二「…」
おいおい…それはさすがにマズイだろ。
修二が一瞬動揺して眉を寄せた。
直ぐになんでもない風にして台所に向かったけど、修二の体気遣ってるつもりで修二を傷つけてちゃ意味がないだろ。
さすがに堪り兼ねて眠ってるむつの肩を揺らす。
もの凄く眠そうに不機嫌なむつが目を覚まし、開いてるか微妙な瞼で俺を見た瞬間視線を逸らした。
は?
むつ「今、何時?」
華南「7時」
むつ「悪い……もう少し寝る…」
視線をそらされたのは気になったけど、むつの疲れ方が半端ない…それに、クマが出来てる…。
華南「むつ?なんかあったのか?」
むつはタオルケットを被って、俺の視線から顔を隠すようにして不機嫌に答えた。
むつ「…………ごめん、店でトラブって…ちょっと……、悪いけど今は寝かせて……」
こんなむつ見たことない。丸まって縮こまって不機嫌?弱ってる?。イラつくのはしょっちゅうだけど、むつは不満は即口にする。
ここの所遅いのもそのせいか?
華南「分かった…、なぁ、今晩は一緒に夕食食えるか?」
むつ「……悪りぃ、忙しいから…」
不機嫌そうだけど余りに弱々し声だから、タオルケットの上から頭を撫でてやり、「無理するなよ」って言った、けど、返事は返ってこなかった。
リビングに戻ると、3人分の朝食を準備していた修二に、むつがまだ寝るって言ってることと、仕事が大変で体調悪そうだと伝える。修二は「…大丈夫かな…」と心配した様子でむつの分のお皿一つ一つにラップをかけた。修二まで元気が無くなってしまった。
むつが転職して2ヶ月とちょっと、凄く順調そうに見えたのに…。一体何があったんだ…。むつはプライド高いから、失敗談だったら話したくないだろうし…。参ったなぁ…。
その日の夜も結局、修二と2人で夕食を食べた。
修二「ごめんね華南、今日は失敗しちゃった」
華南「ん?これ失敗?全然分かんないよ」
確かにちょっと焦げてるけど、食べれない程じゃないし、ほとんどの食事を修二が作ってるんだ、これくらいどってことない。
俺が気にすんなって笑っても、修二は困り眉のままだった。
修二「…ごめん、もっと料理勉強するね」
華南「なんでだよ修二のご飯美味いよ、気にすんなよ、十分だって、〝男〟でこんだけ作れるなんて早々いないよ」
修二「………華南は、他にどんなの食べたい?」
華南「気にすんなって、どれも美味しいし、好物はもう覚えてもらってるし、特にないよ」
修二「…遠慮してる」
珍しくムスッと拗ねた様子で言ってくるもんだから、尖った口が可愛らしいなと思っちまった。
華南「何でもいいのか?」
修二「何でもいいよ」
華南「じゃあ、スネ気味の修二」
修二「ふえ?…あむんん¨ん¨…」
向かい側に座る修二を引き寄せて唇を重ねた。
引き寄せた瞬間ガチャンってテーブルが音を立てたけど俺は止まらず修二に近寄って押し倒す。
床に横たえた修二の顔は、キス一つで欲情の色を灯す。
修二「…ここ…で?」
華南「ん?何でも食べさせてくれるんだろ?」
恥ずかしそうな修二の仕草が可愛くて仕方ない。相変わらず直ぐにエロくなる。
って付き合って2年も経つのにこの初々しさ、犯罪だ。
潤む瞳は欲情の色に染まりながら、恥ずかしそうに右手が胸元を隠す。この初々しい修二は、快感に理性が飛ぶとこの後大胆に乱れるんだから堪らない。
今日はどんな風に解けていくのか…
修二「…………華南」
華南「ん?」
恥ずかしそうにしていた修二が、伏せ目がちに、いつもと違うことを言ってきた。
修二「今日は、どんなことしたい?…言ってくれれば何でもするよ…」
は?
とっっっっても萌えるセリフだったんだが…
今更異変に気が付いた…
修二がオカシイ……
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