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(番外編)純愛>♎︎<狂愛【最終話】
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僕は、ずっと百目鬼さんの気持ちが知りたかった。
みんなに隠すこと、奏一さんに僕らの関係を伏せたがってること、ずっと心に引っかかってた。
ただ、言いたくないのは、百目鬼さんの性格から、僕との関係を隠したいんじゃなくて、真面目な百目鬼さんは責任や防犯を心配してるからだって、知ってた。
矢田さんじゃ言いふらしてトラブルを呼び込むだろうし。長い蟠りからやっと話せるようになった奏一さんとの関係にまたヒビを入れたくなかったろうし、かといって、僕を手放しはしなかった。奏一さんと仲直りの妨げになる僕との関係を、百目鬼さんは解消しなかった。その間僕は僕で早とちりして余計なことしてたけど…。
人の気持ちにも、自分の気持ちにも不器用な百目鬼さんは、凄く凄く慎重に考え動いててくれた。
百目鬼さんが奏一さんの前で宣言することは、百目鬼さんにとってどれほど勇気のいることか…、僕を恋人だと大勢の前で宣言することが、恋愛に臆病で慎重な百目鬼さんにとってどれほど重大なことか…、僕は知ってる。
百目鬼さんに好きだと言って欲しいなんて我儘なこと考えて、百目鬼さんを信じきれなかったことが、結果としてお互いをすれ違わせてたんだ。
百目鬼さんは僕と付き合うって、修二に宣言した9ヶ月前に確かに言ってた。
『マキ、お前は人の感情を読み取るのが上手い、人の事ならよく見えてる。お前はきっと、紺と藍色の違いが分かるんだろう、だから嘘はつかない、嘘はお前を疑心暗鬼させる』
『今のお前に好きだと言えない、お前も言われても信じないだろ』
そうだ…。
百目鬼さんは、僕が信じないって言ってた。
事実、僕は嘘だと疑った。百目鬼さんは『やっぱり、そおいう顔をする』って言った。
百目鬼さんは待ってたのかも…、僕が百目鬼さんを信じるのを…。
でもそれって難しいよ。僕は百目鬼さんが僕を好きになったら口にしてくれるって思ってたし。好きだと言われてたら、まぁ、何度か聞き返しはしたろうけど、信じたと思うんだ。
こうなってくると、卵が先か鶏が先かって話になるよね…。僕たち、ずっとグルグル同じところを回って迷子になってたんだね。
随分遠回りしたけど、遠回りしても、百目鬼さんを好きな気持ちは変わらなかった、むしろどんどん膨らんで、百目鬼さん以外なんて考えられないってお花畑な発想まで持ち始めちゃった。
百目鬼が好き…
キレても暴走しても、罵倒されても罵られても、後で反省しちゃう可愛い百目鬼さんが好き、怖がるくらい、恋愛にのめり込む百目鬼さんが愛おしい、優しくありたいと考えてくれてる百目鬼さんが大好き…
不器用だと眉間にシワを寄せる、そんな百目鬼さんが好きです。
お礼を言う会&同棲宣言は、どんちゃん騒ぎに終わった。
結局、僕を一度も降ろさないまま、抱っこで帰ってきた百目鬼さんは、不機嫌にため息ついた。
百目鬼「あぁ…クソ…」
マキ「ふふ♪百目鬼さんありがとう」
百目鬼「ッ…、すまん」
百目鬼さんは、最後がどんちゃん騒ぎになったことを気にしてるみたい。
そんなの全然気にならないのに♪
マキ「ふふ♪なんで謝るの?僕、惚れ直しちゃった♪」
百目鬼「…大事なことだと思ったから、お前の頑固頭にちゃんと伝わるか心配で、賢史に聞いた俺がバカだった」
マキ「ふふ♪伝わったよ、ちゃんと百目鬼さんの言葉を伝えてくれたでしょ?」
百目鬼「……つい、口が…」
用意してたセリフじゃなくなったことを気にしてるみたいだけど、僕には凄く嬉しい言葉だったのにな。
マキ「ふふ♪僕の心には響いたよ、臆病者同士、僕たちのペースで、ゆっくり進もう♪」
百目鬼「……ヘラヘラ可愛くない顔してる」
マキ「だって、百目鬼さんがカッコいいことばっかり言うから、僕、ヘラヘラしてないと我慢できなくなっちゃう。早く寝室につれてって…、さっきの続き、しよ♡」
肩に腕を回した至近距離で、可愛らしく小首を傾げた上目遣い、キュルンと可愛い猫耳よ生えろと念じながら、百目鬼さんにおねだり。
百目鬼「ッ…」
マキ「ね♡」
ーブチッ!!
マキ「僕は、どんな百目鬼さんも大好き♪」
百目鬼「お前は何もわかってない」
マキ「え?」
百目鬼「もう、セーブしてやらないからな」
マキ「ふふ♪僕ハードなのも大歓迎だよ♪」
百目鬼「そうか、なら良かった、これからは失神したい放題だな。賢史に相談してアドバイスもらったことがもう1つある」
マキ「ぅえ?」
百目鬼「どうやら俺は、お前を泣かせるのにも欲情するが、1番好きなのは、恥ずかしがって羞恥に乱れるお前らしい」
マキ「ふぎゃッ!!」
け、賢史さん!なんで余計なことを!!
SEXでこれ以上主導権取られたら、僕溶けてなくなっちゃうよぉぉー!!
百目鬼「猫耳生やしておねだりしたんだ。可愛らしく蕩けるように、たっぷり続きをしようか」
マキ「あ、あの…、それ幻…、やっ、ど、百目鬼さん!まって!やっ、あっ…ココ玄関…ンンッ
にゃぁぁアアーーーーーーん!!!」
(番外編)【終了】
〜純愛♡>♎︎<<<♡狂愛
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