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(裏)ー芽生えー11
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マキの体の中を優しく突いて、胸を摘んで前を弄って、出口のない快感に嫌々首を振るマキを見ながら考える。
こうやって全部愛してやっても、マキはまた体を求める。マキが求めるものはなんなのか?
考えで考えても、わからない。
マキ「いやぁあ…、いやぁあ…、やにャァア…」
猫みたいにニャァニャァ鳴くマキをいじり倒しながら、俺は子猫を虐めてるみたいな気分になる。
いつもは敏感すぎるくらい敏感なマキの体が、今日は酒のせいで鈍いらしく、触れれば気持ちよさそうに擦り寄り、抱きしめれば悶え、突き上げれば喘ぎはするが。渦巻く快感に身を震わせるだけで、なかなかイけないらしい。
最近発覚した、マキの1番感じる方法で優しく深く抱いても、マキは涙を溜めて過ぎた快感に喘ぎ泣くだけだ。
マキ「アアッ…やぁ…あん」
グズグズの顔を撫でてやると、撫でられた事に感じてヒクヒク震える。
百目鬼「ん?…もう、嫌か?やめようか?」
苦しいのかと思ってそう聞くと、マキは朦朧としながらゆっくり俺の言葉を理解して、悲しそうな顔で俯く。
こいつ、酔って訳わかんなくなってるはずなのに、変なストッパーかかってるな…。
さっき目を伏せた時に、なんかあったんだ…。畜生、俺は何をやらかしたんだ?
さっきまであんなにメロメロな顔して好き好き言ってきたくせに……
ハッ!!
もしかして、俺が好きだって返さないからか?
…クソ…
さっき〝僕は〟とか言ってやがったて、〝面倒みてくれて〟的な事までぬかしてやがったから、まだマキの中に不安感が残ってるのか?
まだ、俺を信じられないから不安でSEXしたくなるのか?
俺は、俺なりに頑張ってるつもりだが…
まだ足りないのか?
これ以上どうしたらいい?
時間が解決する?
確かにそうかもしれないが、違う気もする。
今のマキをどうにかしてやれないのか?
マキが、たった一言で俺の長年の呪縛を解いたように。
俺にそこまではできないだろうが、せめて、マキの探しものの糸口くらい…
…。
俺の言葉は、まだ届かない?
俺の言葉が3回転半捻っちまうから?
だが、マキが俺に好きだと言うのはしょっちゅうで、それにいちいち「俺も好きだ」と返すのはかなりキツイものがあるんだが…。
マキ『神さんだーい好き♪』
恥ずかしげもなく挨拶みたいに何度も何度も…。
いちいち襲いそうになるような糞可愛いツラしやがって…
マキ「…ッ、めん…なさい…、ご…めんなさ…い」
百目鬼「?、なんで謝る」
マキ「…はなさ…ないで…、いい子に…するから…」
必死に縋り付くマキは、怯えきった子供のようで。
俺はどうやらまた変なスイッチを押して〝やらかしてる〟らしい。
百目鬼「マキ、マキ。俺を見ろ。俺は清史郎じゃない、いい子になる必要なんかねぇんだよ。俺は執着の塊百目鬼神だ。離すわけねぇだろ。
俺を見ろ。ん?やめてほしくないのか?…苦しくないのか?」
マキの中に残る〝いい子にする〟という言葉。
そして俺が与えた〝捨てられるかもしれない恐怖〟
別れなきゃと、怒り任せにマキを突き放せればいいと投げつけた言葉が、マキを怯えさせてる。
もともと、期待を持たないように諦めて過ごしていたマキに、期待を抱かせたのは俺で、その期待を踏みにじったのも俺だ。
だから、何度離れないと言ってもあの時の恐怖を拭えないのだろう。
マキ「……くぅ…しくない…、やめ…ないれ…。じんしゃん…好き…、好き…、だぁいしゅき…」
うわ言のように繰り返すマキ。
こんなマキを強く抱きしめても、強く揺すっても、マキの心は一瞬しか満たされないのか?。
マキは少しずつ変わってきてる。星の下で誓った俺の言葉を信じてくれてる。だからこそ、こんなベロベロなのに、俺にあの言葉を返してくれた。俺と出会うためだったと言ってくれた。
マキは俺と似てる。
マキは誰かに1番に愛されたかったんだ。
マキは、言った。『狂うほど一途な狂愛が欲しかった』と、確かに前にそう言っていた。
マキ『神さん大好き♪可愛くて、真っ直ぐで、真面目で努力家で、とっても優しくて、僕、神さんのその眉間のシワ可愛くて大好きだよ♪』
………。
俺も好きだぞマキ。…
好きだが…、お前には優しくしたい、甘やかしたい、お前を誰にも触らせたくない…。狂いそうなほど好きだ。
…だが…狂いたくない。
狂いたくないんだ…。
お前を傷つける。
狂うほど愛してやりたいが…、狂うほど愛してやるくらいなら、お前が俺に溺れて狂うほど優しくしてやりたいんだ。
マキ、お前が好きだ。
絶対に、俺の方がお前を好きなんだ。
百目鬼「マキ、…俺は、伝わりづらいって言われるが、こんなにお前を好きなんだぞ」
なんて言えばいい?
