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〔裏番外〕狂愛♎︎純愛20
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ストーカー男に自分がダブル。
俺は、修二を鎖に繋いで閉じ込めた。
修二『やめて!神さん、イヤッ!』
赤い首輪をつけて鎖でつなぎ、手足を縛って陵辱した。
どんなに抵抗されても、どんなに懇願されても、己の欲望を強要して修二を犯して監禁した。
それだけじゃない、他に渡すくらいなら、自分の手の届く所に置こうと、仲間を呼び輪姦した。
修二『嫌ぁああーッ!!助けてッむつ!!』
泣き叫ぶ修二が、諦めて落ちていくのを喜んだ…
俺は…
俺は…
男「姫香を返せ!!」
男の怒声に我に返った、自分の犯した過去を見せられてるようで、動揺した瞬間。
怒鳴り散らしながら、男は振りかざしたナイフを俺に向かって投げ放った。
百目鬼「!」
一瞬の油断。
ナイフが男の手から離れて初めて、自分に向かって飛んできてると認識した。
目の前の光景がゆっくりスロー再生されて、鋭い光を放つナイフが、自分に迫り来るのに目を凝らした。
避けなきゃ!っと、思った時には、真っ白なドレスがナイフを遮るように俺の前に立ちはだかった。
杏子「きゃぁあッ!!」
杏子の悲鳴に戦慄が走る。
俺の前に立ちはだかった真っ白なドレス。
それは…
花嫁の格好をしたマキだった。
嘘だ!!
雷に打たれたような恐怖。
そして慌てて伸ばした手は、どんなに急いでも、1000分の1秒を一コマ一コマ見せられてるように全く進まない。
見えるのは、マキの背中だけ。
目の前にあるあのに、その体を抱きしめることも出来ず、未だ届かぬ手が、届かぬ声が、望まぬほどゆっくりと流れて心を押しつぶす。
マキッ!!
ーガシャーーン………
伸ばした手は未だマキに届かず、伸ばされきってもいない。
そんな中、足元から響いてきた音に視線を奪われる。
その音は、マキの足元でキラッと鋭く光るものが、地面に叩きつけられた音だった。
ナイフッ!!
マキに刺さったと思い込んでいたナイフが、血に染まることなく床に転がったのを見て。すべての音と視界が元に戻った。
百目鬼「ッ!!」
開けた視界には、ストーカー男の背中に必死に喰らいつく檸檬。その檸檬を振り落とそうとしてるストーカー男の姿が映り、正気を取り戻した俺は、弾かれたようにストーカー男に飛びかかった。
百目鬼「チッ!」
俺と檸檬の二人でストーカー男を床に押しつけるように取り押さえて捕獲した。男が喚き散らす中、直ぐに警察を呼ぶ。
電話をしながら、俺の視線は、廊下にうずくまっていたマキを見る、マキはヘラヘラ笑いながら、杏子と話をしていた。
よく見ると手を押さえてる。だが、それ以外は無事そうだった。
俺の心臓は、バクバクと未だ鳴り響く。
近年、あんな恐怖を味わったことなどない。半年前の修二の和解いらい…
あのナイフがもし、マキに刺さってたら…、もし、そんなことになっていたら、俺は犯人を警察に引き渡す前に、ボコボコにしていた。もし、刺さってたりして、場所が悪ければ、死んでいたかもしれない…
俺の責任だ…、俺が、マキを現場に出し、しかも囮になることを許可した。
マキに何かあったら、俺の責任だ。
マキにナイフが刺さったかもと、生きた心地がしなかった…ゾッとした…
なのに、当の本人のマキは、ヘラヘラ笑ってる。
オロオロしてる杏子に、ヘラヘラ笑いながら、ちゃかすように話をしてた。
怪我した手を杏子に見せ、たいしたことないと笑ってやがった。
杏子「よ、よかったぁぁ…」
マキ「杏子さんて、しっかりしてるのに、心配性だね♪」
杏子「やめてよ、ナイフの前に飛び出した瞬間は刺さったと思ったんだから!私と百目鬼さん側からじゃ、背中しか見えなかったし!」
マキ「あは♪刺さんないよ、僕って真剣白刃取りとか出来ちゃうんだから♪♪、さ、早くここを片付けよう♪、姫香さんたちの目につかないように、結婚式が台無しになっちゃう♪」
……どこまでもマキは、自分を投げ出す…
姫香さんの目につかないうちに、式場警備員の力も借りて、他の客にも気付かれないよう裏口から犯人を運び、駆けつけた警察に引き渡した。
犯人は、写真に写ってた男グループのメンバーで、あの集合写真を撮った人物だった。
姫香さんとは、会話をしたことも無く。完全な妄想野郎だった。
一件落着。犯人も捕り、姫香さんと輝樹さんは、安心して結婚式をスタートさせた。
予定通り式を行い、姫香さんのお母さんも安心して手術を受けられる。
俺に出来る今回の仕事は終わった。
警察に犯人を引き渡した俺の足は、まっすぐ、新婦控え室に向かっていた。
苛立ちに靴を踏み鳴らし、その苛立ちは、新婦控え室にたどり着いた時には頂点に達した。
ガチャっと乱暴に控え室のドアを開けると、そこには、まだ花嫁姿のマキがいた。
手には、俺をかばってナイフをはたき落とした時にできた擦り傷。
マキ「あ、百目鬼さ…」
ヘラッと笑うマキに、苛立ちは、怒りに変わった。
ーバチーン‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
頭より先に、手が振り下ろされて、マキの頬を平手打ちしていた。
マキは驚いて現状を把握出来てない。
そんなマキをガンッ!と壁に押し付け、ギッと怒りの炎滾る瞳で見下ろした。
百目鬼「テメェーは、死にたいのか!」
今にも、マキを床に押さえつけておもいしらせてやりたい気持ちをグッと堪えながら、さらにひっぱたきそうな自分を必死に押し殺した。
マキは瞬き、現状を理解したようだったが、もう遅かった。
マキ「ごめんなさ…」
謝っても遅い!!
死ぬところだったんだぞ!!
その怒りは、拳になってマキの顔のすぐ横の壁に叩きつけられた。
そうでもしないと、マキをめちゃくちゃにしそうだ。
ーガンッ!
百目鬼「テメェーは二度と現場に出るな。着替えたら矢田に家まで遅らせる」
ギリギリと歯軋りして、怒りを抑えながら、言うだけ言ってマキ捨てて踵を返した。
マキは分かってない
マキは分かってない
ここまで犠牲的だなんて…
マキ「あっ、まって、ど…」
部屋を出ようとした俺に、マキは必死に袖をつかんで来たが、泣きそうな顔は逆効果、マキを今すぐどうにかしてしまいそうでゾッとした。
百目鬼「触んな!!」
バシッと振り払った瞬間、マキは涙を浮かべた。
ドッと心臓が脈打つ。
その中には、どうしようもない興奮も間違いなくまじってる。
俺は…、あのストーカーと同じ変態だ。
マキの命をも投げ出す自己犠牲振りにどうしようもない怒りを覚えながら、目の前で涙目のマキを見て血が滾る。
このままじゃ俺はいつか……
マキを……
百目鬼「死にたいなら、俺の見てないところでやれ!」
吐き捨て、
バタンッと扉を閉ざして
逃げ出した。
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