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百目鬼から見たマキ…
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車の中に、夜の様々な光が入り込み通りすぎる。
オレンジ…黄色…赤…青…。色々なネオンが通りすぎ…。色々な建物、色々な人々、色々な夜と人生がそこにある。
全く接点のない所から歩んで
何億といる人の中から出会った…
人の考えなんて100人いたら100通り。
同じものなんてない
だけど
知りたいんだ…
分かりたい…
今一緒にいるのに全く分かり合えない。
俺はまともじゃない。それは充分分かってる。まともな考え方が分からない。
だから、癒してやる方法なんて分からない…人を癒せるなんて思ってない…
俺は人を傷つけ歩く事しかできない
そんな俺をマキは理解し、叱って包んだ…。
2度も3度も…10も年下の子供、この細い体に包まれて、長年雁字搦めだったものが緩んで解けていった…
俺はマキに救われた…
だから救ってやりたいと思った
でも、それは、同情や哀れみなんてもんじゃない。
マキ、お前が言ったんじゃないか…
俺は前に進める…
大切な人を大事にできるって
俺にも出来るって言ったじゃないか…
車の中で時間だけが過ぎていき、俺たちは言葉を交わさなかった。
マキはマキで何か考えてるようで、ジッと車窓を眺める。
バックミラーで見るマキの横顔は何かに思いを巡らせているようにネオンを見つめる。
マキは水族館から出る時、もう帰りたいと言った。だから、簀巻きにして連れ去った。
マキは俺がいくら言っても、誕生日を知っていることを信じない。
俺は、こんな顔させたいんじゃない…、修二の時のように悲しませないようにしたい…
マキ「……どう……めき…さん?…」
小さな小さな声。車の走行音と町の雑音にかき消されそうな遠慮がちな声でマキは口を開いた。
俺がバックミラーで覗いたら、マキは車窓から視線を落としていた。俺はなるべく優しく答える。
百目鬼「……なんだ」
俺の声に、〝聞こえちゃった…〟と言いたげに身を縮めて、小さい声がさらに小さくなった。
マキ「……あの…さ、…今日…ちょっとは………………楽しみだった……?」
こいつは馬鹿なんじゃないだろうか?
俺の言ってる言葉を何一つ聞いちゃいない。
マキや修二みたいな大馬鹿には、言葉でいくら言っても通じないのだろう…
百目鬼「…お前が喜ぶと思ってた」
マキ「…」
マキの瞳が悲しげに揺れ動き、顔を隠すように後方のシートの方を向いてしまう。
クソが!なんで泣きそうな顔するんだ!お前のためだって言ってるのに、なんで伝わらねぇんだ!!
百目鬼の言葉選びが、マキを傷つけてしまう。百目鬼はマキの気持ちが分からず、ついつい押し込めた怒りの感情が漏れ出した。
百目鬼「お前を喜ばそうとしちゃ悪いのか!?お前を笑顔にしようと思っちゃいけないのか?お前だって考えるだろ!。一緒に出かける人間が楽しめるかとか考えてるだけなのに、なんで捻くれて受け取る!お前には、言葉で言っても伝わらない!信じやしない!だから〝見せる〟」
マキ「…え?………何を?」
マキの疑問の声と同時に、車がバックして停車した。
驚いたマキが簀巻きの身を起こすと、そこは見渡す限り車だらけの立体駐車場の中。
マキ「え?…どこ?てっきりホテルでお仕置きかと………」
辺りを見回していると、運転席から後部座席に身を乗り出した百目鬼が、マキの胸ぐらを掴んだ。
百目鬼「もちろんそのつもりだ。
黙ってついて来い、お利口に出来なかったら後ろにバイブ突っ込んで人前を歩く事になるぞ」
凄む俺に、マキは危険を察知して、へらっと笑う。
クソガキ!いつまでもその取り繕った顔で居られると思うなよ!!
簀巻きのマキを解いて、女装の格好のまま腕を引く。マキは不思議そうにキョロキョロ辺りを見回していたが、まだ、余裕のある表情。だが、それもここまで。
百目鬼の企みは、立体駐車場を出てすぐに叶う。
マキは自分の現在地を知って、百目鬼の思惑通り、目を丸めて叫んだ。
マキ「ぅええーー!?
ココッて!、、く、空港!?」
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アナウンス『本日はご利用頂きまことにありがとうございます。お待たせいたしました当機は間もなく予定どうり午後20時15分に離陸いたします』
機内アナウンスが流れる中。
スチュワーデスが各座席を周り、シートベルトの確認を行っていた。
スチュワーデスの女性が、俺たちの座席にも現れ、声をかける。
女性「失礼します、今一度シートベルトのご確認を…、お客様大丈夫ですか?お連れ様はご気分でも…」
スチュワーデスが、通路側の俺の隣に座る窓際でうつむいて震えるマキを見て心配そうに声をかけてきた。
百目鬼「ああ…、少し寒いみたいで」
女性「ブランケットをお持ちします。他に必要な物は?」
百目鬼「マキ、何かいるかい?」
マキ「ッ…」
顔を真っ赤にして俯くマキは、俺の腕に縋り付いて首を横に振った。
スチュワーデスがすぐにブランケットをくれ、「何かございましたらお気軽にお声がけ下さい」と丁寧にお辞儀して去っていく。
スチュワーデスがいなくなると、マキは真っ赤な顔して、欲情しきった潤む瞳で懇願した。
マキ「ッめきさん…つ…強い…」
百目鬼「お前が暴れるからだろ」
マキは、空港だと知って当たり前だが抵抗した。へらへらしながら「あは♪、どこ行くの?」「明日学校だよ?」それでも引き下がらない俺に「先生に言いつけるぞ!」ってな具合だったが。先生様にはすでに報告済みだ。
約束通り、抵抗するマキをキスで黙らせピンクローターを押し込んだ。
スカートだったから、簡単だ。
飛行機を待つ間、ほんの少しローターでいたぶられて、マキはローターに悶えて堪らず俺を誘いにかかった。俺の理性を飛ばして逃れようとしてるみたいだが、今回ばかりはそうはいかない。
マキ「…もぉ…ぁ…ムリ……欲しいぃ…」
百目鬼「後でな…」
わざと、優しく頭を撫でながらうなじをかすめ。優しく煽るようにくちづける。
マキ「んぅ!……ッ(ひ、酷い!放置プレイ…ぐすん)」
マキは瞳を潤ませ恨みまじりに俺を睨んだ。
そうして…飛行機は百目鬼の思惑と、マキの火照る体を乗せて飛び立った………
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