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体育祭と俺たち〜華南〜
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盛り上がる体育祭で俺が引き当てた借り物競争のお題は。
〝他の陣地の旗〟
もちろんそんなものを引いたら、俺の目指すところは決まっている。
別にむつのクラスを負かしたいわけじゃないけど、あのスペシャル可愛いむつ君を放っては置けない!
赤組陣地にむつを狙う雷太を発見!
至急撃墜!!
むつ「ふっ、残念だったな華南、旗番はこの俺様だ!俺から旗が奪えると思ってるのかよ!」
そう言って旗の前で仁王立ちしたむつは、旗が掲げてあるダンボールの上で威張るもんだから、風に揺れるスカート中身がチラついて、俺はノックアウト寸前です!
旗を奪うには旗の番人の出すクイズに答えればいい。
俺はすでに思考が停止してエロ方面の妄想が膨らんでいるが、なんとかこの旗を強奪して他のやわらがむつに近づかないようにしないとならない。
むつ「問題!
『背景に、太陽も月も無い場所は何処でしょう?』」
華南「ええ!?地理?ヒント!ヒントは?」
むつ「あるわけねーだろ!」
マキ「はーい!答えわかりました!」
華南「早!」
むつ「マキ黙れ!邪魔!」
競技参加者でもなければ、同じ学校の学生でもないマキは、むつに足蹴にされ、一日中楽しそうだ。
マキ「えへ、答えていい?」
むつ「ダメに決まってんだろ!」
こいつ友達いないのかな?
むつ「おい!華南!答えないなら他の旗取りにいけ!」
ひー!何々?太陽も月も無い場所ってどこだよ!?あーこれは一旦陣地に戻って誰かに聞くか?
むつ「おい雷太、いつまでいるんだ、さっさと〝美人〟探してこいよ」
雷太「探してますよ!でも保護者席なんで親たちしかいないし、とても美人なんかいません!」
むつ「めんどくさい!こいつやるから連れて行けよ!」
そう言ってむつが雷太に差し出したのは…
マキ「え?」
マキだった。
いやいや、確かに〝美人〟だけど…マキはマズイだろう、他校生だし、ゴールにいる教師にバレんだろう…
マキを押し付けられた雷太は、顔を真っ赤にして戸惑っている。やっぱりさっきなんかされたんだろ!?
雷太「あ、え、でも…」
むつ「でももクソもねぇー、チャッチャとゴールして得点稼いでこい!!」
雷太「…は、はい!」
むつ「あっ、そうだ、そいつ俺より強いから気をつけろよ。押し倒されるぞ」
雷太「えっ!!」
むつ君強引…。雷太が真っ赤になってパニクってる。気の毒に…っと俺はそっちを気にしてる場合じゃないかえっと…太陽と月の無い場所…。って!それってどこだよ!?
俺が悩んでいると、他の組の奴らも集まってきて、旗を奪うためのクイズに参加し出した。
や、ヤバイ…、頭悪いって不便。
その間にも、雷太はグズグズしていて、なんだかマキともめているよう。
マキ「俺、いかないよ」
雷太「え!でも柴田さんが…、同じ赤組だし協力してください」
マキ「ほら〝美人〟ならやっぱ女の人でしょ?」
雷太「え?マキ…さん?でいいんですよね?マキさん十分美人ですよ」
マキ「…ふふ、知ってる。でも僕…足ケガしてて見学だし…」
怪我なんかしてねぇーだろうが…
雷太「…、ケガしてるから?」
マキ「走れないから♪」
雷太「分かりました」
マキ「あは、残念だっ…え!?」
椅子に座っていたマキを雷太が抱えて立ち上がり、お姫様抱っこの状態にマキは驚いて思わず雷太にしがみついた。
身長170cmの細身の雷太が、身長175cmのマキを軽々持ち上げる。
小柄な割りに、マキを抱える雷太の腕はがっちりとしていて、しっかり立ちフラつきもしない。
マキ「ちょっ!ちょっと!無理でしょ!?下ろしてよ!」
雷太「え?マキさん軽いですよ、心配しないで、俺ウエイト120まで上げられるし、マキさんこの軽さなら半分もないでしょ?」
マキ「いや…あの…」
慌てるマキが珍しくて、俺とむつが2人に注目していると、マキがこちに向かって「助けろよ」って目を向けてきたけど、俺もむつも考えたことは同じだった。
華南「じゃあなマキ」
むつ「雷太、行って良し!」
雷太「了解しました!」
マキ「は!?えぇ!」
初めて聞く戸惑いの声を残し、マキは雷太にお姫様抱っこされたまま、ゴールに連れて行かれてしまった。
マキが始めて年相応に見えた。
むつ「はぁー、うるさいのがいなくなった」
華南「はは、…後が怖いな…」
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