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地下室④
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ここにこれだけの準備が整っているということは、間違いなくこの無機質な部屋で鞭打たれることになるのだろう。
あそこに、吊るされて…。
コウタはそう思ったが、湊の計画はそれだけではなかった。
湊はコウタを後ろから抱きしめながら耳元にふっと息を吹きかけた。
ここはコウタがもっとも感じる場所のひとつだ。
「ハァッッ…」
コウタは、そのひと息で、思わず息を漏らして、むずむずと体をよじらせた。
「今日は、お前のために何人かゲストを呼んである。行儀良くしろよ。」
耳元で囁く湊の言葉にコウタは凍りついた。
ゲスト…?
それが意味することを考えると、それが誰であろうと、コウタにとって歓迎したい相手ではないことは明らかだった。
ゲストだって?
ギャラリーってことか?
何のために?
…まさか、俺は、その人達の前で、鞭を振るわれるのか?
その後は? その後の行為もするんだろうか…?
コウタがぐるぐると考えをめぐらせていると、しびれる痛みが全身を走った。
痛みの出どころをたどると、湊がコウタの耳たぶを強く噛んでいた。
不意に与えられた痛みにコウタは飛び上がるほど驚いたが、両手を握り締めて体をかたくして耐えた。
湊はコウタの反応に満足して口を離すと、耳元で低い声で囁いた。
「俺に恥をかかせるな。わかってるな。」
湊はコウタの返事を待たず、再び同じところをガリっと噛んだ。
コウタは痛みに思わずウッと息を詰めたが、湊に許されるまでじっと耐えた。
そうだ。コウタ。いい子だ。
そうやって、じっと耐えろ。
湊がようやくコウタの耳を解放した時、そこには歯型の痕に点々ときれいな赤い血が滲んでいた。
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