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(番外編)純愛>♎︎<狂愛2
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むつ「おっ、マキ来てたのか」
昼過ぎ、リビングにむつがやって来た。
パンツ一丁の大胆な姿。体には、真新しいキスマーク。どうやら昨日はお楽しみだった模様。
マキ「うわぁー、それ、華南が付けたの?」
むつ「そうそう、あいつしつけーんだよ」
むつは恥ずかしがる様子もなく、キスマークを数えては、どれが昨日付けられた教えてくる。右の太ももの内側のキスマークを見せて来てニヤリと笑った。
むつ「これ、修二がつけたやつな♪」
修二「もう!シャワーして服着なさい!」
真っ赤になって怒る修二を、むつはゲラゲラ笑ってシャワーに向かう。
修二はいつまでたってもすぐに赤くなる。
こういう所を、百目鬼さんは可愛いって思うんだろうなぁ…。
マキ「ふーん♪へーほー♪昨日はお楽しみだったわけだ♪」
修二「…飲み物のお代わり持ってこようかな…」
椅子から立ち上がり、逃げようとする修二。さっきまで僕をからかってたくせに…。
他人のことは手に取るように分かったのに、自分のことは冷静に見れない、必死だから、ちっともどうしたら百目鬼さんとうまくいくのか分からない。
取り敢えず、修二を観察して、見本にしようと思うんだけど…
修二の初心さと可愛さは僕には真似できそうに無いし…。
修二「マキー、お昼はパスタにするよぉー」
マキ「うん♪」
修二みたいに、存在自体が癒し系なのって凄く羨ましい。僕は頑張っても癒し系というよりペットみたいな感じだろうな。人間になるには料理が出来るようにならなきゃって思うんだけど…。どうも上手くいかないし…。
おかしいな…、エッチなことなら百戦錬磨で指も器用で、誰でもイかせられるのに…。
修二なんかエッチも上手いし、料理も出来て、癒し系って完璧じゃん。
むつ「はー、さっぱりした」
「ワン!」
むつ「うわっ!キング!放し飼いにしとくなよ!こらっ!タオルひっぱんな!」
マキ「ふふ♪遊ぼうって言ってるんだよ」
キングは、むつが腰に巻いてたバスタオルを咥えてむつに構って構ってしてるけど、むつは噛み付かれると超警戒態勢。
むつ「マキ笑ってんなよ!こいつ本気で噛んでくるんだぜ!」
マキ「ふふ♪」
修二「むつー、遊んでないで服着なよ、3人分のパスタ茹で上がっちゃうよ」
賑やかな修二のうちは、いつも笑いに包まれてる。賑やかなむつに、穏やかで可愛い修二、エロ魔神華南。
百目鬼さんにもこんな風に癒しの時間を過ごさせてあげたいなぁ…。
むつ「おっ、メシ食えるようになったのかマキ。今日は奏一さんと食いにいかねぇの?」
マキ「…食べなかったわけじゃ無いでしょ。それに、奏一さんは無理に僕に合わせてくれてたんだよ」
むつ「明らかに食ってなかったろ、見るからに瘦せ細っちまってよ、棒になっちまうかと思ったぜ。百目鬼とヨリ戻してラブラブになってるんだろ」
……。そばに居ていいと言ってくれた。
監禁したいと言ってくれた。
ヨリを戻したってことなのかな?
一緒に住むんだから…そうだよね。
ラブラブ…だし。
マキ「ふふ♪」
むつ「あーあ、やっぱり百目鬼がいいんだなぁ…、あんなやつのどこがいいんだか」
むつはなんだか悔しそうにムスっとした。
マキ「ええっ!むつがセッティングしたんじゃん!」
むつ「俺、あいつ嫌いだし。お前が〝百目鬼さんじゃなきゃ〟って泣くから仕方なくだな…」
マキ「うわー」
なんだそれ、あんなに吠えて僕に説教してたのに、百目鬼さんにもだいぶ色々言ってたのに、嫌いって…。
むつ「それに、お前奏一さんに超可愛がってもらってんのにさっきの言い草は失礼だぞ。奏一さんにそんなこと言ったら鉄拳飛んでくるぞ」
マキ「ふえ?」
むつ「奏一さんお前のこと第二の弟だって可愛がってたんだから、変なこと言うと雷落とされっぞ。仲間は守ってくれっけど、あの人懐に入れた人にはメチャメチャ厳しいんだぜ、奏一さんだけは怒らせんなよ」
第二の弟…。
奏一さんがお兄ちゃんだったら、どんなにいいだろう。怒ると怖いけど…、凄く厳しいけど、優しさは、その何百倍と飛びっきりに優しい瞳と笑顔で、頭を撫でてくれるんだ。
マキ「えへへ♪、怒られないようにする♪」
むつ「うわー、怒られるっつってんのになんで笑ってんの?」
ープルルルル♪プルルルル♪
携帯の着信音。覗いた画面に映し出されたのは知らない携帯番号だった。
僕は廊下に出て、その受話器を取った。
相手は知らない男の人。丁寧に話すその人物は、僕の実の父の秘書だと名乗った。なんでも実の父が僕に会いたがってるらしく、夏休みの今のうちに実家に来て欲しいくて、迎えを出すと言ってきた。
断りたかったけど、実の父は体調が思わしく無いって言われて、断れなかった。
僕は、実の父のお金で育ってる。育ての親は清史郎さんだけど、その費用は、実の父が出してるんだと実父の正妻の頼子さんから聞き出したことがある。
会いたいと言われたら、顔を見せることが礼儀か…。
実家に行けば、腹違いの兄の成一と鉢合わせるかもしれない…。そう考えると、気が重くなる。
リビングに戻ると、修二の作ったミートパスタが丁度テーブルに並べられてた。
マキ「うわー♪美味しそう♪」
むつ「電話は誰から?まさか百目鬼からか?」
マキ「ううん、実家から、夏休みなら顔出せってさ」
修二「……」
むつ「またあのおっさんか」
僕の家庭の事情を詳しく知らないむつは、清史郎さんからの電話だと思ったみたい。
だけど、何も言わない修二には、ちょこっと言ってあるから、察したみたい。
マキ「心配してるだけだよ」
むつ「あのおっさん干渉しすぎじゃね?」
マキ「ふふ♪顔見せたら安心するよ、ずっと携帯越しじゃ心配なんだよ」
むつ「なんかあったらすぐ電話しろよ、すっ飛んでってやるからな」
マキ「むつくんってカッコいいね♪」
むつ「だろ♪いつでも頼ってこいよ」
大人な華南に対抗して、頼りにされたいむつは、ここぞとばかりに得意げに鼻を膨らませる。そんなんじゃまだまだ華南には敵わないね。
マキ「じゃ、キングを預かって♪」
むつ「うっ、それは、華南か修二に…」
マキ「ウフフ♪頼りにしてるね♪むつ♪」
むつ「ま、任しとけ!」
実家か……
家出をしてから一度も行ってない。
夜までに帰ってこれるかな…
また、百目鬼さんの腕の中で眠れるって幸せが戻ってきたって、3日経っても自覚できない。目が覚めれば、優しい瞳の百目鬼さんがいるし、そばに居れば、キスしてくれるし触ってくれるから、悪いことを考える暇なんか無いけど…。
離れてると、切なくなる。
早く百目鬼さんの腕の中に帰りたい…
あっ、思い出したら反応しちゃった♪
テヘペロ♪
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