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無自覚は俺たち〜むつ〜
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♪ピロリン♪
ん?
メール…
日曜日
ベットで寝ていたむつはメールの着信音に目を覚ました。
まだ眠い…
そうだ、時間…
勉強しなきゃだし…
モソモソと手探りで携帯を手に取り、蓋を開けて時間を確認する
…12時32分…あー昼過ぎてるのかぁー、もう起きなきゃ…
メール誰からだ?修二かな?
…つ…つよし!
むつ「なんだ!?」
メールの差出人の名前に飛び起きる、こないだ公園で話した小学生風の少年つよしからだった。帰り際番号を交換したが、まさかメールが来るとは思っていなかった。
マキに関することだろうか?
《こんにちは、つよしです。いきなりメールしてごめんなさい、でも気になって、こないだ、むつさんが探してた茶髪のお友達が、マキさんと一緒にいて、なんかもめてるみたいで、気になったのでメールしました。ごめんなさい。》
長い!!
用件は手短に言いやがれ!!
むつはベットを蹴る勢いで飛び出し、携帯で修二に電話をかける。
呼び出し音はならず、無機質な女の声が圏外だと繰り返し、携帯をベットに投げ捨てた。
むつ「チッ!」
自分の着替えを引っ張り出し着替え、携帯を掴んで今度はメールの差出人、つよしに電話すると、すぐに出た。
むつ「まだ一緒か!?」
焦りでついつい大きい声を出してしまい、電話の向こうでつよしの引きつった声が聞こえた。
むつ「わり、まだいるか?お前今どこだ?」
つよし『あの、います、僕はこないだの公園で』
むつ「写真撮れ!見張ってろ!今行く!」
むつはつよしの返事を待たずに通話を切って、全速力で公園に向かった。
つよしは修二の顔を覚えてるとは限らない、だから見間違いかもしれない、むしろ見間違いであって欲しい。
マキと出会った日、指定された場所に入って目にしたのは、裸に剥かれ拘束されて、道具を突っ込まれて気絶していた修二。その光景が頭をよぎって、拳に一層力がこもった。
公園に着くと、マキも、修二の姿も、それらしい人物もいなかった。
つむ「つよし!修二は?!」
つよし「あ、連れて行かれちゃって!追いかけようかと思ったんですが、自転車に乗っちゃって」
カタカタ震えながら、どもらないようにして喋るスピードがトロくてイラつく。胸ぐらを掴みそうになった所で、つよしが携帯の画面をむつに見せる。
つよし「あの、隠れるとこなくて」
携帯の画面には、遠目だが確かにマキと修二に似た背格好と服装の背中越しの写真。確かにこんな広いだけの公園にうまく隠れるところはない。
むつ「どっち行った?」
つよし「あっちです」
つよしの指差したのは、例のスナックのある方角だ。
あいつまた修二になんかするつもりなのか!?
弾かれるようにスナックに向かって走り出す。
つよし「あ!むつさん!!」
つよしの声が耳に入ったがそれどころじゃなくて、返事をしなかった。走れば間に合うかもしれないという思いが、一層走るスピードをあげさせた。
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