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愛の証③
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ハルは、コウタの左斜め後ろに立ち、まず、コウタの背中の真ん中の広い部分に思いっきりケインを振り下ろした。
ビシーーッッと大きな音と同時に、焼けるような激しい痛みがコウタを襲った。
コウタは顔を大きく歪めはしたものの、漏れ出そうな声は、すんでのところで飲み込んだ。
コウタの背中には、右肩から左の腰まで、斜めに、長く赤い綺麗な線が浮き出した。
肩甲骨のあたりの部分には、骨に強く当たったのであろう、皮膚が傷つきうっすらと血が滲んでいる。
ハルは、最初の一打の出来栄えに気を良くして、二打目、三打目、と続け様にケインを振るった。
しなりながらコウタの身体に打ち込まれるケインは、背中から尻、太もも、ふくらはぎ と段々と下に降りて行き、足首近くまでいくと、また同じルートで背中まで戻ってきた。
ケインがあたった場所は、もちろん焼けるように痛いのだが、コウタにはその痛みすらも、喜びだった。
なぜなら、この痛みは、コウタがどんなに湊を愛しているかを示すものだからだ。
湊は「赤く染まったコウタを抱きたい」と言った。
この痛みは、湊が望む身体を作るためのものだ。
湊への愛を示すためのものだ。
湊のために苦痛に耐えている自分を、コウタは誇らしくさえ思った。
湊のために、苦痛に耐える。
それは、コウタにとっては、もはや苦痛ではなく喜びだ。
湊のために、痛みに耐えている。
湊のために。
湊さん… 愛してる…。湊さん…。
その想いが、コウタに痛みに耐えさせているのだ。
「続ける?休む?」
一往復したところで、ハルがコウタに尋ねた。
ハルが、休むか?と聞いたのは、何も、コウタを心配したからだけではないだろう。
ハルは、全力での連打を行ったため、すでに随分息があがっていた。
ハル自身も、休憩を望んでいるに違いない。
しかし、階下では湊が待っている。
そのことを思うと、コウタは1秒でも早く自分の準備を整えて、湊の元に戻りたかった。
湊さん… 湊さん…。
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