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番外編②泡になって消える狂愛に口づけを
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発情した獰猛な猛獣は、騎乗位のマキの細い腰をガッシリ掴んだ。
マキは、嫌な予感に乾いた笑いが漏れる。
マキ「…ぁはは……優しく…して…?」
可愛らしく言う語尾が弱々しくなったマキに対して、百目鬼は激しい炎を瞳に宿し、マキと繋がったまま、マキ足を抱えて立ち上がって唸った。
百目鬼「泣け」
マキ「ひぃあアアッ!!ーーーーー」
抱き上げられ繋がった場所一点を突き上られて絶叫する。
百目鬼の首にしがみつき、足を抱えられ突き上げられ、わずかに浮いた体が重力で落ちると、再びマキの秘部をドン突き上げる。
百目鬼「おら!謝るなら今だぞ淫売が!このまま裂けてもしらねぇーぞ!!」
駅弁スタイルで容赦ない突き上げに、マキは悲鳴のように嬌声を上げる。
マキ「アア¨ッ!ひぃア¨!ア¨アッ!あー!!じ…神さん!!」
百目鬼「さっきまでの威勢はどうした!もっと腰振ってリードしてみろ淫乱!!」
激しい突き上げに絶叫して、それでも百目鬼から目を離さない。
力技の行為にすぐに根を上げるかと思ったが、マキは百目鬼を潤む瞳で見つめ続けた。
マキ「あア¨!…アンッ!…神さぁん!」
根を上げないマキに苛立ち、一度引き抜いてベッドに放り投げる。
百目鬼は、自分のズボンのベルトを引き抜いて、マキの首に取り付けた。
軋むベッドに乗り上げ、マキの足を掴んで仰向け状態で引き上げ、ベルトを乱暴に引く。
尻穴が天井に向いてそれを百目鬼が全て見下ろしてる様を、マキに見せ。自分は立ったままの雄々しいものをあてがった。
普通なら、怯えるところだ。
しかし、マキは、焦がれる瞳をそのままに艶やかな唇を挑発的に舐め上げた。
マキ「きて…」
百目鬼「ッ!」
マキの足首を掴んだままチングリ返しの尻穴に突き入れる。上からまっすぐ叩き込むと、見下ろしたマキの顔が歪んで喘いだ。
マキ「アン!神さん!…ぁあ!あっ!」
この瞳は偽物だ!
潤んで情熱的に見つめてくる瞳は偽物だ!
しかし、百目鬼の乱暴な扱いにマキは屈しず。目をそらすどころか、恋しそうに名前を呼ぶ。乱暴に抱いても、罵声を浴びせても、マキは百目鬼を恋しそうに見つめ、愛しそうな声で名前を口にする。
マキ「あぅ!…あっ!…神さぁん…神さぁん…はぁあ」
百目鬼「クソ!…」
百目鬼はマキの瞳に耐えかねて、マキをうつ伏せにベッドに押し付ける。
バックから容赦無く突き入れ、めちゃくちゃに揺さぶって、激しく暴れる熱をマキの中に放出させた。
マキ「あアァああーーー!!!」
百目鬼とほぼ同時にマキが達し、2人で雪崩るようにベッドに沈む。
百目鬼「はぁ、はぁ、はぁ」
甘い匂いに当てられて、普段より抑えが効かないことに後悔が湧き上がる。
溜まっていた毒を吐き出した途端冷静になり、自分の下敷きになっている線の細い少年が心配で、慌てて身を起こした。
百目鬼「悪い!…平気か?」
マキ「………ァン」
振り向かせたマキの強烈な色気。
火照った頬に、潤む瞳、細められたタレ目の左下の涙ボクロが全てを妖しく淫らに見せる。
マキ「…ふふ、頭の血は下がった?…、泣けない大人は大変だね。………次は、優しく愛して…」
するっと首に巻きついて、くちゅりと唇を奪う。
どうやら、月明かりに目覚めた獰猛な猛獣は、一匹では無かった。
マキ「神さん…愛し方を教えてあげる…」
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ーガサッ
紙のめくれる音にマキは目を開ける。
肌触りのいい真っ白なシーツの上、全裸のマキは、まどろむ。
慰めるつもりだったのに、獰猛な猛獣はなかなかやんちゃで…。久々に、すっごいのシたぁ…。
マキが今朝までの快感を思い出していると、またガサっと音がして、マキは、ベッドの横の机で新聞を手にする百目鬼に視線を移す。
百目鬼「いくらだ?」
マキ「ん?何が?」
マキの返答に眉をしかめ、モーニングサービスのホットコーヒーを机に置く。ベッドで裸で寝そべるマキに低い声で問いかける。
百目鬼「昨日のセックスの追加料金だ」
マキ「ああ…、いらないよ♪」
