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4〔裏番外〕ゆくえ……
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マキのスカート写真を収めた小さなアルバムは、全部で2冊あった。
捲れば捲るだけだんだんとグレードアップする女装。
最初はスーカートやワンピースだけだったのに、次第に化粧やかつら、服のバリエーションも増えて高そうなヒラヒラの服だったり、清楚系の服だったり。
まるっきり別人だ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!!!
マキの女装は、アルバムと見比べると恐らく、小4位から中学の初めまで続いていた。
マキ「ウフ♪百目鬼さんはどこらへんが好み?やっぱ清楚系?セーラー服もあるよ♡。あっそうそう♪安心してね♪エッチな写真は撮ってないから♡」
エッチな写真んんんーー!?
推定小5。初めて化粧とカツラをつけた茉爲宮優絆は、清史郎の好むワンピースをみにまとい、恥ずかしそうにスカートの裾をたくし上げる。
小5女装マキ『清史郎さん、ぼ…、私、もう清史郎さんと愛し合える大人になったよ。マリアになるから…私を愛して』
清史郎『…マ…リア』
小5女装マキ『清史郎さん、清史郎さんを受け入れられるように、広げておいたの…』
清史郎『マリア!』
ドカーン!!!!!!
百目鬼「安心できるかクソッタレッ!!」
ここにちゃぶ台あったらひっくり返す勢いでマキに怒鳴ると、マキはオチャラケて「きゃぁ〜♡」とか言いながら恥じらって自らを抱きしめる。
マキ「やだぁ〜♡見たかったのぉ〜♪?百目鬼さんのエッチ〜♡」
百目鬼「見たい訳あるかー!!こんなの燃やしちまえッ!!」
怒りが爆発し、小さなアルバムをおもいっきり床に叩きつけると、マキは懲りずにヘラヘラしながら可愛いつらしてアルバムを拾い上げる。
マキ「はいはい、だから見ない方がいいよって言ったのに♪。でも残念だなぁ、僕ってモデルにスカウトされるほど可愛子ちゃんだったのに♪どこから見ても可愛らしい天使な女の子って言われてたのになぁ♪ふふっ♪ちゃんと捨てとくねぇ」
そう言って、マキは小さなアルバムを段ボールに戻し、段ボールごと運んで行こうとした。
百目鬼「待て待て!それをどうするつもりなんだ」
マキ「燃えるゴミの日に出すよ♪」
百目鬼「デカい方のアルバムは出すんじゃねぇ!!」
マキ「ちぇっ…」
拗ねたマキが口をどんがらがせた。どうやらこの流れでアルバムを抹消するつもりだったようだ。
ワザとか!ワザとなのか!!
なんでもない風にしてて俺にすらアルバムを見られたくないのかッ!!俺が先に荷物を受け取らなきゃ人知れず処分するつもりだったのか!
清史郎が見てんだから俺が見てもいいだろうが!!
百目鬼「こっち持ってこい!!横に座って一緒に見るぞ!」
マキ「………えー…」
マキは珍しく反抗的で気の進まない顔してる。だが、全部俺のものにするんだ、俺が引き下がると思うなよ。
百目鬼「見せろ!す・わ・れ!!」
マキ「むぅー。…僕の見るなら百目鬼さんのも見せてよぉ〜」
マキはアヒル口でブチブチ言ってきた。だがその顔は、時間稼ぎを狙ってる。俺のアルバムを実家から持ってくるまでに自分のを処分しようと思ったのかもしれない。
百目鬼「いいだろう」
マキ「ふふ♪やった♪。でも、先にご飯食べよ♪お腹空いちゃった♪そしたら実家に取りに行ってよ、僕お家でいい子にお留守番してるね♪」
案の定な答えに、俺はソファーから立ち上がり、マキの持ってる段ボールを取り上げた。マキをソファーに座らせて、台所に準備してあったサンドイッチとオレンジジュースを出してやり、寝室に入る。
マキは油断して鼻歌歌いながらサンドイッチを食べ始めたが…
残念だったな。
百目鬼「お待たせ、俺のアルバムならクローゼットに入ってる。さぁマキ、お前のと合わせて一緒に見よう」
マキ「…うに¨ゃ…っ…」
驚いて目を丸めたマキの口からポロリとサンドイッチが溢れるのを、俺はニヤニヤしながら見てやった。
観念したらしいマキ。
俺は、マキを逃さないために俺の片膝に乗せて抱っこした。
マキは騙されたと言いたげに拗ねながらサンドイッチをチビチビ齧る。だが、俺は俺のアルバムが実家だなんて一言も言ってない。マキが勝手に騙されただけだ。
百目鬼「…うちはな、俺が中学3年生の時に再婚して家族が増えた、相手に連れ子がいっぱいいてな。途中から家族になったから、親が気を使って全員分アルバムがあるんだ。兄弟にも俺にも両親も、みんな同じ写真を持ってる。俺も兄弟もみんな思春期だったから、こうやってアルバム広げてそれぞれの生い立ちを見ながらなぞって聞かせ、お互いを知って家族になった。親のアイディアだ」
マキ「…」
百目鬼「そのせいか、あまり会わないが今も頻繁に写真を共有する。弟も妹も両親も、メールついでに写メ送ってくるから、俺の携帯のホルダーは甥っ子姪っ子の写真で埋まってる。見るか?」
マキ「……見る」
拗ねてたマキは、見せたくないって気持ちより、俺の写メを見たい気持ちの方が勝ったようで、遠慮がちな上目遣いは期待に満ちた瞳でキラキラしてた。
マキは、俺の甥っ子姪っ子の赤ちゃんの写真を食い入るように見た。下は0ヶ月から上は8歳まで、孫に囲まれる俺の両親や、俺の兄弟、そしてその写真の中には、俺が甥っ子姪っ子を抱いてるのや、ミルクやオシメを替える写真も混ざってる。
マキ「百目鬼さん…オムツ交換できるの?」
目をパチクリするマキが可愛い顔して驚いてた。
俺はこんな顔だが、甥っ子姪っ子全員分のオシメを替えたことがある。
百目鬼「ああ、ウンチも替えたぜ。この小さな体から、信じられないないほど臭いのするんだぞ」
マキ「フフッ」
百目鬼「お前が産んでも今すぐ面倒見れるぞ」
冗談交じりにマキのお腹をそっと撫でると、マキはキョトンとした後意味を呑み込んで、口を尖らせた。
マキ「百目鬼さんの赤ちゃん欲しいけど、僕は男だから産めないよぉ〜…」
欲しいのか…
百目鬼「俺は男のお前がいい。だが、お前魔性だし妊娠できんじゃないか?。その時は安心しろ俺がお前と赤ん坊両方面倒見てやる。その代わり、お前似の子にしろよ」
クスクス笑ってマキにくちづけると、赤らむマキは恥ずかしそうに視線を逸らし、アヒル口で微かに呟いた。
マキ「ばぁ…か…」
馬鹿は、どっちだ。
そんな顔しやがってクソッタレ。
アルバムを見るのが、少し後になりそうだ。
マキ「んン…ぁ…百目鬼さ…」
百目鬼「ん?。聞こえねぇなぁ」
マキ「ッ………、じ…んさん…。そんな吸ったら…写真…見れ…」
百目鬼「後でな…」
マキ「はん……ぁっ…赤ちゃん作るの?」
百目鬼「欲しいか?」
マキ「ゥン…っ…、じんさ…アンっ♡…」
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