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ー芽生え歌うー4
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神さんが、最高に甘々で困ります。
おじやを食べさせてくれた後の神さんも、ずっとイケメンモードでメチャメチャ甘々で僕のライフはすでに3個爆発しました。
ねぇ、修二。
僕は後何回爆発するのかな?。
修二も毎日こんなにライフなくなるものなの?
僕はてっきり、修二は華南やむつと毎日一緒にいて毎日エッチ三昧で、前から後ろから隙間なく愛されて羨ましいんだと思ってたんだけど…。
…隙間は、欲しいね。
結局神さんは、お昼頃仕事に戻ることになった。
車で出掛けるから、側にいられなくてすまないと謝られて、こっちが困っちゃう。
酔っ払って言った僕の我儘を、神さんは気にしてしまってて本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
仕事で忙しい神さんに、寂しいとか、もっと側にいたいとか。
神さんに言ったらダメなんだよ!神さん気にして悩んじゃうんだから!!優しいからなんとかしようとしちゃうんだから!!
あー!マジ無いわーー!!
百目鬼「それじゃ、行ってくる」
マキ「うん、行ってらっしゃい」
リビングで上着を羽織り、いつものビシッとスーツに着替えた神さんは、書類のたくさん入ったカバンを手にして準備万端。
百目鬼「何か食べたくなったら、冷蔵庫の中のタッパを見て好きなの食べろ、変に食べすぎるなよ、具合悪くなるぞ」
冷蔵庫の中には、4つのタッパが入ってて、軽めのメニュー3種類と、後の1つはハンバーグが入ってた。
ええ¨ッ!?
神さんいつの間にこんなに?!
僕がどんなのなら食べられるかと悩んで、その時の気分もあるだろうと和洋中の全部作っておこうって思ったんだろう…
神さん忙しいのに…
僕が酔って我儘言ったから…
二日酔いでこんなことになっちゃうなら、僕が、風邪とかひいたらどんなことになっちゃうんだろう。
絶対体調不良にならないようにしなくちゃ。
神さんは、なんでも1人で抱えて気を使って、なのに不器用だからってあれこれ頑張っちゃうんだ。
これ以上神さんの手を煩わせたくない…
百目鬼「夕方には帰る。何か食べたいものがあったらメールしてこい、夕飯は好きなの作ってやるから」
神さんがまた、僕の頭を撫でてくれる。
僕が我儘言ったからだ…
百目鬼「…どうして、そんな顔する」
マキ「…ごめんなさい。僕…酔って色々…、神さんに迷惑なこと…、忙しいのにこんな風に…」
シュンとして縮こまる僕を見て、神さんは眉間にしわを寄せ複雑な顔をした。
百目鬼「マキ、飲んだのは悪いことだ。それはお前の体調が戻ったら叱るつもりだ。それに関しては今晩覚悟してもらう」
マキ「はい」
百目鬼「だが、お前の言ったことは、お前の本心だろ」
マキ「それは…、違くて、僕はちゃんと分かってるから…あんなこと…」
百目鬼「あ¨?何を分かってるんだ?お前は何も分かってない」
マキ「…」
百目鬼「てめーは…」
苛立った神さんは、何かに気がついて、言葉を飲み込んで、一層険しい顔した後、諦めたよう何かに顔してため息ついて、冷蔵庫を開けタッパを指差した。
百目鬼「これは、俺がやりたくてやった。お前が調子悪いのに置いてかなきゃいけないのが嫌でだ。まぁ飲み過ぎで具合悪いとしてもだ、たとえ2日経って、もう体調は大丈夫だろうが、昨日は二日酔いで何も食ってなかったし、本調子でないお前を1人にしたくない。それに、仕事だとはいえ、毎回土日なのに1人にしてる。だから少しでもお前の気持ちを繋ぎとめようとズルい気持ちで作った、それは俺の我儘だ」
えっ?えッ?
百目鬼「俺は料理が得意だ、お前は食いしん坊で、俺の作ったもんを美味い美味いと食ってくれる、俺はそれが好きだ」
うえ!?
恥ずい!何々?!
百目鬼「俺の甥っ子は体調を崩すとなんも食べられない時もあるのに、翌日ケロっとして唐揚げ食べたいとか言い出したり、39度熱があってもなんか食いてーっていう時もあるし、子供は大変らしい。だから、お前が腹が減って、ガッツリ系もあっさり系もどれでも食べれる様にしてやりてーと思っただけだ」
急に喋りだした神さんは、僕にタッパを見せながら、一気にまくし立てた。
百目鬼「俺は、お前が笑っていられる様にしてーって言ったよな?」
マキ「ッ…はい」
百目鬼「だいたいお前は頑固なんだよ。ゆっくり行こうにもほどがある。お前はいつでもむかつくほど糞可愛いし、俺はお前が好きだ」
マキ「ッ!?」
百目鬼「…………。あークソ…これがいけねーのか」
ブツブツ言いながら、一層眉間にシワを寄せた神さんは、僕をギロッと睨んで言い放つ。
百目鬼「お前は可愛い!。言いたいことは全部言え。俺はお前の全部が欲しいし、俺も全部やる。それに、俺はお前以上にお前が好きだ!分かったか!!」
マキ「!!!!」
百目鬼「分かったのか!」
タッパを突き出して、メチャメチャ怖い顔で僕を睨み下ろして声を荒げる神さん。
その怖い表情に反して耳は真っ赤で可愛くて…
僕は勢いに押されて返事をした。
マキ「…ッはい、分かりました…」
神さんの言葉が体当たりしてきて、さらなるライフを失った僕は、その場に固まってしまう。
何が起こってるの?
いや、何が起こってるのかははっきりしてる。
だけど何が起こってるのか分からない。
神さんがカッコよすぎて可愛すぎて、もう、目眩がする。
神さんの方はというと、鼻息荒くしながら、分かったならいいとタッパを冷蔵庫に戻す。
そんな神さんを見てたら、そのタッパの後ろに隠れていたものがチラっと見えて、僕は思わず大きな声を出してしまった。
マキ「あっ!フレンチトースト!!」
タッパの後ろに見慣れたフォルム。ラップのかかったフレンチトーストを見て思わずはしゃいだら、神さんが慌てだした。
百目鬼「ダメだ、こ、これは昨日作ったやつだ」
マキ「えー、食べたい食べたい!」
うるうるおねだりポーズでお願いしても、神さんは皿を取り上げて困った顔をする。
百目鬼「ダメだダメだ!また気持ち悪くなる」
マキ「ならない、ならないよぉ」
百目鬼「食いてーなら新しいの作ってやるから」
マキ「やだやだ!それ僕に作ってくれたやつでしょ!僕のだもん!僕が食べる!」
百目鬼「これは昨日のだ、今日の分は改めて…」
マキ「やだやだ!それがいい!それが食べたい!!」
百目鬼「グッ…ッッ、お前ってやつは…ッ…どうしてそう…」
神さんが歯ぎしりして、苛立ちを押さえつける様に表情が歪む。
そういえば、神さんは仕事に行くとこだったとか、我儘反省したばかりで我儘言ってるって気がついて、シュンとして反省したが。
あのフレンチトーストは、神さんが僕のために作ってくれたものだ…。それを食べたいと主張してるだけなのに…。
マキ「……、ご、ごめんなさい」
口を噤んだ僕を見て、神さんが急に手を握りしめて肩を震わせる、僕から視線をそらして、シワのいっぱい寄った眉間を押さえ苦悩の表情を浮かべてしまった。
百目鬼「ッ!!、グッ………」
あぁ…また困らせちゃってるぅ…。
怒っちゃったかな?…。
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