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失敗②
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こうなったら、もう、どうしようもない。
俺がお膳立てをして、湊が決定打を打った。
結局は、そういうことだ。
全て、亨さんの思惑通りだったのか?
夏樹が湊を胸から離して、一歩下がると、ゆっくり歩み寄ってきた亨が、湊の頰に激しく平手打ちをした。
呆然と、ただ立ち尽くしていた湊は、簡単に飛ばされた。
床に転がった湊の腕を引いて立たせると、亨は昔のように、静かに命令した。
「湊は奥の部屋だ。行きなさい。」
湊がドアに向かって歩き出すと、亨さんは、佑斗を連れて後に続いた。
おいおい… 佑斗も連れていくのか?
何のために?
そいつを、どう使う気だ?
だが、今、それを咎めることはできない。
俺には、ここでやらなきゃならないことがある。
湊のために、せめてこっちは、なんとかしなければ。
3人が部屋を出て行くと、再びドアが閉まり、静かな部屋にガチャンと大きな音が響いた。
身体をくの字に曲げて横たわっているコウタは、ピクリとも動かない。
夏樹は、部屋の隅の扉を開けて中に入ると、バスローブをひとつ取って戻り、コウタの身体にそっとかけた。
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