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番外編76ひと夜咲く純白の花の願い
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お風呂場へ連れてかれて、また、脱げと命令された。
だけど下着の中はすでに起き上がっていて、非常に脱ぎズラい。
めいいっぱい潤ませた上目遣いで〝許して〟って訴えかける。
百目鬼「ッ!…そんな顔してもダメだからな、他に怪我してないかちゃんと見るからな」
マキ「…せめて、先に一人で入りたい」
百目鬼「ダメだ、なんか誤魔化すつもりだろ!」
違うよ!百目鬼さんを襲っちゃいそうだから1回抜きたいんだよ!!空気読んでよ馬鹿!!
どんなに可愛らしくお願いしても、百目鬼さんは全く言うことを聞いてくれない。
また脱がされるのも嫌だから、百目鬼さんに背を向けたまま渋々ズボンとパンツを脱いだ。
風呂場に入るのに、まずビニールを左手に被せて手首にゴムをして止め、体から洗うために百目鬼さんに髪をゴムで高い位置で結んでもらった。
マキの色白のうなじが見え、百目鬼の不器用な結び方では短い髪が溢れてみだれ髪のように数本首や肩にかかる。
その色白の肩には、百目鬼が付けた歯型がクッキリと残っていた。
力がある癖に細い肩。少人数の男達とだったらやり合っても負けないのに細い腰、腕っ節があるのに女の子のように柔らかなボディーライン。
その色白の背中にシミのように付いた大きな青あざ…
百目鬼は目を細めて奥歯を噛みしめる。
色気に目のやり場に困りながらも、マキの生き方を目の当たりにしているようで胸が痛む。
マキの隠したものの下は、こんな風にボロボロなんじゃないかと…
裸になったマキの色白の肌は、色っぽくて綺麗だけど、どこか儚げで頼りない…
普段はおちゃらけて、自信たっぷりの物言いに、人をからかうような言葉を並べる。
嘘が得意で、へらへら笑って、でも…マキの通り過ぎた後は、台風の後の空のようになっている事がある。修二達にとってはそうだったろうと思う。
百目鬼にとっては台風のあとの被害に目が行ってグチャグチャになってしまったけど、時間が経って、フッと見上げた空は、スッキリと澄んでいた。
自分の中の修二への失恋のショックは、醜い執着と自分勝手な感情でドロドロと嫉妬に苦しんでいた。けれど、台風のようなマキと水族館で一緒に過ごして、出る頃には、その醜い感情は無くなっていた…。
マキという危険に見えた子供は、知れば知るほど外見と中身が違う。
そこは、修二と似ている。
だけど、数日一緒にいてなんとなく〝似ているが違う〟と感じた。
修二の場合は奏一や家族を心配させたくなくて、甘えたい気持ちや頼りたい気持ちを呑み込むのに慣れた結果だ。
だがマキは、恐らく、知らないんじゃないだろうか?…
知らないから、甘やかされたり、心配されたりに嫌悪感を感じるんじゃないか。
そういう感情に今まで出会わなかったから今更受け入れ難いんじゃないんだろうか?
猫なで声を出したり、誘ったり、エロ方面には長けているのに、心の寄り添いに何だか拒否感がある気がしてならない。だから真意が見えないし、誤解されたまま終わるんじゃないだろうか?
マキの事は、まだまだ何も分かってないんではないかと百目鬼は感じ始めていた…。
そんな風に胸を痛めながら、マキの色気のある色白の肌やうなじの見える後ろ姿から目が離せなくなっていた。
そんな風に怖い顔になる百目鬼の心の内を、マキは知る由もない。
マキはマキで、ムラムラでテンパってそれどころではない。
マキは気付いていないのだ。
百目鬼の前で取り繕えなくなってる現状を…。上手くやれてると思ってる。
普通の人間にだったら十分な対応は出来ている。しかし、百目鬼は百目鬼で自分を押し殺す少年期を過ごし、実らない恋心に胸を痛めてきて、マキより長く人生を経験し苦しんだた分、マキの〝本当の姿〟の片鱗が見え始めた時から、それを百目鬼からは隠せてはなかった。
…なんか百目鬼さん超睨んできてない?
怖くて後ろ向けないし!
