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28〔裏番外〕ゆくえ……
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10月に入り、寒さが段々増していく。
俺たちといえば、段々喧嘩?というか、マキが怒ることが増えた。怒ると言っても、小さな子供がするようにほっぺを膨らませてムスッとするといった幼稚な怒り方。
だが、マキにとっては、それはだいぶ進化してるってことだと思う。マキは、今まで喜怒哀楽をヘラヘラ笑顔の下に隠していた。腹の中で何を考えてるかつかみ所の無いミステリアスな部分を持ち合わせていた。
それが今や幼稚園児並みに感情豊かになった。俺の姪っ子甥っ子もびっくりのお子様加減だ。
だが別に、それが迷惑だとか面倒くさいといった風にはならない。他人の子ならなったろうが、魔性マキが、俺にだけ見せる顔だ。俺以外には、たいして昔と変わらないと思う……。
マキ「ただいま帰りましたぁー♪」
檸檬「おかえりマキちゃん」
杏子「おかえりなさい」
矢田「おかえりっす!」
もう、当たり前になったマキの帰宅。
必ず事務所に顔を出すマキをみんなが温かく迎える構図。
賢史「おかえりなさいませ、女王様」
マキ「ありゃ、また来てたの賢史さん、刑事さんって案外暇なんだね」
賢史「暇じゃねぇよ、神に用事があるから来てるんだ」
マキ「ふふふ♪賢史さん百目鬼さんのこと大好きだもんね♪」
賢史「俺は女王様の方が断然好きだぜ」
マキ「ふふふ♪」
「ふふふ」じゃねぇだろうが!!
百目鬼「賢史!!盛るな!この飢えた狼が!!」
賢史「ねぇねぇマキ様、誰か紹介してよぉー、俺ってば会うたびに神から惚気聞かされてるんだよー」
百目鬼「聞け!!」
賑やかな毎日。
少しづつ慣れていく二人暮らし、日々小さなことが変わっていく、その変化が、いい方向に動いていると信じてる。
平日の三日間と日曜に、セックスしない日を作った。勿論二人で話し合って決めた。当然オナニー禁止。どおしてもしたいなら、俺の目の前でしろと言ってある。
セックスしない日は、マキは修二の家に行くようになった。夜には帰ってくるので体の隅々まで検査する。
むつに何かされてるかもしれないし、華南も信用ならない。ジリジリ嫉妬に焼かれるが、マキにとって修二たちは大事な友達だ…。
マキ「神さん、寝よう」
パジャマ姿のマキが、可愛らしい声で、可愛らしく首をかしげてる。この凶悪な淫獣は発情しているらしい。
百目鬼「俺の上に跨るな、今日は大人しくする日だぞ」
マキ「おやすみのチューだけしたいなぁ…」
百目鬼「ダメだ、それじゃ済まないだろ」
マキ「ケチ」
平日に3日間、金曜日は次の日休みだからするんだが、残りの4日間でふり分けると、2日続けてしない日が出来る、マキはその日は大抵物欲しそうに俺を煽る。
俺がキレちゃえばセーフみたいなルールを勝手に暗黙ルールにしようとしていた。
百目鬼「腰抜けて送られるのは嫌なんだろ」
マキ「ダメだよ、神さん仕事の時間ずらすんだもん、許可取ってるって言ってもお仕事はお仕事でしょ、ちゃんとしなきゃ」
百目鬼「送っちゃダメならシない」
マキ「ケチ」
拗ねていじけるマキは、アヒル口を尖らせて脹れる。この顔見たさにちょっと意地悪く言ってるとばれたら、また賢史に大爆笑される。
マキ「最近はミケとキングも仲良くなって一緒に寝てラブラブのになぁ」
百目鬼「俺とお前も毎日一緒に寝てるだろうが」
マキ「おやすみのチュー」
百目鬼「しない」
マキ「ケチ」
怒ったり、拗ねたり、いじけたり、剥れたり、今すぐ押し倒してしまいたいと思ってるとマキにばれたら、マキの思う壺だ。
そんな風に、喧嘩しながらも仲良く暮らしていたある日のことだった。
マキ「出張?」
百目鬼「ああ、人探しにちょっと行ってくる。10月の末だから、少し先だが、お前には言っておこうと思ってな」
マキ「10月末っていつ?」
百目鬼「そうだなぁ、まだ確定してないが、20〜26の間の4日間位を予定してる」
マキ「えっ!20日〜26日?!」
反応がやけに驚いた様子のマキが気になった。
百目鬼「どうした?その日に何かあるのか?」
マキ「えっ、ううん、何もないよ」
百目鬼「そうか、まぁ、なんかあったら言ってくれ。いない間の4日間は、家にいるか?それとも誰かのところに泊まりに行くか決めといてくれ」
4日間も俺がいないんじゃ、眠れないかもしれない、そのことが気にかかったんだろうと思ってそう言ったのに、マキの歯切れが悪い。
マキ「…うん」
百目鬼「…どうした?」
こういう時、マキにはちゃんと聞いてやらねばならないだろうと真剣に聞いたのに、マキは少し考えてから、恥ずかしそうでいたずらっぽい可愛らしい顔して小首をかしげてかわい子ぶりっ子で答えた。
マキ「…4日間オナニー禁止?」
は?
百目鬼「お前の心配はそこか…、禁止だ禁止!帰ってきたらヌいてやるから大人しくしてろ」
マキ「えっ、挿れてくれないの?」
百目鬼「平日の可能性が高いからな、4日空けてだったら、歯止めが効かなそうだからな」
マキ「ッ…、神さんのエッチ」
百目鬼「どっちがだ!」
やれやれ、このド淫乱、4日間俺がいないのをいいことにオナニー三昧するんじゃねぇだろうな!
だったら覚悟しろよ!帰ってきたらお仕置きだからな!!
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