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男子高校生の俺たち〜むつ〜
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そこには、細い目をさらに細くして笑う赤茶の短髪の男子生徒。
ワイシャツの下に派手な柄のTシャツ、ネクタイは緩く締められ、上履きの後ろを踏んで歩く人物。
むつはこの人をよく知っている。同じ3年生だが、1年留年してる一つ年上、むつを弟のように可愛がってくれている人。喧嘩が強く、尊敬出来るが、ズル賢い先輩。
鬼龍院吉良(きりゅういん きら)
吉良「なんだ、ラブレター読まないで捨てるのか?」
むつ「男からの手紙っすよ?キモイ」
吉良「俺ももらったことあるけど、読んではやるよ」
胡散臭い笑みを浮かべて、常に笑顔のこの男は、腹の中が見えない。
頭の回転がいい人で、群れるのが嫌いで一匹狼、喧嘩が多くて怪我が絶えない。
吉良「睦美、童貞卒業しみたいだね」
むつ「は?」
久しぶりに会ったと思ったら、吉良さんは何言ってんだ?ってかなんで知ってんだ?
吉良は首元を指差してむつに近づいてきた。
吉良「俺が休んでる間に大人なったんだね、残念」
吉良さんの手が俺の襟元に伸びて、空いてる第三ボタンを締める。
見えていたキスマークが服に隠れ、至近距離の吉良さんがニッコリ俺を見下ろす。
180無い位、修二より少し高い位の彼は、服の上からキスマークのあった場所を指でなぞってきた。
吉良「俺が大人にしてあげたかったな」
童貞卒業したら大人の仲間入りとか言うけど…大人にしたかったってことはもしかして?
むつ「は?吉良さん俺に掘られたいんすか?」
吉良「はは、違うよ。…掘りたいの♪」
吉良さんは愉快そうに笑って俺をからかうみたいに言った。この人は冗談ばかりだからあまり深くは考えない。
むつ「それは無理っす。吉良さんホモなの?」
吉良「ん?バイかな?タチしかしたことないけど」
むつ「バイ?タチ?」
吉良「男も女も両方いける人のことで、タチは突っ込むことしかしない人。相変わらず睦美は無知で可愛いね」
俺の禁句を連呼するのももう慣れた。俺が怒って暴れるの見ていつもの楽しんでる。あの頃はよく修二が吉良さんをたしなめて、華南が体張って止めてたから、華南は生傷絶えなかったっけ…、俺も大人になった。
むつ「へー、じゃぁ俺もかな?」
吉良「あれ?わずか1ヶ月で両方経験したの?何人と遊んじゃったの?」
むつ「俺、遊んでないっすよ、今はちゃんと付き合ってるし」
吉良「今は?」
むつ「…まぁ、色々あって」
見知らぬ男にセックス強要されて、修二で童貞卒業して同時に華南に処女奪われて、童貞卒業したから女とヤりに行ったけどしっくりこなくて、今は修二と華南と付き合ってるとは流石に言えない…
吉良「聞きたいなぁー、その色々」
むつ「えー…」
吉良さんがニコニコ俺に近づいて来る。
スッゲー悪い顔してるし…
吉良「ねぇ、話してくれたらこれから色々相談に乗ってあげるよ、男同士の付き合い方とか…相手をドライでイかせる方法とか…」
むつ「ドライ?」
吉良「射精しないでイくんだよ、射精より気持ちいみたい、イかされた方はもうメロメロ」
なんだそのテク!?超知りてぇー!
吉良「知りたい?」
むつ「知りてぇー!」
それ習得して修二をイかせられたら、またあん時みてーにエロエロ修二になるかな?
むつ「吉良さん教えてくれよ!」
吉良「それじゃー…」
修二「むつ!」
頭上から修二の声が降ってきて、見上げると、窓から身を乗り出した修二がいた。
修二「吉良さんもむつも授業始まりますよ!」
吉良「あんまり身を乗り出すと危ないよ修二」
修二「大丈夫で〜す」
身を乗り出した修二がにっこり笑って手を振っている。
むつ「あのバカ。吉良さん俺行くね」
吉良「うん、いつでも相談して」
むつ「うっす」
俺は足早に教室へ向かった。
吉良「…しばらく見ない間に随分色気が出ちゃったね…のんびりしすぎたなぁ…」
むつの後ろ姿にボソッと呟き、吉良はフフッと不敵な笑みを浮かべ、頭上を見る、そこには修二の姿があって、2人は目があった。
修二「退院したならメール下さいよ」
吉良「驚かそうとおもってぇ〜」
ニコニコ笑い合い、吉良は手を振ってからその場を離れ教室へ向かった。
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