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(番外編)純愛>♎︎狂愛
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華南「ただいまぁ。マキ!、いい知らせがあるぞ」
仕事から帰ってきた華南は、息を弾ませそう言った。僕はいつも通り玄関でお出迎え。
マキ「おかえりなさい華南♪、新しいオモチャ買ってきたの?それとも新しいプレイでも思いついたの?」
ニコニコする僕の横で、修二がほっぺを膨らませてる。
華南「トイプードルの里親探してる人が居たぞ!」
マキ「えっ!?」
あまりに突然の事で嬉しいのとビックリなのとで、なになに!?って瞳を瞬いていたら。僕の横で修二の疑問の声が響いてドキッとした。
修二「トイプードル?」
ハッ!!修二がいたんだった!!
あーもー!内緒だって言ったのに!!
修二の方を向かないで知らん顔したけど、相手は修二だ。
修二「トイプードルね…ふーん」
修二は意味深に呟いて、僕に視線を投げてきた。
バ、バレたぁぁぁあああ!!!!!
絶対バレたよもぉ!!!!!
華南のバカァあああ!!!
マキ「…」
涙目で華南を睨んだら、華南は僕が睨んだ意味に気付きながら、まぁまぁと言わんばかりに肩を叩き、腕を引いてきた。
華南「今から行こう」
マキ「へ?」
華南「こないだ犬預かったろ?あの飼い主無事赤ちゃんと退院してな、あの時は助かりましたって、お礼したいって言うから、犬探してるの話したら、知り合いにいないか聞いてくれてて。知り合いの知り合いのそのまた知り合いにトイプードルが生まれた人が居たらしくてな、会わせてくれるって、見るだけでもいいから行こう」
ええェェーーー!!
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
マキ「キャワいい!!!」
目の前には、生後3ヶ月だというトイプードルの子犬が2匹。
体長18センチ位で、体重1400g位
茶色のと黒っぽい子犬が、キュるん、と丸いつぶらな瞳で見てめてくる。
飼い主は女性で、3ヶ月前にトイプードルの六つ子の赤ちゃんを産まれたそうで、6匹だと、十分な環境で育ててあげられないからと、里親を探したそう、3匹は貰われたと言った。
華南「3匹貰われた?今目の前には2匹しかいないけど…」
飼い主「ああ、小屋の中に1匹いるの、でも、あの子は…」
と言葉を濁した。
小屋の中を覗くと、黒と茶色と白のまだら模様みたいな色の子犬が伏せたままブスッとした顔していた。
その子は他の兄弟より一回り小さく、頭の毛は立ち気味にブワッと逆毛が立っていた。
マキ「あの子小さい…」
飼い主「兄弟全員そろってた間は、力が弱くてなかなかおっぱいにありつけなかったのよ」
マキ「撫でても平気?」
飼い主「その子ね、こないだワクチンの注射してからご機嫌斜めでね、また注射されると思って噛み付くからやめたほうがいいかも」
ジッとその子を見つめると、その子犬は僕をジッと睨む。
マキ「…」
僕は、擦り寄ってくる他の2匹より、こちらを睨むようにしている子犬の方が気になった。
睨む子犬と同じ目線になるように腹ばいで横になり、ジッとその瞳を見つめた。
マキ「…初めまして、僕はマキって言います、僕と仲良くなってくれませんか?」
なるべく下からになるように手を伸ばし、子犬のそばまで指を近づけると、子犬は唸って僕を警戒した。
華南「よっぽど注射が嫌だったんだな」
修二「マキ、噛まれちゃうよ」
そう言われても、僕の心はこの子犬に反応していた。百目鬼さんとの出会いも、凶暴な顔して威嚇して僕に警戒して怒鳴ってた。
でも本当は、修二に失恋して辛かっただけ…
マキ「頑張ったんだね、お利口さんだったんだね」
優しくかたりかけながら、こちらを睨む瞳を見つめた。
しばらくの時間そうして見つめあってると、他の2匹は僕をよじ登って遊びだす。時々クンクンと匂いを嗅がれて擽ったいけど、僕は小屋の中で僕を睨む子犬をジッと見つめて語りかけ続けた。
飼い主さんは、そんな僕を見て、餌を持ってきてくれた。だけど、僕がその子に餌をあげようとしても、他の2匹が横から食べちゃう。
マキ「ほらほら、兄弟は美味しいって食べてるよ、おいでよ」
睨んでた子犬は、さっきっから鼻をクンクンしてこっちに来たそうにしてる。
僕は一生懸命話しかけた、睨んでた子犬はソワソワした様子で小屋から出てきて、僕の手の匂いをクンクン嗅いでから、ついに僕の手から餌を食べてくれた。
マキ「あは♪、やった食べた♪♪
この子がいい!僕、この子に決めた♪♪」
僕はその子をお出迎え出来るように準備するため一度帰った。その飼い主さんにお願いして準備してる間も、慣れてもらうため会いに行く許可ももらった。
僕は、華南と修二とむつに、ペットOKの賃貸を探していたことを告白し、準備出来次第移りたいと話した。華南は知っていたからいいんだけど、修二は難しい顔してて、むつは激怒。「逃げるつもりなんだろ!」って怒っちゃった。
しかも、子犬と一人暮らしの件を清史郎さんに話したら、清史郎さんは大反対。一人暮らしじゃなくて、自分と一緒に住もうと言ってきた。
今すぐあの子と暮らしたいのに、思わぬ壁が立ちはだかる。
むつ「犬なんか飼ってる暇あったら、百目鬼とこ行って話し合ってこいや!!」
修二「今回は、むつの言う通りだよ、〝変わり〟なんて良くないよ」
って…。むつは、怒るのずっと我慢してたみたいだったから今回の噴火は仕方ない。
修二に至っては、僕が百目鬼さんを〝ライオンの着ぐるみ着たティーカッププードルみたいで可愛い〟って言ってるの知ってるから、なおさらだ。
でも僕は負けなかった。どうしてもあの子がいい、巡り合っちゃったんだから仕方ない。それに先生様が、僕のセックス依存症には、愛情をいっぱい注げる対象を作るのがいい、犬を飼ったら良いんじゃないかって言ったんだもん♪
結局、住むところは清史郎さんが一人暮らしをして良いと言ってくれず。
むつは百目鬼さんと話してからにしろって言う。今更会って何言うの?って言ったら殴られた。
修二は、一言「後悔しない?」と言ってきて。
華南は、僕を応援してくれてる。
犬を飼うための道具が、僕が借りてる修二の部屋に溜まっていく…。
むつ「犬飼うなら、百目鬼のところに言って気持ちぶつけてからにしろよ!」
マキ「百目鬼さんに会うのと犬飼うのは関係ないでしょ」
むつ「関係あんだろ!寂しいから犬飼うんだろ!お前犬とセックスするつもりか!」
マキ「しないよ!獣姦は興味あるけど」
むつ「興味あるのかよ!」
マキ「やだなぁ、冗談だよ♪♪」
むつ「いや、お前はヤるやつだ!」
マキ「やだなぁ、ヤるならプードルじゃ潰れちゃうよ、せめて大型犬じゃないと」
むつ「やっぱり!!」
マキ「だから冗談だって♪♪」
むつ君は怒っちゃって、「てめー、覚えてろよ!」って悪役の捨て台詞みたいなの吐いて出て行った。
僕、忘れてたんだ。
むつ君は、天然暴走機関車だってこと。
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