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お披露目③
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夏樹さんは、返事の仕方に厳しい。
いや、夏樹さんだけではない。
ここでは、だれが相手でも、そうだ。
コウタは、聞かれたことだけに、正確に答えなければならない。
自分の状態を、相手にきちんと伝えなければいけない。
そのことは分かっていたのだから、事前に、準備をさせておくべきだっただろうか…。
特に今日は、夏樹さんに無理をお願いしている。
せめて、コウタが夏樹さんを満足させることができるよう、傾向と対策を叩き込んでおくべきだっただろうか…。
いや、しかし、コウタには事前には何も知らせたくなかった。
ここに来て初めて、これから自分に降りかかることを知った時の、青ざめたコウタの表情が見たかったし、それはうまくいった。
コウタは、充分に満足できる姿を見せてくれた。
おかげで、予定外だったが、コウタの口で愉しむこともできた。
こんなことで、夏樹の手を煩わせてしまったことは申し訳ないが、仕方がない。
この埋め合わせは、あとですればいい。
ただ、気がかりなのは、亨さんの反応だ。
湊が、チラリと亨を覗き見ると、にっこり笑って湊を見てある亨の視線にぶつかって、湊は曖昧な笑顔を返した。
あの笑顔は、俺を笑っているんだろうか…。
まだ、お前には無理だ、とでも思ってるんだろうか…。
そんな風に邪推しまうのは、亨の隣で、前のめりでコウタを見ている佑斗のせいだろう。
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