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補習⑧
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このまま、終わるわけにはいかない。
やるべきことは、しなければならない。
そのことをコウタに伝えたら、案の定コウタはビクンと身体を硬くした。
夏樹はコウタの頭をそっと撫でた。
「どうした?そんなにビックリすることか?」
コウタは、身体を硬くして顔を伏せたまま、小さくヒックとしゃくりをあげた。
「君は今日、ここで何をするように湊に言われた?」
コウタは顔を上げて、夏樹を見上げた。
頰に残っている涙の跡に、夏樹がそっと触れると、コウタの目からまた涙がこぼれた。
さっきの平手打ちで赤く腫れた頰に、涙が筋を作って顔をつたい、ソファにポトリと落ちてシミを作った。
「夏樹さんを…満足させろって…。」
「あぁ、そうだったよな。でも、俺はまだ、満足していない。途中で終わったままだろ?」
「はい。」
「ここにはルールがあるんだ。最後まで終わらないと、君はこの部屋から出て行くことはできない。…もしくは、湊の命令を放棄して、出て行くこともできるが、そうしたら、君はもう二度とここには来ることができない。」
「湊さんは…?」
「がっかりするだろうな。君がここでやめるなら、湊は、その君を受け入れて君と一緒にここを去るか、君を捨ててここに残るか、どちらかを選ぶことになる。ただ… 俺には、湊がここを去るとは考えにくい。あいつには、ここが必要だ。」
「 …湊さんは、どこにいるんですか?」
あぁ、そっちか…。
この子に、どう伝えるべきだろうか…。
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