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1〔裏番外〕ゆくえ……
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百目鬼「ほら、どうした、言ってみろよ」
意地悪に囁くと、俺の下で面白いぐらい反応してふるふる赤らむ恋人の痴態。普段はヘラヘラしながらエロいことを平気で口にする魔性。しかし、その魔性が今、たった一言が言えずに顔を赤らめて身悶えてる。繋がったところが俺を締め付けて、締め付けた分だけ俺を感じて切なげに喘ぐ。
マキ「ッ……ンっ…ふ…」
百目鬼「顔を隠すな」
顔を覆う腕を、真っ白なシーツに縫い付けると、向かい合ってる顔を羞恥で真っ赤にしたマキがそっぽを向く。どうして、エロい事も卑猥な事も平気な癖に、たった一言を恥ずかしがり、こんなりんごのように真っ赤な顔してるのか。面白くてついニヤリと覗き込むと、マキが横目で俺を睨みつける。
マキ「ッ…い…じわ…るぅ……」
百目鬼「意地悪?そんなことしてないだろ、一言言えばいい、動いてやる」
覆い被さる俺が動かずにいるのを、マキは切ない羞恥に震えて身をよじる。
何度抱いても、その新雪のような真っ白な肌は、綺麗で、俺が触れたところから桜が散りばめられたみたいに美しく染まってく、ところどころ俺が咲かせた赤い花が滑らかな肌を淫らに彩る。
いつもだったらブチ切れて、俺のものだと刻む首元の噛み痕。
今は、マキの肌に傷をつけたくないから。嚙みつかなくてもマキは逃げ出さないと言い聞かせて、それでも湧き上がる愛情熱が牙に変わらないように、マキの体に紅花を散りばめ舐め回す。
マキ「ぁ…んハァア……やぁ…」
口では拒みながら、体は快感に喜んで跳ねる。優しく触れれば触れるほど、マキの余裕が崩れて恥じらい、まるで行為に慣れない初心な反応で、イヤイヤ首を振りだす。
これが、あの魔性、人に跨ってお節介に性事情をアドバイスして回る魔性の仮面の下。
俺だけしか知らない、俺にしか見せない、マキの真実の顔。
百目鬼「ほら、言えよ。締め付けてばかりじゃイけないし。早く俺にお前を可愛がらせてくれよ」
マキ「ッッ!!」
耳元で囁くと、面白いぐらい反応して、マキの中がキュゥゥッと締まって蠢めく、マキの体は、自分で自分をコントロールできないほど俺を求め、触れても囁いても見つめても、マキは戸惑い小刻みに震えて俺にしがみ付き懇願するように上目遣いして瞳を潤ませる。
百目鬼「こんな面白い反応を、今までキレて見逃していたんだな…」
からかうように口にすると、マキは涙目で睨んでくる。俺はそんな反応を笑いながら、そっと唇を重ねると、僅かに逆らおうとしたマキは、直ぐにキスに夢中になる。
マキ「んんっ…ふぁ…ぁ…ど…めきさん、キス好きだね…」
トロッと嬉しそうに瞳を溶かしながら、仕方がないなぁと微笑むマキ。
だが、キスが好きなのは俺じゃない。ハッキリ言って、マキがキスを好きなんだ。こいつは、キスしてる時自分がどんな顔してるか自覚がないらしい。それに、マキは戯れながらキスしたがる、なのに俺がキスが好きだと思ってるんだから可愛い奴だ。
ふざけて甘えるのは出来ても、本当の意味では甘えたがらないマキだから、キスのことを指摘したらきっと躊躇するかもしれない、だから、マキがキスしたがってるのも、嬉しそうに綻ぶ笑顔も、教えてやらない。
俺だけの秘密だ。
少しずつ、素直なマキの姿を見る時間が増えていく。大半が獰猛な猛獣が暴走しそうなほど馬鹿みたいに可愛い面して微笑む。よく泣くし、いじけるし、拗ねたり、今までヘラヘラで済ませていた感情が綻びだし、表情が増えてきてる。
マキの新しい感情を見るたびに、俺にも未知の感情が生まれる、それを上手く理解できないと、すべて暴走の種になる。
マキを辱めて喘ぎ啼かせた先にある、初心な反応のマキを、今堪能中だ。
百目鬼「なんだ…、言ってくれないってことは、やっぱりまだ疑ってるのか?」
マキ「違っ…」
マキは真っ赤な顔を隠したいと悶えるが、俺は両手に指を絡めて離さず、鼻が触れそうなほど近づいて、優しく眼を細める。
