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(番外編)純愛>♎︎狂愛
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あれから3日。
トイプードルは、徐々に僕に慣れてくれて、清史郎さんに一人暮らしの許可を待つだけになった。清史郎さんはなかなか「うん」と言ってくれない、まぁ、このまま反対されるなら清史郎さんと一緒に住んでもいいけどね…。
清史郎さんは忙しいから、ずっと一緒にいる訳じゃないし。僕はあのトイプードルと一緒にいれればいいんだ。
そして僕は、修二に再び料理を教わってる。
こないだ修二にお願いしたら、快くOKしてくれた。晩ご飯の支度で野菜の皮むきをしてみたり、朝ごはんの目玉焼きを作ってみたり…、って、全部黄身が割れちゃってるけど、テヘヘ♪
自炊を、してみようかなぁ…と思って。
それに、これから1人で暮らして行くにも、この先、他の誰かに作るにも、やっぱり最低限料理できなきゃだなぁーと思って…。
セックスじゃない何かで、ポイント稼いで、早く素敵な人を見つけなきゃ、いい加減干からびちゃう。
そうは言っても、僕の料理センスの無さと言ったら…。永遠に料理作れ無さそうなくらいのダメさ加減…。
今はそれに加えて、僕の身体の疼きが修二のうなじのキスマークにムラっとしてしまう…。
僕ってスゲー飢えすぎ。桜木さんに電話して相手してもらおうかな?
今日で8月は終わり。
もう…、あれから、2ヶ月以上経ったし、僕も、いい加減にしなきゃいけない、いつまでも修二とむつと華南に迷惑かけてセックス覗き見してる場合じゃない。
2ヶ月以上経ったんだ…
もう…どこにも、彼の痕は残ってない…
修二「ねぇマキ、前にプリンの作りたいって言ってたでしょ?また練習してみる?簡単に作るレシピ見つけたよ」
マキ「…、僕なんかでも作れる?」
修二「うん。エンジェルプリンには程遠いかもしれないけど、混ぜれば良いだけなんだって」
マキ「本当!作る作る!」
卵と牛乳と砂糖を混ぜて、耐熱容器に入れて、レンジでチンしてそのまま10分放置、それから冷蔵庫に移して冷えたら出来上がり。
マキ「本当にこれだけ?」
修二「うん、晩ご飯の後にみんなで食べようね」
マキ「これなら僕1人でも作れそう♪」
修二「そのためには、卵が割れるようにならなきゃね。マキのは破壊だね」
そう苦笑いしながら、修二が卵の殻の残骸を見つめる。
マキ「あは♪、あはは♪」
修二「マキが綺麗にできるまで卵割るから、タッパにまでプリンの作っちゃったよ」
マキ「僕が責任持って食べますよーだ」
修二「今日兄貴達暇してないかな?」
マキ「ええ!奏一さんに僕の作ったの食べさせるの!そりゃマズイよ!華南とむつなら兎も角!」
僕の作ったのプリンには、どこぞに卵の殻が紛れてでもおかしくない。
マキ「奏一さんにあげるなら、もう一回作る!」
修二「マキ…、もう卵が無いよ…」
修二に呆れられ、その日は断念。
その日作ったプリンは、修二が丁寧に殻を取っててくれたから、どこからも殻が出てこなかった。むつも華南も美味しいって食べてくれて、むつ君は僕と一緒にタッパのプリンを食べてくれた♪
9月に入った。
僕の大学は9月の中旬から始まるから、そろそろ家を決めたかった。
清史郎さんと話し合い。僕が一人暮らしする部屋の合鍵を渡すという条件で同意してもらった。清史郎さんの部屋の出入りは自由。合鍵は、20歳になったら返してもらう。
部屋探しは、何軒か候補が絞ってあったから、一つ一つちゃんと足を運んでから決める事にしていた。清史郎さんの許可が降りたので、一人暮らし用の部屋を見に行くと3人に言った。
むつは、僕が犬を飼うと言ってからずっとムスッとしてる。
むつ「俺、納得してねぇーから」
マキ「あはは♪僕が出て行くのがそんなに寂しいの♪」
むつ「寂しいのはお前だろ」
マキ「ふふふ、そうだけど、こっからそんな遠く無いところ探してくるから大丈夫」
むつ「お前が会いたいのは俺たちじゃねぇだろ?」
まっすぐ僕を見据え。気まずいとか聞きづらいとか全く無い。
むつ君はそうゆうの皆無なんだよね。
マキ「ふふ、むつ君のそうゆうのストレートなとこ好きだけど、大嫌いになりそう」
むつ「なるならなれよ。お前が俺を嫌おうと俺は変わらない。そもそもお前が絡んできたのが始まりなんだから、俺に絡まれても文句は言えねぇだろうが。ヘラヘラして目ん玉真っ黒にしながら平気なツラして笑う嘘つきが、だからお前らうまくいかねぇんだよ」
マキ「もう、終わったんだから良いじゃん」
むつ「俺は忘れてねぇぞ、お前は、俺に〝待って〟って言ったんだ、ボロボロの状態じゃ話に行けないから〝待って〟って言ったんだ」
マキ「…」
むつ君の真っ直ぐさは、修二に向かってる時は羨ましいと思ったけど…。
すごく厄介だ。
マキ「……話しに言っても、何も解決しないよ」
むつ「言いたいこと言わずに溜め込んでることがあるだろうが」
僕の言いたいことは一つだけ…
むつ「男だろ!はっきり言ってこいや!!」
…。
言ってどうなるの?