マキは、ふふっと笑って起き上がり、テーブルにあったモーニングセットの中から、白い砂糖のかかる菓子パンを選んでかじった。
百目鬼「ふざけんな」
この得体の知れない作り笑いばかりの少年と、タダで寝たとなれば後が怖い。
百目鬼はこれ以上、マキの遊びに付き合うつもりはないし、借りを作るつもりもない。交渉する気がないなら大元に聞けばいい。
携帯を取り出すと、それをマキが制止した。
マキ「先生に聞くのは、やめた方がいいよ。先生を怒らせて今後の仕事がやりづらくなるでしょ。僕、本番の売り専禁止ないんだ♪」
百目鬼「はぁッ!?」
マキ「言ったでしょ?昨日は催淫アロマ炊きすぎちゃって、シたくなっちゃったって♪」
百目鬼「自分で仕掛けたやつだろうが!!」
マキ「あはは♪ごめんごめん。だから、お金はいらいよ、ふふン゛!」
パンを口に頬張りながら笑うから、マキがパンを喉に詰まらせた。
百目鬼は舌打ちして、自分の飲んでいたコーヒーをマキの口に含ませてやる。
マキ「ッう¨ぅ…、苦い…」
百目鬼のブラックコーヒーを飲まされ、マキがぺろっと舌を出して呻く。
すると百目鬼は、マキが甘いパンを好んで食べていた事を思い出し、パッとコーヒーカップを引っ込めた。
百目鬼「悪い…」
何故か謝った百目鬼に、マキはキョン?として目を瞬かせる。
百目鬼がすぐに部屋に備え付けの冷蔵庫から水の入ったペットボトルをとってきて、蓋を開けてからマキにもたせる。
百目鬼「寝起きに食べるからだ、水分取れ」
それから、新品のカップに、出来合いのコーヒーを注ぎ、添えられていたミルクと砂糖の入った小皿をマキの前に置いた。
あまりに自然な行動に、マキは目の前のコーヒーを見つめる。
百目鬼「ちゃんと座って食え」
そう言って極めつけにティースプーンまでとってくれた。
何この人…超面倒見いいんだけど…ウケる。
マキは心の中でつぶやいて、頬が緩む。
百目鬼の向かいの席に座り、砂糖とミルクを3個づつ入れ、とってもらったティースプーンでかき混ぜ、甘くしたコーヒーを飲んだ。
百目鬼は、マキが水分補給したのを見守ってから、服のポケットから財布を取り出し、財布の札束全て取って、マキに押し付けた。
百目鬼「とっとけ」
マキ「…いらないってば」
百目鬼「受け取れ!好きなもんでも買え!」
マキ「…受け取れないよ、僕、帰るとき身体検査されるから、お金はマズイよ」
百目鬼「はぁッ!?」
マキ「僕、問題児なの♪」
面倒な子供に関わった…。
百目鬼は心の中で頭を抱えた。
百目鬼「…そうだろうよ。…何かしないと気持ち悪い、欲しい物はなんだ?」
マキ「…んー…。お願いならあるけど♪」
百目鬼「なんだ…さっさと言え」
マキ「今日1日僕と遊んで♪」
百目鬼「は?」
ーリンゴーン♪
その時、部屋のチャイムが鳴る。
百目鬼は、立ち上がり、寝室から出たと思ったら戻ってきて、マキにバスローブを羽織らせる。ぶっきらぼうに「着ろ」とだけ言って、玄関へ向かった。
マキは百目鬼の行動にキョトンとして瞬く。
…百目鬼さん…って……世話好き?
……なんか………面白い♪
…チグハグで…チョー可愛い…♪
夜はケダモノ、昼間は紳士。新種だ♪面白い♪♪
修二が、普段は取り返すみたいに優しいって言ったのも、恨めないのも何か理由が見えた。
マキはバスローブに袖を通して、好奇心に百目鬼がいる玄関を覗いた。
百目鬼は、玄関で矢田と話していた。仕事の話らしく、2・3指示を出し、矢田がそれに礼儀正しい返事をする。頼られ、信頼を寄せられているのが見て取れる。昨日の獰猛な猛獣と同一人物かと目を疑うくらいだ。
矢田「それと、お迎えが来てます」
百目男「迎え?」
マキは、それが自分のことだとすぐ分かりらバスローブ姿なのを思い出て慌てて引っ込もうとした、その時。
メイ「おはようごさいます。百目鬼様。マキを迎えに来ました」
百目鬼「!!」
百目鬼の動きが止まった。
百目鬼と、メイの視線が交わり、マキの嗅覚が予感を嗅ぎつける。
綺麗な顔立ち、品のある喋り方にたたずまい。身なりのきちんとした二十歳過ぎの若者は、美人とまではいかないが、人が良さそうな物腰の柔らかさが、好印象に移る。
彼の〝 声 〟に、百目鬼は言葉が零れた。
百目鬼「…しゅう…じ……」
マキ「………………」
メイ「…?」
見た目は完全な別人。
だがメイの〝声〟は修二にそっくりだった。
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