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不安②
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湊はコウタを胸に引き寄せて、もう一度きつく抱きしめた。
コウタは、ぬいぐるみのように大人しく湊の腕の中におさまっている。
今日、コウタを抱きしめるのは、何度目だろうか…。
こうするのは、コウタを安心させたいのか、自分が安心したいのか、よく分からない。
「愛してるよ、コウタ。」
コウタが恐る恐る湊の背中に手を回し、湊のシャツをギュッと掴んだ。
「いいよ。我慢しなくていい。」
そう言うと、コウタはしがみつくように、湊を抱きしめ返した。
湊を抱きしめることさえ、コウタは湊の許しがないとできない。
「待て」は、まだまだ苦手だが、だいぶ上達した。
そのことが、嬉しくて、寂しい。
「コウタ、ちゃんと見てるからな。」
湊はそう言うと、部屋の中央の、天井から短く鎖が垂れ下がっている場所へ、コウタを連れて行った。
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