なんとか百目鬼さんに譲歩してもらい。風呂場のドアを開けた見える状態で、先に体を流すのを許してもらった。
僕はなるべく背中を向けて、風呂場に入る。
百目鬼さんも僕のが反応してるのには気付いてるはずだ…。
背中に超視線を感じる。
マキは忘れてた。自分が前を隠したいがために。自分の後ろ姿にかなりの悩殺力がある事を…
ああ…また、眉間にシワ寄せて〝エロガキ〟とかこっちを睨んででるんだろうなぁ…。
百目鬼「…ッ…」
どうせ、〝なに反応してやがんだ淫乱が〟って思ってるんだろうな…。心なしか背中に視線が刺さってるんじゃないかとチクチクする。
なるべく隠そうとモジモジするマキ。
セックスの時あんなに大胆に色々やるのに、体を縮こませてシャワーを浴びる。
百目鬼「…ッッ…」
しょうがなくない?昨日あんなキスされて、さっきはベタベタ触ってきて…こんなに明るいところでジロジロ見られてお預けなんて、想像だけが暴走しそうだよ。こっちの身にもなってほしい、百目鬼さんにとっては〝何でもないこと〟でも、僕にとっては〝好きな人に〟見られたり触られたりしてるんだよ?…そこんとこ考慮してくれないかなぁ…。
ほぅ…、と小さく付いた吐息は、すでに欲情しているマキの桜色頬と悩ましげに下がる視線でさらに見ているものへの威力を増す。
百目鬼「…ッッッ…」
僕は百目鬼さんの〝監視の視線〟を痛いくらい背中で感じながらシャワーを浴び、体を綺麗に洗って流して、意を決してそっと振り返る。
マキ「洗い終わったよ百目鬼さ……、何やってんの?」
振り向くと、風呂場の前のドアの所で仁王立ちしていたはずの百目鬼さんが、壁に片腕をついて頭を押し付け、苦悩していた。
百目鬼「……………。…黙ってろ」
苦々しく凄んでも、こちらを見ようとしない百目鬼さん。ふと視線を下げると、百目鬼さんの股間にはテントが張っていた。
マキ「あらまぁ」
僕が口元を手で押さえてそう溢すと、百目鬼さんはこちらをギロッと睨みつけ、その可愛い威嚇で僕は更にニヤつく。
マキ「百目鬼さん準備万端だね♪。1回ヤっとく?」
百目鬼「チッ、アホ今は怪我がないか見て…」
言ってる百目鬼さんにピタリと寄り添い、百目鬼さんの手に僕の指を絡める。
百目鬼さんの動きが止まったので、絡めた手を僕の胸に抱き込み、そっと潤んだ瞳で見上げキスを強請るように艶めかしく名を呼んだ。
マキ「どぉめぇきさん…」
百目鬼「グッ!…」
マキ「昨日のキスの続き……したい…」
百目鬼さんの手にキスを落とし、その指をペロッと舐めた。
ギラッと百目鬼さんの瞳が欲情の色に染まり、一瞬で獰猛な目つきに変わる。〝しめた〟と、思った、その時。
その瞳がフッと悲しく揺れて百目鬼さんがグッと目を閉じて衝動を押し殺した。
僕の誘惑を遮断して堪えようとしてる。
昨日の百目鬼さんだったら、ここで手を出したろうに、それを堪えたのを見て、ズキッと胸が痛んだ……
やっぱり、昨日は引き止めるために〝つい〟キスをしてしまったってことなのかな?
一瞬よぎった不安に、目の前のチャンスを逃しちゃいけないと思った。
百目鬼「わっ!?馬鹿!!」
百目鬼さんが目を瞑ってる間に、百目鬼さんのズボンのチャックを素早く下ろして百目鬼さんの膨らみにパンツの上から咥え込んだ。
はんだ瞬間ビクッと目を開けた百目鬼さんが驚いて腰を引いたけど、それを逃さず右手で百目鬼さんの腰を抱き込んで、カリの辺りをピンポイントで咥えて布越しに強く刺激すると、百目鬼さんのものがギンギンに弾けそうにかさを増す。
百目鬼「うっ!…、おいッ、馬鹿…俺は…」
マキ「大丈夫、百目鬼さんは僕に襲われてるだけだから…」
妖艶に微笑んで、右手でベルトを外して百目鬼さんの下半身を露わにして押し倒す。
風呂場の入り口に仰向けに押し倒した百目鬼さんの上に跨り、百目鬼さんのものを僕の後ろに当てがった。
マキ「僕、限界♪。我慢して諦めて♪」
舌なめずりして、腰を落とそうとしたら、急に体制が傾いた。
!?
百目鬼さんに強く引き寄せられ、気がついたら抱き締められた。
百目鬼「違う!〝お前は分ってない〟」
マキ「へ?」
その切羽詰まった声に心臓が跳ねた次の瞬間。
僕の〝中に〟百目鬼さんの指が侵入してきた。
マキ「ひゃっ!?」
百目鬼「お前は、俺のこと分かってない。俺がお前のこと分からない以上に、お前は俺を分かってない〝後悔するのはお前だ〟」
ギラッと瞳を光らせた獰猛な猛獣が、僕の肩にある百目鬼さんの噛み痕に噛み付いて、中に埋め込んだ指で強く前立腺を刺激してきた。
マキ「ああッ!!…ひん……ッどおめぇきさ…ん……」
ふるふると仰け反った白い肌は快感に震えて、甘い痛みと強い快楽の海に身を投げる。
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