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補習⑨
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「湊さんは、どこにいるんですか?」
コウタは、赤く充血した目で、まっすぐ夏樹を見上げている。
この子は、賢そうだ。
下手にごまかしても、きっと疑うだろう。
俺の言葉を疑えば… 俺のことが信じられなければ、続きをすることなんてできない。
初めてのこの場所で、少しの信頼関係もない相手に、身体を開かせることなんて到底できない。
そうなったら、本当に湊に申し訳ない。
「湊は別の部屋にいる。こうなったことの責任を取っているよ。」
曖昧に事実を伝えながら、夏樹はコウタを引っ張り上げて、自分のとなりに座らせた。
「責任…? 責任って? 俺が… ちゃんとできなかったから…?」
「そうだな… そうだと言えばそうだし、そうじゃないと言えばそうじゃない。それは、君が考えることじゃないよ。」
夏樹がコウタを胸に引き寄せると、コウタは夏樹の心音を聞くように、ぴったりと夏樹の胸に顔を寄せた。
「でも… 湊さんに会いたい。」
「あぁ。わかってる。君は、湊が本当に好きなんだな。だったら… 湊に会いたいなら、君は自分がするべきことをしなきゃな。」
「…はい。…俺を … 夏樹さんの好きにしてください。」
夏樹はコウタをしっかりと抱きしめた。
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