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北斗と俺たちとマキ
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マキ「こんにちはぁー♪」
玄関から、聞いたことのある声が聞こえてきた。
僕、橘北斗は、今日は朝から落ち着かない。
外はあいにく雨が降り、出かけるのをやめたら。華南が、今日は友達が来るから出かけないなら部屋で大人しくしてろと言ってきた。
友達とは、修二さんとむつさんだと思っていたら、今玄関の方から聞こえてきたのはどちらの声でもなかった。
華南「いらっしゃい、って、お前ってどうしてそうセクハラまがいの格好で外歩ける訳?」
二階から玄関を見下ろすと、いつかの中性的美人のマキさんが、今日も短すぎるホットパンツに襟元のゆったりしたTシャツを着ている。
マキ「ふふ、ドキドキする?♪」
華南「いや、ハラハラする」
可愛い仕草で華南を誘惑するようにしているが、華南はサラッと切り返す。
マキさんは、確かに男だと言われれば男だ、でも、仕草や、可愛らしい表情は、スカート履いてたら誰も男だとは思わないだろうと思う。
あの人、本当に僕と同じのついてるのかな?
すると、マキさんが急にこっちに視線を投げてニッコリ微笑んだ。
ードキッ
うわっ…
僕は思わず頭を引っ込め、部屋へと逃げ帰る。
ドアの向こうで、部屋に入る華南とマキさん、部屋で待ってたむつさんと修二さんの声が聞こえた。
あの四人は一体どんな関係なのだろうか…?華南のハーレムに、マキさんも加わったのだろうか?
マキさんは妖艶でいて人懐っこい、大人のエロスと子供っぽさを兼ね備えた不思議な人、こないだの祭りの時の関係性を見る限り、華南に惚れてるって感じはしなかった。
どっちかっていうと、修二さんに懐いてる感じだった。
もしかして、3人だと1人余るから2・2になったのだろうか?
向かいの華南の部屋が凄く気になったが、今回は大人しく夏休みの宿題の仕上げにかかる。計画的にコツコツやってあったから、特に追い込みすることもなく、サッと終わらせ、暇なのでDVDを見はじめる。
半分くらい見たところで、飲み物が欲しくなり、台所にジュースを取りに行った。
ジュースを注ぎながら、華南達の分を入れて部屋に持って行ったら修二さん達の顔に覗けるかな?っとか思ったりしたが、今日は大人しく、部屋に戻ることにした。
部屋に戻った僕は、ドアを開けた瞬間、手に持っていたコップを落としそうになった。
マキ「あっ、おかえり♪」
部屋には、何故かマキさんがいて。
さらに、何故か、僕の隠し持っている猫耳を手にしていたからだ。
北斗「…」
マキ「あっ、ごめんね♪勝手に入って♪」
北斗「い、いえ…、あ、あの…」
僕はさすがに恥ずかしくて、ドギマギしながら猫耳を指差す。
マキ「あは♪猫耳見つけちゃった♪」
そう言いながら、何故か猫耳を頭につけるマキさん。
意味不ですがメッチャ似合ってます!