俺がずっと聞きたかったのに、マキがはぐらかしていた言葉…
それが言えなかった理由…
マキ「百目鬼さんのこと…信じてるよ…、修二に恋愛感情は無いって…、信じてるよ…、前は、重ねたり思い出すと思って言えなかった…。でも、今は、…信じて無いとかじゃなくて、…は、恥ずかしいんだもん!」
鼻と鼻が触れる至近距離、俺はニヤニヤ待ち構えてる。それが恥ずかしいと赤らむマキは、猫耳を発動する余裕も無いらしい。
百目鬼「マキ…」
マキ「ッ…」
百目鬼「初対面で生意気に言ってた癖に」
マキ「あれは、お仕事モードだったから…」
百目鬼「マキ…」
マキ「ッ…百目鬼さんが…意地悪な顔してるぅ」
百目鬼「ああ、今のお前は可愛くて面白い」
マキ「また!…ホント唐突に…」
百目鬼「フッ…、まだ言わないなら暇だから胸を齧ってやろう」
マキ「ひゃっ!イヤッァアん、言う!言います!言うから僕も舐めたい、手を離して、ギュってさせてよ!そしたら言う!」
百目鬼「あ?やだね、顔が見えねぇだろ」
マキ「顔を隠したいんだよ!」
百目鬼「全部俺のもんだから見る」
マキ「もう!もうっ!可愛い顔しないでよ!反則だよ反則!」
可愛いのはお前だろ。
百目鬼「諦めろ。それにこんなに顔近いんだ、お前の困ってる瞳しか見えてない」
マキ「百目鬼さん、僕の眼、見過ぎだよぉ」
百目鬼「好きなもん見て何が悪い」
マキ「ッッ!!!!」
マキは目を見開き、〝何か〟に驚いた様子で瞳を狼狽えさせて目を瞑り、切なげに唇を噛み締めた。
声をかけようとしたら、マキはゆっくりと目を開けて、潤む瞳は、俺を映しながら。マキの震える瞳、恥じらった熱い吐息を漏らしてその言葉を俺に囁く…
マキ「…じ……じん…さん…」
百目鬼「…」
躊躇った声は掠れて、恥じらう声はゆっくりと俺を呼ぶ。
マキ「ッ…、じ…ん…さん」
百目鬼「ん?」
マキ「神さん…好き…大好き…、ギュってしたい、神さんにギュってしてキスしたいよ」
てっきり、動いてと卑猥にねだってくるかと思ったら、羞恥に震えるマキは、押さえつけられてる体制より、抱き合って唇を重ねることを望んだ。
ほらな…、キスが好きなのはお前じゃねぇか。
百目鬼「言っちゃえば、慣れるだろ?」
マキ「ムゥ。恥ずかしいもん」
何がそんなに恥ずかしいのかちっとも分からない。卑猥な単語は簡単に口にするのに、たかが名前でここまで手こずるとは…
百目鬼「まぁ、お利口におねだりしたからな、俺もやっと動けるなぁ」
マキ「ああッ!…やん!」
百目鬼「中ドロドロだなぁ、恥ずかしがってうねらせて、ずっと欲しい欲しいって締め付けやがって」
マキ「だっ、だって!百目鬼さんのおっきいから当たる!」
百目鬼「あ?」
呼び方が元に戻って、不機嫌に眉間にしわを寄せて動きを止めると、マキは慌てて懇願する
マキ「酷い酷い!止まっちゃいや!もう欲しいよぉ?、いっぱい奥突いて、おっきいのでぐちゃぐちゃにしてよ 」
百目鬼「なら、名前で呼べ」
マキ「ッ…、じ…神さん…」
卑猥なことが言えて、俺の名前を恥ずかしがるってどうなってんだ。
やめろ、理性が切れそうだ…
マキ「神さん…、いっぱいシて…」
ああ…、少し早まったか…
今後名前を言い慣れたら、このクソ可愛い生き物はまた魔性に戻るのだろうか…
俺は、いつになったら、
このクソ可愛いくて仕方ないマキに慣れて余裕が出てくるんだろうか?
今の所このクソ可愛い魔性は、次々に新たな一面を覗かせ、俺の理性を脅かす。
それが見たいと言ったのは俺なのに、見て知るたびに、俺は未知の感情に出会う。
百目鬼「クソが…」
マキ「ッ…アァ!あっ、あっ」
百目鬼「マキ…」
マキ「んぅ…神さん…じ…ッアハァああ!」
マキを抱いても抱いても、底知れぬものが溢れ出す。
なぁ、マキ…、お前も俺と同じか?
触れ合うのも、本音を口にするのも怖くて。
側にいると…熱いものが溢れ出てとまらない…。
お前を抱いても側に置いてもまだ足りない…
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