百目鬼さんは僕なんか要らない…
マキ「…行ってきたら、もう絡まない?」
むつ「は?ずっと絡むし」
むつ君の意地悪。
華南「まぁまぁ、むつはもう少しマキの気持ちも汲もうよ。そんで、マキ、むつはマキが心配で言ってることだから、嫌わないでやってよ」
むつ「だってよ華南!」
華南「むつ、怒ってばっかじゃなくて、マキに言うことあるだろう?」
僕に言うこと?
むつ「あっ、そうだった」
むつは、咳払いして、勿体振るように僕の方に近づいて言った。
むつ「マキ、明日一緒に出掛けるから」
マキ「え?どこに?」
むつ「俺、店持てるかもしれないから、前祝いすることにしたんだ」
マキ「えっ!本当!凄いじゃん!」
むつ「安く物件を貸してくれるって話があって、見てきたけど、良いとこだったから決めたんだ」
むつ君凄い!修二や華南にマッサージしてあげたいって気持ちから始まって、昼間に働いて、3人の時間を作りたいってずっと頑張って、その思いが、ついに店を持つまでになるなんて…
むつ「祝ってくれるだろ?」
マキ「もちろんだよ!」
むつ「じゃあ、パーティすっからな」
マキ「うん!」
修二「…」
華南「…」
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奏一「そうか、決めたのか」
マキ「奏一さん知ってたの?」
昼ごはんの時、奏一さんと定食屋でご飯を食べながら話すと、奏一さんは、むつが店を持つかもしれないことを知っていた。
奏一「ああ、経営の相談は受けてたよ」
マキ「そういえばむつ君そうゆうの大丈夫かな?」
奏一「修二が手伝うって。マキは、家は決めたの?」
マキ「まだ、気になるところが幾つかあるから、直接見てから決める」
奏一「そうなったらランチ一緒に食べれなくなっちゃうね、寂しいな」
奏一さんは、ドキッとするような優しい目をしてた。
マキ「あは♪そんな…、大変だったでしょう、毎回僕に付き合うの」
奏一「寂しいなぁ…そんな風に思ってたの?」
マキ「…ぁ…僕は、奏一さんといるの楽しいけど、奏一さんは仕事あるし、大変だったろうなって…」
奏一「俺も楽しいよ。マキは物知りだし、修二たちの話も聞けるし、目の保養になるし、表情がクルクル変わって、見てて飽きないし楽しいよ」
マキ「…」
奏一さんは、凄くイケメンだ。
百目鬼さんと違って、聞き上手で話し上手。察しもいいし優しいし弟と想い。
色々器用だし、なんでもソツなくこなす。
そして厳しくて、怒る時は怒る。
でも、それを引きずったりしない。
褒める時は凄く優しい顔して褒めてくれる。
奏一「マキ、明日なんだけど、お昼に用事が入ってるから、ココに連れてこれないんだ。その代わり、夜のむつのお祝いには行くから」
マキ「うん、わかった♪」
奏一「じゃあ、また明日の夜ね」
マキ「うん♪明日の夜ね♪」
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