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(番外編)純愛♎︎狂愛25
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二日後、百目鬼さんに事務所に呼ばれた。
もしかしたら、昨日、奏一さんに会って何か言われたのかも…。
もしかして、2人がうまくいっちゃったとか?
事務所に呼ばれたのに、そんなことを考えるなんて、僕はかなり病んでる。
事務所の扉を開けるのが怖い。
まだ、百目鬼さんが目を合わせてくれなかったらどうしよう…。
マキ「こんにちわー♪♪」
だけど、事務所には、百目鬼さんの姿はなかった…。
杏子「あ、マキちゃん久しぶり。百目鬼さんならお客様が来るから、車を外の駐車場に移しに行ってるから、直ぐ来るわよ」
マキ「あ、杏子さんお久しぶりです。そうですか。僕は何をすれば…」
杏子「座ってて、雑用は矢田さんがやってるから」
杏子さんは書類を整理しながらそう言った。見ると、給湯室から矢田さんがこっちをチラッと覗いていて、目が合った瞬間隠れてしまった。
ん?
超違和感わ感じた僕は、挨拶もあるし、給湯室に顔を出した。
マキ「矢田さん、おはようございます♪」
矢田「あっ、えっと、お、おはようございやす!!」
何故キョドる。
マキ「お手伝いすることありますか?」
矢田「な、な、な、何もないっすよ!」
マキ「矢田さん、どうしたんですか?」
杏子「マキちゃん」
そこへポーカーフェイス杏子さんが現れた。
杏子「気にしないで、仕事の守秘義務だから。マキちゃんいない間の依頼はマキちゃんに話すなって言われてるの。だから聞かないであげて、矢田さん減給にはなっちゃう」
上手くかわしてる。理由としては正当だ。だけど、違う気がしてならない、それは、僕の気持ちが不安でいっぱいで観察眼が鈍ってるせい?
僕が得意なのは、その人の感情を読み解くこと、隠し事を知ることはできない。
矢田さんは、何を隠してる?
そう思っていたら、百目鬼さんが事務所に帰ってきた。お客さんを連れて。
姫香「マキちゃん!!」
マキ「姫香さん!?」
驚いた。百目鬼さんと一緒にいたのは、姫香さんと輝樹さんだった。
姫香さんは、僕を見つけるなり満開の花みたいに喜び抱きついた。
姫香「会いたかった!!」
女の人にむぎゅっと抱きつかれ、胸が当たる感触にゾワッと嫌な感じが走る。
僕は慌てて体を離す。
マキ「あの…当たってて…輝樹さん見てる」
姫香「あっ、ごめんなさい!マキちゃんが男の子だって忘れてた」
姫香さんは真っ赤になって僕から離れた。
姫香さんのことは大好きだけど、僕は本来。女の人が苦手だ。
マキ「また何かあったんですか?ストーカーは捕まったんですよね?」
姫香「あ、違うの。お礼に来たの」
マキ「お礼?お礼なら賢史さんにバームクーヘン届けていただきましたよ」
姫香「母の手術が無事終わったので、直接お礼を言いたくて」
マキ「本当!良かった!」
姫香さんと手と手を取ってはしゃぐ。
ちょっとの間、姉妹ゴッコをしただけだけど、自分の事のように嬉しかった。
姫香さんが無事結婚できたことも、母親の手術が成功したことも、姫香さんがこんな風に素敵な笑顔でいられることが嬉しかった。
姫香さん達は、いっぱいお礼を言って、仲睦まじく帰って行った。
本当に素敵なカップル…、あ、夫婦か♪
百目鬼「マキ、悪かったな呼び出して」
あっ、普通だ。
マキ「ううん、呼んでくれてありがとう。僕も直接顔見れて良かった♪」
百目鬼「帰りは矢田に…」
マキ「百目鬼さん」
百目鬼「なんだ」
マキ「今日、泊まっちゃダメ?いい子にするから♪」
百目鬼「駄目だ、明日大学だろ」
マキ「ちゃんと行く♪お泊りセット持ってきたし♪」
百目鬼「駄目だ、いい子にするなら言うこと聞けよ」
駄目だ、挫けるな!
でも、いい子でいるって約束したし…
でも、話しを…
マキ「百目鬼さん…、話しが…」
檸檬「んッんーん!!」
僕らの横でわざとらしい咳払いをした檸檬さん。
檸檬「百目鬼さん、意地悪してないで泊めてあげればいいじゃない。それに、矢田ちゃんを送迎に使ってばっかじゃない」
百目鬼「ッ、意地悪じゃない、俺は今晩行くところがあって、夜中3時間ほど居ない」
檸檬「そっか!じゃあマキちゃん、僕の所泊りに来なよ!杏子と〝矢田ちゃん〟がいるから合宿みたいで楽しいよ!晩ご飯は菫ママの所で食べよう!あそこなら賑やかだから〝雪哉さん〟や〝賢史さん〟も呼んで…」
百目鬼「分かった!絶対に俺の家に泊める」
ポカンとしている間に話しが終わったみたいで、僕は強引に腕を引っ張られ、部屋に連れてこられた。
去り際、檸檬さんがウインクしてた。
ありがとう檸檬さん…
百目鬼さんは酷く疲れたみたいで、部屋に着くなり深々とため息つく。
百目鬼「はぁー」
部屋が、少し散らかってた。
百目鬼さんは舌打ちして。部屋を片付け始める。
部屋の荒れ方で、百目鬼さんの疲労と苦悩が伺える。
百目鬼さんは、元々ストレスを溜め込んじゃうタイプ。発散も1人で出来ない不器用な人。さらに僕が怒らせたから、益々ストレスだらけになっちゃったんだよね。
ごめんね。
ガス抜きしてあげたいんだけど、許してもらえるまで、エッチな息抜きは益々怒らせて無理そうだし…
どうしようかと考えてたら、百目鬼さんは、ソファーに深く腰掛け、大股開いて肘を膝についた状態で顔を覆った。
百目鬼「…話って?」
マキ「あ、あのね…」
百目鬼「…」
さっきは普通っぽかったのに、
急に、空気が重い…
マキ「……あのね…百目鬼さん…」
百目鬼「〝別れ話しか?〟」
ドクンッ!!
ワカレバナシ?
マキ「え?…」
目の前が…暗くなる…
手足がしびれて、胸が痛い…
息が…できない…
そんなこと考えてたの?
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