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晩餐③
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地下室を出ると、コウタは廊下の奥にあるエレベーターに乗せられて、2階の一室に連れていかれた。
そこは、カウンターキッチンのついたダイニングとリビング、リビングの奥には大きなベッドがひとつだけ置かれた寝室と、その奥には、これまた大きな丸いバスタブのある広いバスルームがあった。
バスルームはガラス張りになっていて、寝室からよく見える。
コウタが夏樹にリビングを抜けて、寝室、そしてバスルームを案内されて、再びリビングに戻ると、いい匂いがしている。
奥のダイニングの4人がけのテーブルに、2人分の夕食が準備されていた。
さっき、この部屋に入った時は、料理なんて無かった…。
ほんの数分前には、何も無かったのに…。
「なに… これ… 」
コウタが思わずつぶやくと、夏樹が笑った。
「なにって… 夕食だよ。だいぶ遅くなっちゃったな。腹減ったよなぁ。」
「え… なんで… 」
「なんで って… もう、深夜だよ?お腹すいてない?先に何か食ってた?」
「いえ。お昼から何も食べてません。お腹空いてます… 。でも、そうじゃなくて…。これ、いつの間に…?なんで?誰が?」
夏樹は、テーブルに並べられた料理を不思議そうに見つめているコウタを見て笑った。
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