アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ハル②
-
コウタが動きを止めてハルを見上げると、ハルは自分の隅々が綺麗に舐め上げられたことを確認して、小さくうなずいた。
それを合図に、コウタは背中で組んでいた手をほどいて、
両手で慎重にハルのそれに手を添えて持ち上げた。
コウタが、小さくなっているハルのモノに、そっと感謝のキスをしてから、丁寧に服の中にしまい終えると、ハルは小さい子どもを褒めるときのようにコウタの頭を優しく撫でた。
「コウタ、上手になったな。」
ハルに褒められても、なにも感じない。
コウタにはそんなことは、どうでも良かった。
ただ、一刻も早く、湊が待つリビングに戻りたかった。
湊さん…。
ケインの痕が鮮やかに赤いうちに、湊さんに見てほしい。
出来たばかりの、ぷっくりと膨れたミミズ腫れに、触れてほしい。
時間が経つと、赤が濁る。
湊が好きな鮮やかな赤が、コウタの身体に浮かび上がっている時間は短い。
湊さん… 早く見せたい。
1番綺麗な瞬間の赤を、見て欲しい。
コウタは、ハルの足元に正座すると両手と頭を床につけて、お礼の言葉を述べ、ハルの言葉を待った。
これも、湊がしつけたことだ。
全てが終わったら、床に額をつけて、お礼を言うこと。
相手から許されるまで、その姿勢を崩してはいけない。
いつもはここでハルから「どういたしまして」とか「頑張れよ」とか「お前も大変だよな」といった、励ましなのか同情なのか分からないような適当な言葉を返されて終わるのに、今日は違った。
ハルは、コウタの頭をグッと力を込めて踏みつけたのだ。
コウタの額は床にめり込むのではないかと思うくらい、強く床に押しあてられた。
「コウタ…。お前がこれから兄さんに抱かれるかと思うと、この部屋から出したくなくなるよ。」
ハルがコウタにこんなことを言うのは、初めてのことだった。
ハルとコウタは、子どもの頃からの親友であり、コウタにとってハルは、この世で1番愛している人の弟でもある。
そのハルがなぜこんなことを言うのか、コウタにはさっぱり分からなかった。
ハルはさらにググッとコウタの頭を踏みつける足に力を込めてから、その足を下ろした。
「…なんてな。冗談だよ。行けよ。今日は、かなりいい出来だぞ。兄さんも、気に入ると良いけど。」
ハルは、自分が与えた鞭の痕を満足げに眺めながら、いつもの明るい口調で言った。
コウタは、さっきのハルの言葉が、本当に冗談なのか、それとも、ハルの中に何か特別な感情があるのか、気にはなったが、それも一瞬のことだった。
やっとハルに退室の許可をもらえたことに舞い上がり、目の前に置かれたハルの足に口づけをすると、もう一度お礼を言ってから立ち上がった。
これで… これで、やっと、湊さんに見てもらえる。
愛してもらえる。
湊さん、愛してる。
コウタは、さっき脱ぎ散らかした服をかき集め、元通りに着ると、ハルを振り返ることなく部屋を出て、階段を駆け下りた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 463