なんて言えば伝わる?
頭の中ではグルグル考えても、いざ口にすると何故か言葉が足りなくなる。
思いつきで言えば意味がトリプルアクセルして傷つけて。
考えて考えて口にすれば、何故か足りなくて…
1から10まで説明したところで、順番めちゃくちゃで支離滅裂で伝わらない。
マキ「ッ…、ぁっ…あっ…、好き、好き、僕も大好き、もっと…もっとギュってして…キスして…」
百目鬼「してやるから、俺を見ろ」
俺に抱きついて顔を埋めようとするマキの頬を優しく撫でて、潤むジュピター色の瞳を真っ直ぐ見つめてキスをした。ギュッと強く抱きしめて、マキの深くまで入り込んで刻み込むように。
言ってやらねばならない…
子供のマキにも伝わるように…
信じることのできないマキに…
俺の頭の中は、マキのことでいっぱいで。
部屋の中にはベッドの軋む音と、卑猥な水音、何度も何度も深いキスをして、何度も何度も俺を刻み込む音。
マキ「んんッ、…あぁ、神さぁ…好き…。んん¨ッ、…ッ…んう…、はぁ、神さん…、神さん…、ああッ、……おっきいのぉー、…僕の中神さんでいっぱい…、ンンッ……、気持ちいよぉ…、…あっ、あっ、……好き、…大好き……」
百目鬼「マキ………」
マキ「ッ…アアァア!…神さんの…声…だめぇ…イっちゃう…、ンンッ…もっと…もっとしててぇ…、神さん大好きッ…あんっ…あっ、あっ、」
百目鬼「マキ………………」
言葉が出てこない。
大事な言葉が出てこない。
出てこないから思わず律動を増してしまう。
百目鬼「マキ……………………だ」
マキ「ンン¨ッ!、アアァア!激し…ッ!!」
百目鬼「…………だ」
マキ「アアッ!…アんッ…あハァアアー!」
百目鬼「…マキ………だ…」
マキの嬌声で俺の声がかき消される。
喘がせてるのは俺なのに、伝えられない事に焦れて俺は馬鹿みたいにマキを激しく揺さぶる。
バチュンバチュンと激しく肉がぶつかる音がして、マキが強すぎる快感に泣きながら俺にしがみつく。
マキ「アアァアー!!神さぁん!!ッイっちゃう!!…んはぁん、…あぁ!神さん…、神さん!…アアァアぁぁ!…好きぃ…、ダイスキぃぃ…」
クソッ!クソッ!
必死にしがみついてくるマキが糞可愛い。
俺の名ばかり呼ぶマキが馬鹿みたいに可愛い。
涙目で俺を好きだというマキを阿保みたいにメチャメチャにしたくなる!
駄目だ駄目だと思っても、マキを泣かせてよがらせて、俺は興奮する駄目な奴だ!!
絡みつく内壁が、俺を締め付けて離さない。その細い色白の体を朱色に染めて、俺が好きだと全身で訴えてくる。艶かしく淫猥で、俺の理性を引きちぎって剥き出しにする。
馬鹿みたいだ!!
30の男がこんな言葉!!
10も年下のこいつに、こんなことしか思いつかずにキレちまう!!
百目鬼「マキ……だ……から」
マキ「アアッ!…神さぁぁあ…ッ、ッ、イっちゃうよぉ!!あぁああんッ!!」
百目鬼「マキッ…」
マキ「じんさぁあんッ…好き…すぅきぃ…アアァア!だぁいすきぃぃッッッーー!!!」
マキの体が大きく仰け反って絶頂する瞬間。
俺はキレそうな意識の中で搾り出すように声にした。
だが、マキに届いたか分からない。
俺がちゃんと言えていたかも分からない。
探し物も見つからないまま、俺は今日もブチ切れた音で我を忘れる。
酔ってグズグズのマキを、何度も何度も鳴かせて、その泣いてる姿に更に興奮して、更に何度も何度もマキを貪って泣かせた…………………。
俺の情けない頭で絞り出した言葉は…
マキに届いたのかも分からないまま
マキが気を失うまで、俺は止まらなかった。
百目鬼『マキ…俺はッ…お前より…たくさん…好きなんだぞ………』
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