マキ「北斗くんは彼女いるの?」
北斗「…少し前に、別れました」
マキ「ふふ、原因はもしかしてコレ?」
マキさんが自分の頭につけた猫耳を指差しニコッと笑う。
北斗「…縛ったら、逃げられました」
マキ「あは♪そっちか」
マキさんはクスクス笑って、僕に近づいてきた。
マキ「正しい縛り方とか知ってる?」
北斗「え?」
マキ「ちゃんと綺麗に縛ってあげないと痛いし跡が残っちゃうんだよ」
優しい口調で凄いことをサラッと言うマキさんに驚いたが、お祭りの日に、華南とむつさんがやたらマキさんを只者じゃないみたいに言っていたが、全て納得がいった。
マキさんはそっちの人なんだ。
北斗「それって…どうやって調べるんです?」
マキ「ふふ、今はインターネットでなんでも調べられるし、本だってあるよ♪本格的に縛りたいなら正しい知識でやらないと、相手に傷が残る、それとも北斗くんはそこまでしたい人?」
北斗「いえ…、僕はちょっと縛ってみたいだけで…」
僕の答えにマキさんは柔らかく微笑む。
マキ「手っ取り早く、僕が教えてあげようか?」
北斗「…僕と?」
一瞬、マキさんと最後までセックスするのを想像した…、想像の中では問題なく出来たけど…僕としては一つ問題があった。
北斗「僕…浮気は嫌いです」
僕は、誰かと恋人を共有したり、セフレは好きではない。
長男は複数と本気で付き合ってるといい。
次男は来るもの拒まず去るもの追わず。
三男華南は、2人と同時に付き合ってる。
だらしない兄たちを見ていて、それだけは嫌だった。
僕は真剣に答えたけど、マキさんはキョトンとしたかと思うと、猫耳をつけたままケラケラ笑いだした。
マキ「ふふふ、さすが華南の弟くん、面白いね。誤解だよ、僕はSMの先生、つまり調教師やってるの、だから、〝縛り方〟を教えてあげようかって言ったんだ」
北斗「えっ!?あっ、そうなんですか!?」
マキ「それから、僕は、華南達とは付き合ってないよ。僕は今はフリーだから♪。ちなみに調教師も売り専とかじゃないからね♪」
北斗「あっ、すいません!」
僕が平謝りすると、マキさんは楽しそうにニコニコ笑う。
マキ「特殊な趣味があるとさ、何か悩んだりしちゃうじゃない?僕、華南にお世話になってるから、助けになれたらって思ったんだ♪」
北斗「あっ、ありがとうございます、でも、悩んでるとかってほどではないです、うち、兄弟仲良いし」
マキ「そっか、良かった♪」
っていうか、会話を和ますためか、マキさんさっきっからずっと猫耳つけてるんですけど、超可愛い…。
僕がマキさんと和んでいると、開けっ放しだったドアから華南が怒鳴り込んできた。
華南「なっ!何やってんだ北斗!マキになんかしたのか!」
猫耳姿のマキさんを見て、僕がなんかしたと思ったのか、華南がマキさんをグイッと引っ張り、僕から遠ざける。
続いて修二さんとむつさんが僕の部屋に入ってきた。
むつ「うわっ、マキに手ェ出すなんて度胸あるな北斗」
僕を疑う華南とむつさん、しかし、修二さんは違った。
修二「何やってんのマキ」
マキ「猫耳♪可愛くない?」
修二「可愛いけど…」
マキ「修二もどうぞ♪」
そう言って、マキさんが修二さんに猫耳をカポッとはめた。
うわっ!マキさんマジ天使!!
修二さんメッチャ可愛い!!
修二「ぎゃぁ!やめてよ!」
修二さんが猫耳を外そうとしても、マキさんが抑える。怒るかと思った華南も、むつさんも、その光景を呆然と見つめていた。
あまりに似合っていたから、僕は思わずトラ耳をマキさんに手渡した。
北斗「こちらもどうぞ」
マキ「あ♪トラ可愛いね♪はい、むつきゅん♪」
マジ天使マキさんは、むつさんにトラ耳を装着した。
激可愛い!!
むつ「ふざけんなマキ!」
マキ「やだぁ、修二がむつきゅん見てキュンキュンしてるよ♪」
むつ「マジ!?」
修二「!?」
ここは僕の夢の中だろうか?
猫耳修二さんとトラ耳むつさんが目の前でじゃれ合ってる!
しかし、僕の楽園は突如終わりを告げる。
ーブチッ!
あれ?今、どこかで何かが切れた音が…。
華南「…」
無言の華南が、修二さんとむつさんを両手に抱え上げた。
修二「うええ!?」
むつ「うわっ!?」
驚いた2人をよそに、華南は無言で自分の部屋に2人を連れ去る。
マキさんが、ニコニコ楽しそうにしながら、僕の部屋のドアを閉めながら言った。
マキ「耳は、借りてくね♪♪」
ーパタン
北斗「…、うわ…羨ましい…」
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