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男子高校生の俺たち〜むつ〜
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克哉と華南は仲がいい。
今回のことは華南が「今度は大丈夫」って念を押すから、気に食わないけど、つよしと会うのに克哉を同行させた。
いつものカラオケルームに、華南と克哉、俺と修二が座って向かい合い、克哉と修二の間の主役席につよしが座っていた。
座るなりつよしはテーブル頭が付くくらい深々謝ってきた。
つよし「ごめんなさい!」
むつ「は?頭あげろよなんだよ!こっちが謝りずれぇ〜だろ!」
うっかり大きい声が出て、修二に肘でこずかれた
つよし「あの、ビックリして、日本に来てからゲイってこと知られていいことなかったんで、パニックになっちゃいました」
つよしは下を向いてギュッと握っていた手をポケットに突っ込み、生徒手帳を取り出す、中を開いてテーブルに置いた。
そこには、今より少し幼いつよしと、ブロンド髪の外人青年が寄り添って写っていた。太陽の様にニッカリ笑う外人が、つよしの頭を鷲掴み、髪が乱れたつよしが真っ赤になっている。
つよし「僕の片思いの相手です」
むつ「は?」
華南「え!?」
修二「爽やかでイケメンだね」
つよし「あ、ありがとうございます」
外人!髪がマジもんの金髪だし!目が青い!!わー!やべー濃いわ!!これがつよしの好きな奴!!こいつが相手じゃつよしのケツこわれちまうんじゃないか??
写真の外人は堀が深くて大人で程よく筋肉があり、あっちもデカそうだ…と、つよしのケツの心配しだしたむつは、写真とつよしを交互に見る。
つよしは照れたように笑った後、ちらりと克哉を気にしたようだが、克哉は真剣に写真を覗き、約束どおりペラペラ喋ったりはしなかった。
つよし「気持ち悪かったらごめんなさい。中途半端に話したら誤解されるって言われて、反省しました」
修二「え?誰に?」
つよし「マキさんです」
華南「ゲッ!」
マキの名前を聞いた途端、華南は背筋を伸ばしてお尻をキュッと閉めた。
むつ「ケツ洗った方が良さそうだな」
華南「お前もな」
むつ「で?つよしはこいつにはコクらねぇーの?」
ぶっちゃけるなら大丈夫だと思って聞いたのに、つよしは少し悲しそうな目をしやがるから、華南と修二の鋭い視線が飛んできた。
むつ「あっ…えーと」
つよし「結婚するんです」
むつ「は?お前?」
つよし「あ、違います!彼です。この夏に僕の姉と結婚します。だから告白はしません、諦めもついてます…こないだは、あんまりに克哉さんの歌が素敵だったから…」
結婚…姉…
おいおい、マジか…これで奪い合いでも始めたらドロドロの昼ドラじゃんか…。
シンと静まったカラオケルーム。
一番初めに口を開いたのはあの男だった。
克哉「つよしっていい感性してるね」
空気を全く読まない明るい声で話を続ける。
克哉「あの歌の恋してはいけない相手って、義理の兄なんだよ、歌詞にはそれっぽいこと出てこないけどさ。いや〜、つよしくんみたいな可愛い子からだったら告白は光栄だけどなぁー、つよし君の故郷オランダだろ?同性結婚出来る国だし、偏見は少ないんじゃない?あ!誤解しないで簡単に思って発言してるんじゃないよ、なんていうか、いい人そうだし普通に返事くれそうだなって」
つよし「え?あの…何で故郷を…」
克哉「華南に聞いた。俺、こないだも言ったけど、偏見とか無いし、気持ち悪くもない、俺はノーマルだから男を好きにはなったことはないけど、君のこと気持ち悪いと言うより可愛いし、勇気あるし、興味ある、できれば友達になりたいな」
つよし「え…」
二カッと笑った克哉に呆気にとられて、早口の克哉の言葉をじっくり解釈して飲み込んだつよしは言われてることを理解して真っ赤になる。
流石華南のダチ、華南と違った意味でクサイし寒い。
克哉「っでさ、その前髪うちで切らない?」
つよし「え?!」
克哉「さっぱりしていいよ?夏だしちょうど良くない?その目も良く見えるし」
つよし「え?いや、切りません」
むつ「うちでってなに?克哉ん家、美容院?」
克哉「床屋、商店街のジジババばっかりのお茶屋みたいなもんだけどね」
むつ「へぇー。つよし、切ってもらえば?」
つよし「嫌です!」
克哉「えーもったいない、髪整えたらモテそうなのに…新しい恋が舞い込むかもよ?」
むつ「そうだな、前髪うっとうしいしつよし面いいんだからそうすれば?」
そうだ、切っちまえばいい、俺と会うときいちいち結ばなくて済むし、夏になったら見てるだけで暑苦しい。
修二「仲違いしてたくせに変なところでタッグを組むなよ、つよしが嫌がってんじゃん」
華南「スッキリした方がよくねぇ?」
修二「華南ケツ」
華南「無理強いはよくねぇーなー、そう思うなー」
マキの存在をチラつかされて、華南が慌てて意見を変えたが、本当にあの前髪はうざい。
結局仲直りは思いのほかすんなりできたが、つよしは最後まで髪を切る、とは言わず、克哉にまとわりつかれていた。
そして俺は新たな知識を入手した。
それは…
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